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3Cとスコアリングを知ったら、次こそは審査に受かるかも…!審査に不安がある人必見です!
一般社団法人クレジットカードアドバイザー協会なんば校講師
ダイナース、アメックス、VISAなどプラチナカードを複数枚保有。ANAの飛行機ダイヤモンド会員で、年間獲得マイル数は50万マイル越える。
- 「年収200万円以下のブラックでももてるクレジットカードとは?」
- 「クレジットカードのスコアリングって何ですか?」
- 「職業は公務員です。VISAカードのスコアリングって何ですか?」
- 「カード審査基準点といわれるクレジットカードのスコアとは?」
最近、このようなご質問をいただく機会が増えましたので、今日は3Cとスコアリングについて解説したいと思います。
3Cとは、クレジット会社がカード申込者に対して審査をするときの基準で、以下のようにそれぞれの頭文字を取ったものです。
- Capacity(返済力)
- Character(本人の性格)
- Capital(資産や財産)
この中でも非常に重要なのがCapacity(返済力)です。
スコアリングとは、個人の返済力を点数化して経済的信用度を中立的に判断するシステムです。
クレジット審査のときには、年収、勤務先、雇用形態(正社員orフリーターor派遣社員)、勤務先の勤続年数、居住形態(持ち家or賃貸)、居住年数、家族構成、電話の種別(固定電話or携帯電話)の返済力にまつわる情報を元に加点方式によってスコア計算していきます。
さらに個人信用情報への照会を行い過去に債務整理や自己破産歴などのブラック情報が無いか?を確認して本人に合った与信枠(キャッシング枠などの利用限度額)が決まりクレジットカードが発行されることになります。
基本的には返済力を一番に示す年収が高ければ高いほどスコアは高くなりますが、厳密に言うと、ただ年収が高いだけが良いとも言い切れません。
例えば設立1年6ヶ月、自営業、年収950万円のAさんよりは、勤続8年、公務員、年収490万円のBさんの方がCapacity(返済力)という観点においては、軍配が上がります。
さらに、勤続年数も「長く同じ勤務先で働いている。」というのがクレジットカード審査に関しては、プラスに作用します。
現在、改正貸金業法(総量規制)の施行で貸金業者(消費者金融やクレジットカード会社)からの借入れが、年収の3分の1までしかできなくなっています。
特に、年収の3分の1近くの借入れがある人や低額返済のリボルビング払いを行っている人は、Capacity(返済力)が低いと判断されるでしょう。
総量規制については、総量規制があるとこんな影響を受ける。で詳しく解説しています。
クレジット会社は、ただ返済力が高い人だけを審査通過させるわけではありません。
実は、本人の性格もとても重視します。
性格と言っても「優しい」「怒りっぽい」などということではありません。経済面で「マジメかどうか」ということです。
つまり、約束通り毎月の期日までにお金を支払ってくれるかどうかを審査で見ます。
従って、期日までに計画的に支払える利用者については、クレジットカードを発行しますが、そうでない様子(自分の借入れ金額も把握していない。誤字脱字が多い。ルーズな性格)が申込書等から判別される場合、見送られる場合もあります。
Capital(資産や財産)については申込時、本人確認の際の属性情報で「住まい」が持ち家であるかくらいで、審査の際に不動産登記を調査することはまずありませんので、それほど影響しません。
クレジット審査でより重要視されるのはCharacterです。
クレジットカード会社では審査時に個人信用情報機関に照会をかける際にクレジットカードなどの利用実績(クレジットヒストリー)を調査します。
その際、キャッシングやリボルビング払い等の利用状況がわかるわけですが、申込書に記載している本人からの自己申告額と明らかに乖離していると「自分の借入額すら把握していない人=信頼に値しない人」だと判断されると審査落ちの可能性が高まります。
スコアリングの詳細についてはクレジット会社によって異なりますが、おおよそ以下のような項目で構成されています。
