この記事は、現在契約している生命保険会社からお金を借りようか悩んでいる人のために書きました。
「保険会社からお金を借りるとどうなる?」「どういった手続きが必要?」「契約内容が変わったりしない?」「カードローンで借りた方がいい?」
ここでは、生命保険会社からお金を借りられる制度「契約者貸付」について、メリット・デメリットからカードローンとの比較まで解説します。
ご利用を検討している方はご覧ください。
生命保険会社からお金を借りられる「契約者貸付制度」とは?
生命保険には、解約したときに戻ってくるお金「解約返戻金」があります。※保険の種類によってはないものもある
今回紹介する「契約者貸付制度」とは、その解約返戻金の一部を保険会社から借りられる制度です。つまり、解約返戻金を担保にして保険会社からお金を融資してもらう仕組みです。
借りられる金額は解約返戻金の約70%~90%が一般的となっています。また、利用できるのは契約者本人のみとなっています。
契約者貸付制度のメリット
メリット➀ 金利が低い
契約者貸付制度でお金を借りた場合は、金利は3%~7%です。カードローンなど一般的なローンと比べても低いのが特徴です。
ただ、契約者貸付制度の多くは「複利」を採用しています。複利とは、利子にも利子が付くということです。
例えば、金利3%で100万円を借りたとして、1年間一度も返済しなければ103万円返済する必要があるわけですが、次回から103万円に金利3%が適用されます。
複利の反対は、単利と呼びます。上記の場合は元の100万円にのみ金利がかかるのが単利です。当然、こちらの方がお得です。
ご自分の生命保険がどちらを採用しているのかは事前に調べておきましょう。
メリット② 好きなタイミングで返済できる
通常のローンだと、毎月決まった日に返済しなければいけません。しかし、契約者貸付制度は自分の好きなタイミングで返済できるのです。
自由に返済計画が立てられるのはいいですよね。
メリット③ 保険を解約する必要がない
契約者貸付制度は、解約返戻金の一部を借りるとはいえ、解約するわけではありません。保険の契約を継続したままで、お金を借りることができます。
生命保険の契約を解約して、解約返戻金をもらえば100%の金額で金利もかからないわけですが、これまでの保障がなくなるのは不安ですよね。
また、解約返戻金はこれまでに支払った金額よりも大きく下回りますから契約は続けた方が賢明といえるでしょう。
メリット④ 審査がない
契約者貸付制度は、契約者自身がこれまでに積み立てた解約返戻金を借りるので審査はありません。
申し込み方法も電話、店頭、WEBなど多岐にわたり、簡単に行えます。申込からおおよそ3日~1週間で融資してもらえます。
契約者貸付制度のデメリット
ここまで契約者貸付制度のメリットを紹介してきましたが、もちろんデメリットはあります。
デメリット① 解約になる可能性がある
契約者貸付制度は返済が比較的自由ですが、ずっと返済しないでいると契約が解除される可能性があります。
元利金(借りているお金と利子を足したもの)が解約返戻金を超えた場合などは解約されてしまいます。
返済はあまり先延ばせずに、計画的に利用するようにしましょう。
デメリット② 保険金が支払われない可能性がある
例えば、病気になり入院することになった場合に、通常なら支払われるはずの保険金が契約者貸付制度の返済に充てられて、支払われないことがあります。
契約者貸付制度を利用していることは、保険会社に借りを作っている状況なので、本来受けられるはずの保障が受けられないのです。
むろん、安心して生命保険の保障を受けたいなら契約者貸付制度は利用しない方がいいでしょう。
生命保険でお金を借りるのとカードローンならどっちがいい?
契約者貸付制度のメリットとデメリットが分かった上で、気になるのは「通常のローンとどちらがいいのか?」だと思います。
通常のローンといえば、カードローンを思い浮かべる方が多いと思います。結論から言うと、今すぐ生命保険の保障が必要なさそうなら、契約者貸付制度をおすすめします。
なぜなら、金利が低く、返済も自由度が高いからです。
ただ、場合によってはカードローンを利用した方がいいでしょう。まずは、カードローンのメリットとデメリットを紹介します。
カードローンのメリット
メリット➀ 担保・保証人が必要ない
カードローンは個人の信用力で融資するので、担保や保証人は必要ありません。そのために審査が行われます。
メリット② 融資が早い
大手カードローンは最短即日で融資してくれます。審査も最短30分、申し込みもWEBから簡単にできます。
必要書類も借入金額50万円未満なら、免許証など本人確認書類だけで済みます。
一定期間の無利息サービスがある
大手カードローンでは、初めての方限定に「無利息サービス」を実施しています。ほとんどは30日間ですが、レイクは60日間or180日間の選べる無利息サービスを実施しています。※条件あり
すぐに返せるような少額融資であれば、無利息サービスがあるカードローンの方がお得です。
カードローンのデメリット
デメリット① 金利が高い
一般的にカードローンの金利は18.0%となっています。契約者貸付制度がおおよそ3~7%なので、高いですよね。
デメリット② 審査がある
また、カードローンは契約前に、信用力を審査します。もちろん、落ちることもあります。その人の年収、他社の借入状況などを総合的に判断して合否を決定します。
審査に通るためには、自分に見合った融資額を希望するようにしましょう。
保険会社でお金を借りるよりもカードローンの方がおすすめな人
先述した通り、生命保険を契約している人ならカードローンよりも保険会社から借りた方が無難です。金利が低く、返済も自由だからです。
しかし、下記に該当する人はカードローンを利用した方がいいでしょう。
10万円程度の少額融資を希望する人
10万円程度の借り入れで、短期間で完済できるならカードローンでお金を借りた方がいいです。
なぜなら、カードローンには無利息サービスがあるからです。無利息期間が30日であれば、30日以内に返済すれば、利息は一切かからないわけです。
また、多少期間を過ぎたとしてもお得です。
借りる金額と完済予定からどちらがお得になるのか試算してみましょう。
生命保険の補償を十分に受けたい人
冒頭で説明したように、保険会社の「契約者貸付制度」を利用すると現在の保険から十分な補償を受けられない可能性があります。
仮にも、大病や死亡となると補償は高額になります。契約者貸付を利用していたために、満額受けられないのは避けたいですよね。
契約者貸付制度は使い方を間違えると大きく損をしてしまうので注意しましょう。
今日、明日にお金が必要な人
契約者貸付制度でお金を借りると、最短でも申し込みから2~3日、おおよそ1週間くらいかかります。
対して、カードローンは最短即日、遅くとも翌日にはお金を借りられます。緊急でお金が必要な場合はカードローンを選びましょう。
ともあれ、保険会社でお金を借りるのか、カードローンを利用するのか、自身の状況に合った方法でお金を借りましょう。