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今回は名字変更でクレジットカードにどのような影響があるのか解説していきます。
一般社団法人クレジットカードアドバイザー協会なんば校講師
ダイナース、アメックス、VISAなどプラチナカードを複数枚保有。ANAの飛行機ダイヤモンド会員で、年間獲得マイル数は50万マイル越える。
クレジットカード会社に登録している情報に変更があった場合は、速やかに変更手続きを行ないましょう。
名字はもちろんのこと、住所や勤務先、電話番号などの連絡先、登録口座なども変更があれば変更手続きをする必要があります。
各種変更手続きは、カード会社に電話・郵送・会員ページなどからできます。ただ、中には名字変更の手続きはオンラインでできないカード会社もあるので注意してください。
クレジットカードの名義を変更するには、新しい名前を証明できる書類を提出しなければいけません。
戸籍謄本や住民票の写しを郵送すれば、後日新しいカードが送られてきます。
ただ、名字が変わるということはクレジットカード以外のものも名義変更しなければいけません。
運転免許証、保険証、パスポート、銀行口座、銀行印、電気、ガス、水道、携帯電話などかなり大変な作業と言えます。
運転免許証を持っているならば、真っ先にこれの名義変更を済ませておきましょう。クレジットカードや銀行口座の名義変更のとき、新しい名字を証明する書類として有効だからです。
本人確認書類については、申込の際の本人確認書類とはどのようなものが必要になりますか?で詳しく紹介しています。
名字を変更して受け取った新しいクレジットカードの裏面には、直筆で氏名を記入する署名欄があります。
署名欄に変更後の氏名を記入しておけば、万が一のトラブルが発生したときでも補償を受けることができます。忘れずに記入しましょう。
名字が変わったのにクレジットカードの名義を変更しないでいると、次のようなデメリットがあります。
- 更新カードが届かない
- なりすましによる不正利用
- 海外旅行で身分証明として使えない
まず、名字が変更になったのにクレジットカードの登録情報を変更しないとカード更新時に新たなクレジットカードが届かない可能性があります。
更新カードが届かなければ、クレジットカードで決済できなくなってしまいます。
結婚して名字が変われば、今の家から引っ越す人がほとんどかと思いますが、変更届をしなければ、旧住所に送付されてしまう可能性もあります。
そのため、旧住所の住人がカードを受け取って不正利用されてしまうトラブルも十分に考えられます。
またクレジットカードは、海外では身分を証明する手段となります。海外ではクレジットカードが大きな味方になります。たとえば、ホテルでの宿泊時にはカード決済が求められます。
結婚などで名字が変更になることは特に女性ならば誰にでもあり得ることでしょう。
通常、名字の変更がクレジットカードの審査に影響することはありません。ただし、次の場合には注意が必要です。
- 繰り返し名字を変更している
- 男性の名字変更
では次に、名字を変更した後、新たにクレジットカードを申し込むとき、どのようなことが起きるのか考えてみます。
女性の場合、結婚して名字が変更になることは珍しいことではありません。
名字変更後にクレジットカードに申し込んでも、審査通過できれば問題なくカード発行可能です。
もちろん、信用情報や返済能力に問題がないことが前提です。
ただし、仮に結婚や離婚を繰り返して名字が何度か変更になっている場合、クレジットカード会社は多少警戒します。借り逃げするのではないか、クレヒスをリセットしようとしているのではないかと疑われてしまう可能性があります。
きちんと支払いできていれば良いのですが、なんとなく疑われるのは良い気はしないでしょう。離婚しても名字は変更しない選択肢も検討するといいかもしれません。
運転免許証であれば名字が変更になっても番号は変わりませんので、旧姓の自分と同一人物であることを証明するのには最適ですから、クレジットカード申し込みの際は運転免許証を提出するのがおすすめです。
ただ、男性が名字を変更するとなると、クレジットカード審査ではやや不利になる恐れがあるということは覚えておくといいです。
というのも、名字の変更を悪用してクレジットカードに入会する手口があるためです。
名字が変わるとブラックリスト入りしていてもクレジットカードに入会できるなんて噂を耳にしたことがある人もいるかもしれませんが、この出処は「半社会勢力により養子縁組で氏名を変え、別の人物として申し込んでカード入会に成功した」という実例からです。
このような実例からクレジットカード会社は男性の名字変更を警戒しています。
名字を変更しても信用情報は変わりませんので、ブラックでも審査通過できるなんて噂は信じないことです。
ブラック情報が登録されている間はクレジットカードの審査に通ることはまずありません。
では、結婚などによって名字変更となった場合は、過去の信用情報はどうなるのでしょうか。これまでの借入状況やブラック情報は消えてしまうのでしょうか?
