「クレジットカード審査の通過率100%を目指す」をテーマとした専門サイト
クレジットカード会社はどのような収益構造になっているか?という質問ですが、クレジットカード会社には大きく三つの収益の柱となるものがあります。
一つは「加盟店手数料」と呼ばれるもので、これは例えば皆さんがAというお店で1万円の飲食をしBクレジット会社のクレジットカードで支払ったとします。
支払日には皆さんが設定されている銀行口座から1万円引き落とされるのですが、これ以前にBクレジット会社は立替え払いをA店にします。
この時点でBクレジット会社は加盟店手数料(ここでは仮に3%とします)を引いた、9700円をA店に振り込むのですが、(これ以外にも銀行の口座振替手数料等もあるがここでは考慮しない)この1万円(クレジット利用者から引落す)-9700円(A店への支払)=300円がBクレジット会社の取り分となります。
ここで大抵の人は「それならA店は本来1万円売上げがあるはずなのに、クレジットカード利用だと9700円で300円損している?」と思いがちですが、ここは「クレジットカードの魔法」があって、現金利用者よりクレジットカード利用者のほうが「客単価が高い」というのが各業種でもデータで証明されていますので、加盟店側にすれば300円払ってでもクレジットカードを利用してもらったほうがトータルでお店の利益増になる場合が多いからです。
二つ目は純粋に「年会費」からの収益です。昨今は年会費無料のカードも多いですがクレジットカード会社によっては年会費収入もそれなりにウエイトを占める場合もあります。
例えば三井住友VISAカード、カード会員数は国内で約2100万人、この内15%がゴールドカードだとすれば、300万人×年会費10000円(税別)=300億円となり、ゴールドカードの年会費だけで毎年300億円の収入があるという事です。
この中からゴールドカード会員に「ゴールドカードの付帯サービス」を提供するのですが、300万人全ての人がそのサービスを利用する訳ではありませし、三井住友VISAが提供するゴールドカードの付帯サービスを考えても年間合計で300億円も費用がかかるサービスではありまんせんので。
参考までに年会費収入をメインをするAMEXやダイナースはまたちょっと収益構造が違います。AMEXの場合、日本においては前述した三井住友VISAの会員数2100万人の6%ぐらいしか会員がおりませんが、年会費収入だけで言えば日本全体で200億円程度はあります。
三つ目の収益はクレジットカード利用者がクレジットカード会社に直接支払う分割払い手数料やキャッシング・リボルビング払いの利用手数料(利息)です。近年は殆どのクレジットカード会社にとっても非常に大きな収益を占める状況になっているのが現状です。
例えばある信販会社の例でお話しをすると、この企業はクレジットカード(ショッピング)の取扱高で年間約8000億円の取扱いがあります。
単純に加盟店手数料が2%とすればこの取扱だけで約160億円の加盟店手数料が収入として入ってきており、実際に決算書ではここからの営業収益は約200億円となっております。
一方で、この企業のキャッシングの取扱高は年間約900億円で、そこから得られる営業収益は322億円となっています。
これからわかるようにショッピングクレジットの取扱高の10%程度でも、キャッシングではそれ以上の「収益」を生み出している事が解りますので、各社がいかにして利用者に対し「キャッシング・リボ払い」等の利用を促進するかがうかがえます。