この記事は、学費を払うためにお金を借りようと考えている学生のために書きました。
学費を払わないと学校に通えませんが、そのためにお金を借りるのはリスクがあります。
お金を借りなくても学費の問題を解決できる場合があるので、まずはその手段を使ってみましょう。
学費を払えないと学校に通えなくなる
学費が払えない学生の対処法は6つ
まずは家族や親族に援助を相談してみる
学校に学費のことを相談する
金融機関からお金を借りる
学生が学費のお金を借りるのにおすすめの借入先
学費が払えない学生は学校に通えなくなる
まずは、学費の重要性を確かめておきましょう。学費とは学校の授業料のことで、塾の月謝などにあたります。
学生は学費を学校に納めることで、授業を受けたり学校のさまざまなサービスを利用したりできるのです。
学費を払わないと、それらの権利を失ってしまいます。つまり、学校にいられなくなる、退学や除籍となってしまうのです。
学費は学校に通うために絶対必要なお金といえるでしょう。
学費が払えない学生の対処法は6つ
もし学費が払えなくなってしまったとき、学生がとれる対処法はおもに6つあります。
ここでは、その6つの対処法について解説します。
学費に充てるお金を手に入れる6つの方法
学費が払えないとき、何らかの方法でお金を確保する必要があります。
その方法は、誰かに貸してもらうことです。
借りる相手にもいろいろ種類があるので、それぞれの違いについて解説します。
親や親族に相談する
まずは身近な人、親や親族に学費を出してもらえないか相談してみましょう。
裕福な家庭だと、親が学費を払うことが一般的です。
そうでない学生の過程は、学生自身が学費を負担するケースも少なくありません。
しかし、学生自身が負担しきれなくなった場合は、まずは親や親族などに相談してみましょう。
身内でのお金の貸し借りは、利息や返すタイミングなどのルールを自分たちで決められるので、金融機関に借りるのに比べるとリスクが少ないからです。
学校に相談する
学費を払う相手である学校に、学費が払いきれないことを相談すると、何らかのフォローをしてくれるケースがあります。
そのフォローとは、次の3種類です。
- 学費なしで授業を受けられる学費の免除
- 学費を分割して少しずつ払う分納
- 学費の支払いを待ってくれる延納
学校によってフォローのしくみは違うので、詳細を学校に確認してみましょう。
奨学金を借りる
奨学金は、公的機関や学校、自治体などのいろいろな団体が行っている、学生にお金を貸し出す制度です。
一定の条件のもとで申し込み、審査をパスすれば学費用のお金を貸してくれます。
奨学金は非常に多くの種類があるので、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
国の教育ローンを借りる
日本政策金融公庫が行っている、教育費を貸し出すローンのことです。正式名称を教育一般貸付といいます。
学生本人ではなく親が借りるローンとなっているので、学生自身は利用できないという点に注意しましょう。
国の融資のため、借りるときの条件が民間に比べて融通が利きにくいといわれているので、条件に合わない場合は別の方法も検討したほうがよさそうです。
民間の教育ローンを借りる
民間の教育ローンとは、銀行などが取り扱っている教育ローンのことです。
こちらも学生本人ではなく親が借りるローンとなっています。
1種類しかない国の教育ローンに比べて、いろいろな銀行が手がけているので選択肢が多いことがメリットです。
学生ローンを借りる
学生本人に向けて提供しているローンのことです。
借りたお金は学費に限らず自由に使えるという特徴があります。
しかし、収入が少ない学生本人向けのローンなので、貸出上限額は低く設定されています。
もし利用するときは、返済計画を慎重に立てる必要があります。
カードローンを借りる
カードローンは、消費者金融や銀行が提供している、自由に使えるローンのことです。
こちらも学生本人が借りられるうえ、学生ローンに比べて貸出上限が高いので、ある程度まとまった金額を借りることもできます。
しかし、学生ローン同様に計画的な利用が大切です。
まずは家族や親族に援助を相談してみる
学費に限らず、学生が何らかの理由でお金に困った場合は、親や親族といった身内にまず相談してみることをおすすめします。
金融機関などでお金を借りた場合、厳しい契約のもと返済する必要があるので、学生にとっては大きな負担になってしまうからです。
その点、身内にお金を借りることができれば、金融機関などに比べたら多少は融通のきく状況で返済できることが多いでしょう。
援助してもらえればひとまず安心
何とか身内から学費を援助してもらえれば、ひとまず安心して学校に通うことができるでしょう。
無理のない返済計画のもと、アルバイトなどでコツコツお金を返していきましょう。
