失業者でも審査に通る可能性はあるのでしょうか?

失業した人がクレジットカード審査に通過する方法を解説します。現在、無職で求職中の人は必見です。失業中ですとカード審査に通過しません。

しかし、可決できる方法があります。元外資系カード会社の審査担当者が、その方法をこっそり教えちゃいます。

監修:生島 竜一
生島竜一

一般社団法人クレジットカードアドバイザー協会なんば校講師
ダイナース、アメックス、VISAなどプラチナカードを複数枚保有。ANAの飛行機ダイヤモンド会員で、年間獲得マイル数は50万マイル越える。

失業者でも作成可能でしょうか?

「ブラック」については、他記事 で解説していますが、「失業者」は「無職と同じ」と捉えられることが多く、クレジットカード審査においても「発行不可!」とされるケースが殆どです。

厳密に例えるなら、「申込みは可能。審査に通る可能性は低い。」と言えるでしょう。

失業中でも問題ないケースもあり

失業者でも配偶者に収入がある、ネットショップ経営などの収入を得ているなど様々なパターンが存在する。

「自分は失業者です!」と断言している人の中には、「配偶者(旦那さんや奥さん)が会社員で、継続的に安定収入を得ている・・」というパターンもあれば、「実家暮らしの失業中ではある。しかし自営収入のようなイメージでネットショップを運営している・・」という皆さんも存在します。

前者の場合は、「失業中の自分ではなく、配偶者の世帯年収を申込書に記載する・・」という方法で申込み手続きを進めることが可能です。

後者の場合は、「ネットショップの売上を年収」として、個人事業主と同じように申込みをすることができるでしょう。

旦那さんや奥さん(配偶者)に、継続的に安定した定期収入がある場合、「家族カード」という選択肢もあると思います。

なお、無職であったとしても、稀にカード発行してくれるクレジット会社も存在するようです。

カード取得が難しい失業者の特徴

クレジットカードの発行が厳しい失業者とは、「実家以外の住居(賃貸アパートやマンション、下宿や間借りなどの居住年数)に住み、配偶者がいない人」です。

  • 「仕事を辞めて、生活保護受給中・・」
  • 「奨学金を受給しながら、学生生活をしている・・」

こんな状況ではクレジットカード審査は不利になりますので、前者は、「仕事をして収入を得る道・・」を選んだ方が良いと思います。

後者は、学生であれば学生専用カードを申し込めば個人信用情報機関にネガティブ情報がなければ発行される可能性が高いです。

カード審査と預貯金の額は関係ない

失業しているけど貯金を沢山蓄えていると訴えても、カード審査には関係ないといえる。

稀に「自分は失業しているが、たくさんの貯金がある・・」ということで、カード審査に通ると思っている方もいるようですが、クレジットカード審査と貯蓄額は「関係がない!」と言えますので、就職活動をして「きちんと働く努力」をした方が堅実だと思います。

「失業中にカード申込みをする・・」というのは、支払いの遅延や滞納を引き起こし、悪循環に陥るきっかけになることですので、分割払いやリボ払いを希望しないのであれば、延滞金の心配もないデビットカードの方が理想的です。

「失業者カードがないことは、知っている。でも自分は、カードを手に入れたい!」というのであれば、アコムACマスターカードで用意している仮審査に挑戦してみては如何でしょうか。ただし、安定した収入がなければ仮審査で秒殺になることだけは覚悟しておいてください。

失業者の私はどのように申込書を書けば良い?

失業者にとってカード審査は不安要素が多い…

失業している皆さんは、「クレジットカードの審査が通るだろうか?」という不安以外に、「こんな私でも、申込みができるのだろうか?」とか、「申込書には、どのように書けば良いのだろうか?」という疑問や心配要素があることでしょう。

ここでは、「今年の3月末に退職し、現在雇用保険受給中」という前提で、申込書の記入欄毎に、傾向と対策を解説していきます。

【職業選択欄】

「その他(上記以外の方)」または「非就業その他」の項目を選択し、勤務先には「無職」と記入しましょう。

「無職と書くことに抵抗があり、前職場を記入したい・・」という気持ちもわかりますが、虚偽申告によって信用を失うことを考えれば、失業しているわけですから「無職」と記入することが賢明です。

【年収欄】

年収については、各クレジットカード会社によって解釈が異なり、下記の2パターンが主流と考えられています。

  1. 元勤務先で受け取っていた去年の年収を記入する
  2. 去年の年収ではなく、今現在の年収を記入する

年収欄については、クレジットカード会社のサポートなどに問い合わせる事を勧める。

この部分で「自分は去年まで年収500万円だったから・・」という勝手な判断で申告をしてしまうと、その内容が「今と合わない=虚偽申告」と捉えられるアクシデントも考えられます。