- 本人に関すること・・・年齢、性別、家族構成(配偶者や子供の有無)
- 住まいに関すること・・・電話(固定電話や携帯電話の有無)、自宅の住所、居住年数、自己所有or賃貸、住居費の負担額
- 勤務先に関すること・・・職業、給与の形態(固定や歩合)、年収、健康保険証の有無、会社の規模、業種、本社の所在地、勤続年数、社員数
どの項目が何点なのかは?各クレジットカード会社によって異なりますが、例えば勤務先に関する属性では、一部上場企業⇒10点、中小企業⇒5点、自営業者⇒2点
年収に関しては、年収1000万以上⇒10点、年収700万以上⇒7点、年収200万以下⇒2点などのように点数化を行っていきます。
その合計点がクレジットカード会社の審査基準を満たしていると審査通過となります。
クレジットカードの審査基準はカード会社によって異なりますが、審査する項目というのは基本的にどこも同じです。
では何故、カード会社によって審査基準が異なるのか?それは審査されるスコアリングの基準が異なるからなのです。
スコアリングは全てのクレジットカード会社で同一基準が設けられ、どのクレジットカードに申し込んでも同様の審査が行われるわけではありません。クレジットカードごとにスコアリングの採点基準が設けられているのです。
申込者情報 | A社 | B社 | |
年齢 | 30歳 | 10点 | 8点 |
雇用形態 | 公務員 | 7点 | 6点 |
勤続年数 | 5年 | 6点 | 4点 |
年収 | 500万円 | 7点 | 5点 |
居住形態 | 持ち家(家族所有) | 10点 | 8点 |
他社借入件数 | 1件 | 5点 | 3点 |
他社借入額 | 50万円 | 5点 | 3点 |
合計点数 | 50点 | 37点 |
※上記のスコアリング点数は説明用のものであり、実際の点数とは異なります。
このように審査するカード会社によって、スコアリングの基準は異なります。既にお分かりかと思いますが、B社よりもA社の方が審査に通りやすいスコアリング基準と言えます。
たとえば、スコアリングの合格ラインが40点だとするとB社は審査落ちとなりますがA社は審査通過となります。
このように、クレジットカード会社によって審査基準は異なりますので、たとえ一度審査に落ちたからと言って他のクレジットカードも絶対に審査に通らないというわけではないのです。
スコアリングの基準は、年間を通して一定とは限りません。
実は、カード会社によっては会社方針の変更や、入会キャンペーンなどのタイミングによっては基準が変わることもあるのです。
たとえば、今まで入会が困難だったクレジットカードが、ライバル会社との会員獲得競争のためにスコアリングの基準を下げたことで、入会できるようになったといったケースもあります。
最も分かりやすいのは入会キャンペーン時でしょう。新規顧客を獲得するべく、カード会社はキャンペーン時のみ通常よりも審査基準を下げている可能性が高いです。
取得を考えているけど今の属性ではギリギリ審査に通らないかもしれないといった場合は、そのクレジットカードのキャンペーン時を狙って申し込むと良いかもしれません。
クレジットカードは大きく分けて6つのジャンルに分類されます。一般的に取得難易度は消費者金融系<流通系<信販系<交通系<独立系<銀行系の順で難しくなります。
当然ながらジャンルによってスコアリングの基準は異なり、その中でも高い点数を獲得できるのが消費者金融系クレジットカードとなっており、その次に流通系クレジットカードです。
低属性で審査に通る自信がない人は、消費者金融系もしくは流通系クレジットカードからチャレンジしてみると良いでしょう。
流通系クレジットカードとはネットショップやスーパーが発行するカードが主となっており、顧客獲得を目的とした営業戦略が含まれているため取得が容易です。
消費者金融系は一般的なクレジットカードとは審査基準が大きく異なりますので、たとえ流通系クレジットカードで審査落ちしても取得できる可能性が高いクレジットカードです。
消費者金融系のクレジットカードは、今のところアコムが発行する「ACマスターカード」のみです。スピード融資でお馴染みのカードローンですが、クレジットカードも最短即日発行が可能です。