恩があることを忘れずに
お金を借りている側が心がけるべきこととして、貸してくれた人に対して恩があることを常に忘れず、礼儀を欠かさないことが挙げられます。
たとえば、時節の挨拶を欠かさず行い、その際に学業の成果などを報告して、援助してもらったお金をしっかり有効活用していることを伝えるなどです。
お金を貸している側にとっては、きちんと返してもらうことはもちろんですが、そのお金が無駄にならず活かされていることも重要だからです。
学校に学費のことを相談する
学校は学費が払えないからといって、いきなり退学や除籍にすることは少ないでしょう。
その前に学生から相談をすれば、どうにかして払える環境を用意してもらえる可能性があります。
ここでは、その内容について解説します。
学校によって細かい条件は異なるので、相談するときにしっかりと確認しましょう。
成績が優秀なら学費を免除してもらえる可能性がある
経済的事情によって学費を納付できないけれど成績が優秀な学生には、学校が授業料を免除してくれるケースがあります。
免除とは学費を払わずにすむことで、実質無料で学校に通うことができるのです。
学費の免除を申し込むのに学校が納得できる経済的な理由と、学校が定める基準以上の成績の両方が必要です。
なので、免除のハードルは決して低くはありませんが条件に合うなら利用したい制度です。
なお、現在成績優秀でも経済的に学費を払えない学生のために、国が国立大学の授業料を全額免除する政策が検討されています。
学費を分割して収める分納
分納とは、学費を分割して支払うことです。
半年分の学費を6回に分けて1ヶ月毎に支払うなどのかたちをとります。
分納を認めてもらえる条件は学校によって異なりますが、免除にくらべてゆるい条件であることが多いです。
学校によっては申請のときに、経済的な理由だけでよく成績の条件がない場合もあります。
学費の支払いを待ってもらう延納
延納とは、学費の支払期限を一定期間伸ばしてくれる処置のことです。
学費の支払期限までに間に合わないけど、もう少し時間があれば用意できるという場合に役立つ仕組みです。
分納と同じく、延納も経済的な理由だけで申し込めるケースが多いです。
学校によっては学費の免除・分納・延納を同時に申し込むことはできないので、どの方法がもっとも確実かをしっかりと考えることが大切です。
また、すでに学費を延滞している人が免除や分納、延納を申し込むことは認められない場合が多い点にも注意してください。
金融機関からお金を借りる
身内からの援助が難しく、学校の学費免除なども受けられなかったら、そこではじめて金融機関からの借り入れを検討しましょう。
ただし、学生がお金を借りるときはしっかりとした返済計画を立てて、リスクのない借り方をすることが欠かせません。
ここでは、学生がお金を借りるときに注意すべきポイントを解説します。
18歳と19歳ではお金を借りられないことも
銀行や消費者金融などからお金を借りられる条件のひとつが、20歳以上であることです。
つまり、18〜19歳の学生は、金融機関からお金を借りることができません。
例外として18〜19歳でも借りられるのが、以下のところになります。
- 奨学金
- 学生ローン
18〜19歳は借りられるところが限られるので、できるだけ親や親族を頼ることを検討するのがいいかもしれません。
延滞なくスムーズに返済するためのアドバイス
収入が少なく安定しない学生が、金融機関からお金を借りるときは、スムーズに返済できるよう無理のない返済計画が大切です。
これからスムーズな返済計画のアドバイスを解説するので、参考にしてください。
申し込む前に返済シミュレーションを行う
銀行や消費者金融のWebサイトでは、返済シミュレーションを利用できます。
返済シミュレーションでは、借入金額と返済期間、金利を入力すると、毎月の返済金額がわかります。
もし借りる先のWebサイトに返済シミュレーションがない場合は、借りる先に問い合わせてみましょう。
毎月の返済が自分の収入に対して負担が大きくないかチェック
返済シミュレーションで出した返済金額が、自分にとって無理のない金額かどうかを、必ず確認しておくことが大切です。
学生の収入といえばアルバイトがありますが、アルバイトは時給換算のため働いたぶんだけ収入が増えます。
もし体調不良であまりアルバイトができなかったりすると、それだけ収入が減ってしまうので、返済が負担になることもあるでしょう。
アルバイトの収入が一時的に減っても返済が負担にならない金額で、返済プランを組み立てることが大切です。
長期アルバイトで定期的な収入を確保しておく
一時的にアルバイトの収入が少なくなっても、安定した収入があればそれほど負担にはならないでしょう。
そのためにも、お金を借りるときは返済の負担を軽くするために、長期で働けるアルバイトをしておくなど、定期的に収入が入る状態をつくりましょう。
