複数の業者から借金(多重債務)をしてしまうと、「今どこで、いくら借りているのか?」「残りの借金はいくらなのか?」が分かりにくくなります。
複数の消費者金融からお金を借り、返済期間が長引けば長引くほど利息も膨らむため、それが原因で借金地獄に陥ってしまう人も少なくありません。
そこで活用したいのが、おまとめローンになります。特に、本気で借金完済を目指すなら、高額融資と低金利に定評がある「銀行おまとめローン」がおすすめです。
今回は、銀行おまとめローンについて知っておきたい基礎知識と、あまり知られていないメリット・デメリットを中心にお話していきます。
1.銀行おまとめローンとは
2.銀行おまとめローンのオススメ会社3選
3.銀行おまとめローンの審査に関する3つの事
3-1. 審査基準
3-2. 審査に通るコツ
3-3.審査に通る裏技
4.銀行おまとめローンのメリット
メリット1. 金利の負担が減らせる
メリット2.「総量規制」の対象外である
メリット3.支払いの管理が非常にラク
5.銀行おまとめローンのデメリット
6.銀行おまとめローンの3つの疑問
疑問1.銀行おまとめローンに切り替える手順
疑問2.銀行おまとめローンに切り替える際の手数料
疑問3.銀行おまとめローンのリスク
7.借金を楽にする方法
8.まとめ
1.銀行おまとめローンとは
おまとめローンとは、その名の通り複数の業者からの借金(多重債務)を一つにまとめる方法です。そして銀行おまとめローンとは、大手銀行や銀行系の会社が発行するカードローンを利用して、借金を一本化する方法のことです。
一般的に銀行の方が融資限度額が高く金利も低いため、おまとめローンを利用する場合は、消費者金融のおまとめローンではなく、銀行のおまとめローンを利用することをおすすめします。
2.銀行おまとめローンのオススメ会社2選
銀行おまとめローンの中でも、特に当サイトがおすすめするものをランキング形式でご紹介してきます。
銀行ならではの圧倒的な低金利おまとめローン
住信SBIネット銀行
借入先3社までならおまとめできる可能性が高い大手銀行のおまとめローン
三菱東京UFJ銀行
特徴
- 最短30分というスピーディーな審査
- 借入3社までのまとめなら最もスムーズ
- 匿名の「お試し診断」で審査に通るかどうかの簡単チェック可能
- Webで申し込み完結、担保や保証人不要
- 三菱東京UFJ銀行の口座があれば審査通過率アップ
3.銀行おまとめローンの審査に関する3つの事
銀行おまとめローンの審査は、消費者金融よりもはるかに厳しいと言われています。
理由としては、すでに複数の金融機関や消費者金融で借金をしているため、「返済能力が低い人」だと判断されてしまうからです。
ここでは銀行おまとめローンの審査基準と、審査に通るコツ、裏技についてお話ししていきます。
3-1. 審査基準
銀行おまとめローンの審査では、主に以下の4つが重視されます。
- 過去に支払いの延滞が無いか
- 年収
- 勤務先
- 融資額をいくら希望しているか
過去に3ヶ月以上の延滞があった場合、信用情報機関に5~10年間はその情報が保存されてしまいますので、銀行おまとめローンでの審査通過はまず出来ません。
年収の基準は各銀行によってボーダーラインが異なりますが、勤続年数は最低でも1年以上は必要で、当然ですがパート・アルバイトでは不可となります。
また、正社員であっても大手企業のサラリーマンや公務員の方が有利となり、中小企業に勤めている場合は、1年ほどの勤務では審査に通らないことも十分にあります。
銀行おまとめローンは、消費者金融のものよりも優れている分より安定性が求められるため、審査基準もそれ相応に高くなります。
3-2. 審査に通るコツ
審査で最初に見られるのが「借入件数」、その次が「借入総額」になります。
A. 2社で150万円の借入
B. 5社で100万円の借入
上記の2パターンの場合、Aの借入の方が審査に有利になります。
借入金額が多少多くても、借入件数が少ない方が「借りたお金をちゃんと返せる人」と認識されるため、信用度が高いと言えます。
よって、複数の借入がある場合は、もっとも少ない金額のものから完済することが審査に通過する近道になります。
また、1社から多くのお金を借りている人は、それだけ信用を得られた人と認識されるため、審査に有利になるという側面もあります。
賃貸住宅よりも家賃の無い実家に住んでいる人の方が有利なこともありますので、実家に戻るのもひとつの選択です。さらに、連絡先が携帯電話だけでなく、ある程度設置のハードルが高い固定電話を記入してあるとより信頼度が高くなります。
3-3.審査に通る裏技
銀行おまとめローンの審査に通るための一番の裏技は、各社で行うキャンペーンを利用することです。
通常よりも低い金利であったり、融資額が増額しやすかったりと様々ですが、この時期は金融業者の社員もノルマがあるため、比較的審査に通りやすいと言えます。