年収欄については「このカード会社は、この金額・・」という断言ができませんので、各クレジット会社のサポートダイヤル(サポートセンター・お客様センター)に電話をして、内容を確認してみてください。

前職の収入でも良いカード会社も存在する

なお、前職の年収で良いというカード会社があれば、審査通過の可能性が高いでしょう。

具体的なカード会社の名前は出せませんが、私が各カード会社へリサーチを兼ねて問い合せの連絡をしたところ前職の年収で良いという会社は存在していました。

「これは、私的には、非常に衝撃的でした。」ですので、このように一手間加えるだけで、審査通過の可能性がアップすると思います。

【キャッシング枠】

当サイトでは、「キャッシング枠は、属性が低い時にも0円にした方が良い・・」という解説をしていますが・・。

失業者、無職の場合、審査に特に厳しい層といえる…

失業中や無職の皆さんは、「属性が低い」というレベルよりも審査上、非常に厳しい層・・」だと言えますので、キャッシング利用が気になっていたとしても、「カード発行のためにキャッシング枠を0円にすべき・・」です。

特に雇用保険は収入とはみなされませんので0が無難です。

「どうしてもキャッシング枠が欲しい・・」という場合は、早く仕事を探して就職するか、「カード発行不可になるのを覚悟で希望金額を記入し、無事に審査に通過することを祈る」しか選択肢はないでしょう。

この場合、ほぼ確実に収入証明の提出を要求されますのでご注意ください。

近年では貸金業法・総量規制の施行によって、「年収の3分の1以下しか貸し付けができない・・」という制限がありますので、「失業中=収入がない状態」と考えれば、キャッシングへの我慢は仕方がないことだと思います。

求職中に通おうとしたスポーツクラブでカードの申込みが必要になったのですが、審査に通りますか?

以前このようなご質問をいただきました。スポーツクラブの中には、「入会条件として、特定のクレジットカードの発行をお願いしている・・」というところもあり、その理由として考えられるのは、下記の2つです。

  1. クレジット会社とスポーツクラブが提携して、顧客獲得を狙っている
  2. クレジット審査にきちんと通る、信頼性の高い会員を求めている

企業側としては「新規獲得と自社の審査基準に通過する質の良い顧客を獲得したい・・」という思惑があると考えられます。

カード会社は、とにかく新規獲得かつ、基準に沿った質の良い顧客が欲しい…

このような事情から考えると、「無職の人がジムの月会費引き落としをカード決済にする・・」というのは、ややハードルが高いです。

申し込み手続きをして審査に通らない場合は、クレジットカード払いではなく、銀行口座からの自動引き落としという支払い方法を選ばざるを得ません。

個人信用情報機関に「申込みをした!」という情報は記載されますが、そこには「勤務先情報」や「審査に通らなかった理由」は書かれませんので、この場合、特に懸念事項はないと言えるでしょう。

半年は申込みしたという履歴は残りますが、その後は記録としては残りません。

でも逆にクレジットカードの審査に通った際には、現在失業中ということで、成約情報として「勤務先が空欄となっている情報」が個人信用情報機関に登録されてしまうことです。

信用情報によって失業していたことがわかる

この情報が個人信用情報機関に登録されてしまうと、現在持っているクレジットカードの更新時や、新たなカードやローンの申し込みをする時に、 「以前仕事をしていなかった・・」という事実がわかることになります。

過去の無職の状態で申し込んだ履歴が、個人情報機関に登録されブラック状態になっていることも…

将来的に他のクレジットカードやローンを検討している人の場合は、「仕事をしていないのに、カードの申込みをした・・」という事実が個人信用情報機関における不利な記載(延滞情報や自己破産や債務整理、金融事故などのブラックリスト状態)になることもあるでしょう。

これに対して「スポーツクラブでクレジットカードを作れたので、他社に申し込みをする予定はない・・」という人にとっては、何の問題もない出来事となります。

クレジットカードの利用履歴(クレジットヒストリー・クレヒス)にネガティブ情報が記載されることは、なるべく避けた方が良いことだと思います。

しかし「自分はもうカードの申込みをする必要がないから・・」と言い切れる人の場合は、クレジットヒストリーに問題があったとしても、「生活をしていく上で、何の支障もない・・」と捉えることもできるのです。

この事例で、スポーツクラブの入会条件にクレジットカードでの引き落としが必須の場合は、残念ながら他を探すしかありません。意外と世の中は無職に対して風当りが強いものです。

それでも審査に落ちた人は、「受かる人」「落ちる人」その違いとは?で対策を練りましょう。

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