スコアリングの基準が低いだけでなく、今現在の状況を重視してくれますので取得は比較的容易です。
高属性であればスコアリングで高得点を獲得できる可能性が高いということになりますが、クレジットカードの審査を通過するには単に属性が高ければ良いというわけではありません。
スコアリング後には、借入実績や延滞情報などの信用情報を審査されます。
いくらスコアリングで高得点を獲得できても、信用情報に問題があれば審査を通過することはできません。
長期延滞、債務整理、代位弁済、強制解約のいずれか一つでも該当すると審査通過は絶望的です。
上記の状況にあれば信用情報には「異動」が記録されてしまい、この記録があるうちはカード取得は厳しいと思ったほうが良いでしょう。
不安な方は、カード申し込み前に自分の信用情報を開示することをおすすめします。
審査に不安を持っているのなら、属性に問題無い人でも、過去の延滞履歴がなどで審査が不安な人は、自分の信用情報を確認してみよう。で詳しく解説しています。
ここでは具体的な項目を例に出していきたいと思います。
項目ごとに、どのような場合は点数が高い・低いのか解説します。カード会社によって多少の違いはありますが、ある程度の目安にはなるかと思いますので、是非参考にしてみてください。
年齢は一般的に20代後半~60代前半までは高得点になりやすいと言われています。
特に30代~40代は働き盛りということもあり、高得点につながりやすいです。
歳を重ねるごとに金銭的余裕ができてくる可能性が高いため、40過ぎても高評価してくれるカード会社もあります。
ただし、定年を過ぎてしまうと以降は歳を重ねるごとに点数は下がっていきます。
カード会社によっては、将来の優良顧客を獲得するという観点から学生など若い層をターゲットにしているところもありますので、若いから審査に不利とは一概には言えませんので、この点は勘違いされないように。
20代前半の方は、若い層向けのクレジットカードに絞って申し込むと良いでしょう。
居住状況は持ち家が高評価になりやすいです。
やはり住宅を所有するためにはある程度の経済資産が必要ですし、住宅ローンを組めるだけの信用を有している可能性が高いからです。
仮に、家族所有であっても、万が一支払い不能であってもその家族に払ってもらえる可能性があるため、比較的高得点になると考えられます。
結婚している人は社会的信用が高いから審査で有利になりやすいなんてことも言われますが、たとえ独身であっても30代~40代の人はある程度の役職について収入もそれなりにある可能性が高い上に、自由に使えるお金が多いので審査で有利になるといったケースもあります。
同居家族が多いと審査は有利になるなんて言われたりもしますが、これはケースバイケースです。
生計を共にする家族が多ければ点数は高くなりますが、たとえば家族5人で暮らしていて夫だけの収入でやりくりしているといった場合は、収入に対して支出の割合が多くなるため逆に評価が低くなるケースも考えられます。
独身で家族がいる人は、支払いが滞っても家族が代わりに払ってくれる可能性があるため、点数が高くつく可能性が高いです。
スコアリング審査でかなり重要な項目と言われているのが職業・勤務先です。
公務員や一部上場企業の社員であれば高得点を狙えるでしょう。
大企業であればそれだけで高得点につながりやすいですし、逆に零細企業であれば低得点になりやすいです。
雇用形態ややはり公務員と正社員が高評価、フリーターやアルバイトは低評価になると推測されます。
ここに主婦、自営業も入ってきますが、これはクレジットカード会社によってスコアリングシステムに違いが出る可能性が高いです。
というのも、主婦向け、自営業者向けのクレジットカードを提供している会社もあるためです。
勤続年数が長ければ高得点になりやすいです。やはり一つの職場に長く勤務されていると、それ自体が信用になりますし、将来的に見ても収入が安定していると評価されます。
逆に入社して数ヶ月足らずの方や、転職を繰り返している方は点数が低くなります。勤続年数は最低でも1年以上あったほうが良いでしょう。
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