また、同じく年度末も狙い目です。金融業者にとっては何としても売り上げを確保したい時期であり、就職・転勤などでローンの需要も増えます。このタイミングを待ってから申し込みをするのも有効的な手段となります。
4.銀行おまとめローンのメリット
銀行おまとめローンのメリットは、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
- 金利の負担が減らせる
- 「総量規制」の対象外である
- 支払いの管理が非常にラク
1. 金利の負担が減らせる
一般的に、ローンは借入額が多い方が金利が低くなります。複数の業者から少しずつ借りていると、それぞれ金利も高くなってしまうため、返しても返しても元本が減らないという事態に陥ります。
ですから、銀行おまとめローンによる一本化が成功すれば、結果的に毎月の返済金額が減って負担が軽くなります。
2.「総量規制」の対象外である
総量規制とは、「原則として借入総額が年収の3分の1までに制限される」ことです。消費者金融であっても「おまとめローン」を目的としたものは例外となることもありますが、商品が通常のカードローンであればまず総量規制に引っかかります。
銀行おまとめローンの場合は、原則として総量規制対象外になりますので、消費者金融よりも高額の借入ができることが多いです。
3. 家計の管理が非常にラク
これまではバラバラだった返済日が月1回に集約されるため、毎月の返済がラクになるのはもちろんですが、支払先が一つになる事によって、借金の総額が把握でき、家計の管理も非常にラクになります。
5.銀行おまとめローンのデメリット
銀行おまとめローンにもデメリットはあります。
まず、先述したように消費者金融よりも金利が低い分、審査が厳しいことが一番に挙げられます。
次に、多数の借入がある人や、返済能力に問題があると見られた場合、ほとんどの金融機関が高い金利で貸付をしますので、おまとめローンの恩恵をあまり受けられない可能性があります。
銀行のおまとめローン審査に通らなかったからといって悪徳業者に頼ってしまうと、保証人を要求されて友人や家族に迷惑をかけたり、公正証書を作成させられたり、所有不動産を担保に入れられてしまったり、さらなる状況の悪化を招く恐れもあります。
6.銀行おまとめローンの3つの疑問
銀行のおまとめローンについて、よくある3つの疑問をまとめました。
- 疑問1.銀行おまとめローンに切り替える手順
- 疑問2.銀行おまとめローンに切り替える際の手数料
- 疑問3.銀行おまとめローンのリスク
疑問1.銀行おまとめローンに切り替える手順
銀行おまとめローンを利用したい場合は、以下の流れを踏むのが一般的です。
- 金融機関を選ぶ
- 申し込み
- 審査
- 契約書に記入し、返送
- 融資の実行(指定口座への振込)
融資が実行されたら、速やかにこれまで借入していた全ての金融機関の借金を繰り上げ返済してしまいましょう。
金融機関によっては、利用者の代わりにローンを一括返済してくれるところもあります。
疑問2.銀行おまとめローンに切り替える際の手数料
銀行おまとめローンに伴う繰り上げ返済では、手数料がかからないものがほとんどですが、返済時にATMを利用すればその手数料がかかることもあります。
疑問3.銀行おまとめローンのリスク
銀行おまとめローンの審査に通過したことで安心してしまい、つい高額な買い物をしたり、新たに借金をしてしまう人が後を絶ちません。
おまとめローンを利用したからといって借金は1円も減りませんので、改めて完済までのプランを立てることが肝心です。
7.借金を楽にする方法
おまとめローンを検討するよりも、司法書士に相談して任意整理などの法律的な「債務整理」を行う方法もあります。
法律で認められた手続きで債務を整理し、家計から無駄を省くことで、抜本的な借金体質から抜け出すことが可能となります。
ただし、最低でも5年間はブラックリスト(信用情報機関)に載ってしまうため、その間は新規のローンは組めません。
すでにおまとめローンを利用していた場合、債務整理による「利息制限法による引き直し」という計算が行われず、利息の減額や過払い金返還のチャンスを失ってしまうリスクも考えられます。
8.まとめ
それでは、今回のポイントを箇条書きでまとめていきます。
- 銀行おまとめローンは、複数の借金を借り換えによって一本化する方法
- 銀行おまとめローンの審査は消費者金融のおまとめローンよりも厳しい
- バラバラだった返済日が月1回に集約されるので、管理が非常にラクになる
- 銀行おまとめローンを利用したからといって、借金は1円も減らない
- 状況によっては、おまとめローンよりも債務整理を検討する
銀行おまとめローンは、あくまで自分が抱えている借金を完済するための手段です。状況によっては正直に家族へ相談したり、司法書士に債務整理を依頼することも選択肢のひとつに入れてみてください。