クレジットカードを新たに作りたいと考えている方であれば、ブラック情報は消えるのはありがたいことと言えるでしょう。
旧姓で起こしてしまった金融事故情報が新しい名字と紐づけされないならがクレジットカードの申し込みができるかもしれないと思ってしまうのは当然ですね。
そもそも、クレジットカードなどの信用取引におけるブラックとはどういう状態なのか説明していきます。
簡単に言えば、ブラックとは自分の信用情報に傷がついている状態です。
次のような信用取引は、個人信用情報機関にすべて登録されます。
- クレジットカード
- カードローン、キャッシング
- スマホの分割払い
これらの信用取引の支払いを遅延・延滞する、債務整理(任意整理・自己破産)すると、個人信用情報に「金融事故情報」が登録されます。
これを信用情報に傷がつくといい、この状態こそがブラックなのです。
ブラックになるということは、返済能力がないことを意味しますので、カード会社はブラック入りしている人へカード発行することはないので審査通過できません。
個人信用情報には、氏名、住所、借入金額、入金状況(支払い状況)、返済状況等の個人情報が登録されています。
支払い状況の項目にはクレジットカードの毎月の入金状況を表す情報が記号で登録されます。
期日までに入金できている場合は「$」マーク、未入金の場合は「A」マークが登録されます。
もし未入金の状態であるAマークが3ヶ月以上、もしくは61日以上続いた場合は「異動情報」が登録され、事実上のブラック入りとなります。債務整理した場合も異動情報が登録されます。
ブラック情報の詳細については、ブラックや事故歴のある人がクレカ持てますか?で様々な角度から検証しましたので参考にしてください。
信用情報は個人信用情報機関に登録・管理されています。
- CIC(クレジットカード関連の会社)
- JICC(消費者金融関連の会社)
- 全国銀行個人信用情報センター(銀行関連)
個人信用情報機関は上記の3つです。カード会社などの金融機関は、個人信用情報機関に加盟しており、入会審査の際に必ず個人信用情報機関に照会して申し込み者の信用情報を確認します。
信用情報をもとに、申し込み者に遅延や債務整理などのブラック情報がないかどうか、また十分な返済能力があるかを判断します。
多重債務や新たなブラック情報を防ぐため、個人信用情報機関同士で情報を共有しあっています。そのため、ブラック情報が残っていないカード会社の審査も落ちてしまう仕組みです。
信用情報機関の詳細については、個人信用情報機関を参照ください。
ブラック情報は最大で10年間個人信用情報機関に登録が残ります。その間は、クレジットカードの審査に通ることはほぼ不可能です。
長期延滞の場合は最長5年、債務整理の場合は最長10年間ブラック情報が消えません。
たとえば、佐藤花子さんが自己破産して、2年後に結婚して田中花子さんに名字変更した場合、個人信用情報機関には田中花子さんという名前では個人信用情報は全くない状態です。しかし、名字が変更になっただけでは過去のブラック情報は消えません。
というのも、カード会社は生年月日や本籍地、公的書類、勤務先情報などあらゆる情報から個人信用情報と類似している情報があるかどうかを調べるからです。
その結果、旧姓でブラック情報があることがわかってしまうのです。
カード会社は個人信用情報機関に照会するときに申し込み者の「下の名前」「生年月日」の情報を手がかりにします。
住所や電話番号、勤務先に関する情報は変わることもありますが下の名前と生年月日は変わることはありません。
たとえば、過去に自己破産した佐藤花子さんが結婚して田中花子さんとなり、クレジットカードに申し込みした場合、カード会社はまず佐藤花子さんの名前で個人信用情報機関に照会します。
名字変更しているので当然ながら個人信用情報機関に佐藤花子さんの個人信用情報はありません。
しかし、これで終わりではなく次に下の名前と生年月日をもとに照会します。
同じ名前と誕生日の方が何人かでてきますので、そこから住所、電話番号、勤務先情報などの情報をもとに絞り込んでいくことで旧姓である佐藤花子さんの信用情報を割り出すことができます。
その結果、佐藤花子さんは過去に自己破産していたことがわかるというわけです。
それらの公的書類には番号や記号が記載されているのをご存知かと思います。
この番号や記号は、たとえ名字が変更になっても変わることはありません。
運転免許証には12桁の番号が記載されていますが、最後の番号は紛失した際や再発行した際に変更になりますが、それ以外のことで変更されることはありません。
仮に名字が変更になっても番号はそのままです。
運転免許証の番号が同じならば、旧姓の情報がわかりブラック情報があったことが判明します。
同様に健康保険証にも、個人を特定する番号が記載されていますので、名字が変更になっても旧姓の情報にたどり着くでしょう。
運転免許証や健康保険証などの公的書類を提出されない場合はカード会社でも個人を特定することが難しいです。そのような場合は、カード申込時に旧姓を申告するよう案内をします。
実際、クレジットカードの申込書には旧姓を入力する欄が設けられています。またカード会社によっては結婚などによって姓が変わったかどうかを聞くこともあります。
更に、個人信用情報機関の事故情報は旧姓だけでなく現在の氏名でも登録されるので他社クレジットカードの審査にも通らなくなります。
ブラック情報は個人信用情報機関では5年で消滅します。しかし、名字変更後でブラック情報は追加登録となるので、その時点から5年間はブラック情報が残ることになります。
旧姓でブラック情報があった場合でも、カード会社に発覚する可能性は高いです。ブラック情報が消えるまではカード申し込みは控えましょう。