安定した収入があれば、その後さらにお金を借りるときにも、審査に通りやすくなるというメリットがあります。
お金に余裕ができたら繰り上げ返済がおすすめ
基本的には毎月決まった額を返済していれば大丈夫ですが、もしお金に余裕ができたら、繰り上げ返済をするのもいいでしょう。
繰り上げ返済とは、毎月の返済金額以上の額を返すことで、返済期間を短くしたり、その後の返済金額を減らしたりする効果があります。
返済の負担を軽くできるので、お金に余裕があるときは検討してみてください。
学生がお金を借りるのは最終手段として考えよう
学費のためなどやむを得ない理由がない限りは、学生がお金を借りるのは積極的にはおすすめできません。
学生は収入が安定しないことがほとんどのため、返済が不安定になりがちだからです。
ここまで解説したように、まずは家族を頼ったり、学校に免除や延納を相談したりなど、お金を借りずに学費の問題を解決する方法を検討しましょう。
返済が遅れると信用情報に記録が残る
もし返済がスムーズにいかず、滞納や延滞をしてしまうと、学生の信用情報にその記録が残ってしまいます。
信用情報はお金を借りた人全員に対してつくられる記録です。
学生のうちに信用情報に返済できなかった記録が残ってしまうと、卒業して社会人になったときに、クレジットカードを作ったりローンを申し込んだりしようとしたとき、信用情報の記録が原因で審査に通らない可能性が残るからです。
学生が学費のお金を借りるのにおすすめの借入先
ここまで解説したアドバイスを踏まえて、学生がお金を借りるときにおすすめの借入先を紹介します。
それぞれの借入先がどんなところかをしっかりとチェックして、自分に合った借入先を選びましょう。
奨学金
奨学金は日本学生支援機構などの公共性が高い組織や、学校に地方自治体などから借りられます。
- 日本学生支援機構
- 社会福祉協議会
- あしなが育英会
奨学金を借りられる組織はとても多いですが、どこからでも自由に借りられるわけではありません。
自分が勉強したい内容や返済プランに合った奨学金をしっかり選びましょう。
国の教育ローン
日本政策金融公庫が取り扱っている教育用のローンです。
保護者が申し込むローンなので、学生自身は借りられない点に注意してください。
国の教育ローンを借りるには世帯年収の制限があるため、一定以上の収入がある家庭の学生は借りられません。
奨学金と違って成績の条件はなく、また学生本人が奨学金を借りていても、親が国の教育ローンを借りることができます。
奨学金と国の教育ローンを併用すれば、かなり学費の負担を減らすことができるでしょう。
民間の教育ローン
国の教育ローンに対して民間の教育ローンは、おもに銀行が取り扱っています。
学費や教育に関するさまざまな出費に使えるローンで、保護者が借りることになります。
銀行のローンは、その銀行に口座を持って給与振り込みに指定していたり、住宅ローンを借りていたりなど他のサービスを使っていると、新たに申し込むローンで金利優遇を受けられる場合があります。
すでに利用している銀行があるなら、そこで教育ローンを借りることを検討してみてもいいでしょう。
学生ローン
学生自身がお金を借りられるのが学生ローンです。
借りたお金の使い道が自由なので、学費以外にも使うことができます。
しかし、学生向けなのでそもそもの貸付上限額が低く、学費を学生ローンだけでまかなうのはかなり厳しいでしょう。
学生自身が返済義務を負うことになるので、どうしても学費の一部が足りないときに借りるなど、最後の手段として考えておくべきです。
- イー・キャンパス
- アミーゴ
- カレッヂ
カードローン
プロミスやアコムといった消費者金融や、各種銀行が提供しているローンです。
20歳以上なら誰でも申し込めて、安定した収入があれば数百万円の上限で借りることができます。
借りたお金の使い道も自由なので、学費に充てることも可能です。
学生ローンと同様、学生自身が借りられるので教育ローンに比べると学生にとって利用しやすいですが、あまり多額の借り入れをすると返済負担が重くのしかかります。
借りるときは返済プランをしっかりと計画しましょう。
プロミス
アイフル
まとめ
学費が足りないときは、まずは誰かからお金を借りて支払い、その人に借りたお金を返す方法が考えられます。
経済力が低い学生は、まずは借りる相手を親や親族など近しい人にして、無理のない返し方をとるべきです。
奨学金は事前の申請や一定の学力が必要なので、計画的に利用する必要があります。奨学金を借りられる条件が整っていれば、こちらを利用するのもいいでしょう。
カードローンなど金融機関から借りる場合は、とにかくしっかりとした返済計画を立てることが大事です。
親族の援助や奨学金が使えない場合に初めてカードローンを検討して、決して無理をしない返済計画を立てて利用しましょう。