またブラック情報が消えたと思って申し込んだら、実はまだ残っていて審査落ちしてしまったなんてケースもあります。
申し込みする前に個人信用情報機関に情報開示請求して、ブラック情報が消えていることを確認しておくことも忘れないでください。
クレジットカード会社はCICに信用情報の照会を行ないますが、JICCや全銀協とは情報共有していますので、仮にCICにブラック情報が登録されていなくてもJICCや全銀協にブラック情報が登録されている場合はばれます。
カードローンや銀行の借り入れでもブラックになっている場合はJICCと全銀協にも開示請求しておきましょう。
開示の方法については、JICCの概要にまとめましたので参考にしてください。
そんな心配をされるかもしれませんが、決してそのようなことはありませんので安心してください。
ブラック情報は、あくまでも金融事故を起こした本人の個人信用情報にのみ登録されます。
たとえ、配偶者や家族であってもブラックになって審査に通らなくなるなんてことはありません。
しかし、ブラックリスト入りしている本人が、奨学金やローンの保証人になることはできません。
クレジットカードでは保証人は不要ですが、未成年者や学生がクレジットカードを利用するには親権者の同意が必要です。これは保証人のような役割を果たします。
未成年者や学生でもクレジットカードを利用できるのは、本人に返済能力がなくても親が肩代わりすると判断するからです。
そのため、同意した親は審査で個人信用情報を照会されます。そのとき、親にブラック情報があることが判明すれば、審査通過はできません。
名字が変更になってもブラック情報は消えないので、当分の間はクレジットカードを持つのは我慢するしかないと思っている方も多いのではないでしょうか。
実はブラックでもクレジットカードを持つことは可能です。それは家族カードです。
家族カードは本カードに付帯するクレジットカードで、利用額は本カード会員に請求されます。
つまり、家族カードでは本カードの会員である契約者の信用力が調査され、その家族は審査されませんので、ブラックリスト入りしていてもクレジットカードを持つことができます。
結婚や離婚で名前が変わった方の中には、旧姓のクレジットカードをそのまま使いたいという方もいるのではないでしょうか。
名前などの登録情報に変更があった場合は、上記で解説した通り原則カード会社に届け出る必要があります。
では届け出なかったらどうなるのかというと、変更手続きをしなかったからといって強制解約や利用停止になることはありません。
しかし、カード会社の規約には登録情報に変更があったら速やかに届け出なければならないという規定があるはずなので、厳密にいえば規約違反になります。
そのため、名前の変更手続きをしていないと万が一カード会社とトラブルになった場合に不利になる可能性があります。
クレジットカードの名義変更の手続きをしなければならないにもかかわらずなかなかできないという方に理由を聞いてみると、ただ面倒だからという方がほとんどですが、変更手続きをするときに審査があるのではないかと不安に思われている方も多くいらっしゃいます。
そこで、変更手続きの際の審査について詳しく解説していきたいと思います。
クレジットカードの名義変更の手続きをするとカード会社で審査が行われると思っている方も多いですが、変更手続きのときには審査はありません。
名義変更以外にも勤務先などが変わったときに審査をされるのではないかと不安に思われている方は非常に多いです。
特に勤務先が大企業から個人事業に変わった場合など、マイナスの変化があった場合にそれが原因で現在持っているカードが利用停止になったり強制解約になることを心配されている方が多いです。
しかし、変更のタイミングでカード会社が審査をすることはないので、どのような変更手続きをしたとしてもそのタイミングでカードが使えなくなるようなことはありません。
ただし、ショッピング枠やキャッシング枠を増額する際には審査があるため注意しましょう。
上記の通り、変更手続きのときには審査はありませんが、カード会社では会員に対して定期的に審査を行っています。
審査をするタイミングはカード会社によって異なりますが、必ず審査されるのはカードの更新のタイミングです。
このときの審査では信用情報機関の情報を参照して行います。
そのため、カードに入会してから他のクレジットカード会社やカードローン会社などの金融機関に対して支払いを延滞するなどの金融事故を起こしてしまった場合は、信用情報がブラックになっていることで更新審査に落ちる可能性が高いです。
更新審査のタイミング以外でも、各カード会社で決められた定期でカード会員に対する審査を行っているため、そのときにブラックになっている場合はそのタイミングで利用停止や強制解約になる可能性があります。
また、上記でも触れましたが、ショッピング枠やキャッシング枠の増枠を申し込んだ場合は審査があるため、そのときにブラックになっていることが発覚すると利用停止や強制解約になる可能性があります。
上記の通り、カード入会後に延滞などでブラックになった場合は持っているカードが利用停止になったり強制解約になる可能性があります。
逆に言えば、延滞さえしていなければどんな情報変更をしてもカードが使えなくなることはありません。
結婚や離婚による名前の変更はもちろん、年収や勤務先情報、職業などをクレジットカードの審査に不利と思われる情報へ変更したとしても、そのタイミングで利用停止や強制解約になることはないため、安心して変更しましょう。
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