1.法人カードとは
法人カードとは、法人(企業や個人事業主)向けに発行されているクレジットカードのことです。
※クレジットカードについては、「たった7分でわかるクレジットカード講座」を参考にしてみてください。
2.法人カードと個人カードの違い
まとめると以下のようになります。
引き落とし口座
法人カードの場合、経理事務簡略化のために、すべての引き落としが法人名義の銀行口座になっています。
キャッシング
法人カードのキャッシング利用は、会社倒産の恐れがあるために基本的に「なし」となっています。
ただ、個人事業主だけは個人の延長として見られているので、キャッシングが認められることがあります。
審査
法人カードの審査に関しては、「会社」と「代表者個人」のステータスが審査基準になります。
会社のステータスは、設立年数(3年以上が目安)と黒字決算が指標と考えられています。
代表者個人のステータスは、今までのクレジットカードヒストリーが指標となっています。
利用限度額
法人カードは会社の経費で使うことがメインとなっているので、毎月の支払いがきちんと行われていれば限度額はグングン上がっていきます。
カード会社によっては、個人カードと変わらず100万円が限度という場合もあります。
発行する前にカードの限度額を確認しておくとよいでしょう。
3.法人カードのメリット
経理事務の簡略化
通常、立て替えた分のお金を会社に請求して、立替金の精算という形で会計処理をしていると思います。
このめんどくさい経理事務は、社員が法人カードを使って支払うことでかなり手間を省くことができますね。
キャッシュフローのコントロール
会社経営をしていると、キャッシュの流れが悪くなり支払いが滞ってしまうこともあると思います。
そんなときに法人カードで支払いをした場合、口座から引き落とされるまでに最大90日前後の支払い猶予があります。
そのため、計画的に使えばキャッシュフローが良くなります。
付帯サービスやポイント・マイルの優遇
カード会社によりますが、付帯サービスやポイント・マイルの優遇が受けられることがあります。
また、法人カードは大きな額の支払いが続くと思うので、思った以上にたくさんポイントが貯まっていたということもよくあります。
4.法人カードのデメリット
基本的に一括払い
ほとんどの法人カードは一括払いが基本となっています。
というのも、資金力があれば分割払いやリボ払いにする必要はないですよね。
月ごとに安定した収入を得ることが難しい中小企業や個人事業主の場合、分割払いやリボ払いが意味を持ってきます。
年会費が必要
年会費無料の法人カードがないわけではありませんが、その分サービスが悪くなります。
通常月数千円から数万円の年会費がかかりますが、経理事務の手間がグッと減ることを考えると十分価値のある投資と言えますね。
キャッシング無し
個人カードとの比較の時にも触れましたが、個人事業主を除き、法人カードはキャッシングができません。
なぜかというと、クレジットカードのキャッシングは無担保ローンの一種です。
コンビニやATMなどで簡単にお金を引き出すことができますよね。
会社経営は不安定で倒産のリスクが常にあると考えられているため、直接お金を貸すキャッシングサービスは使えないようになっています。
5、おすすめ法人カード
P-one Business Gold Card
☆年会費実質無料
☆平均より高いポイント還元率0.6%
☆法人でもキャッシング利用あり
詳細
数少ない最大300万円までキャッシングが使える法人カードです。経費支払いだけでなく、資金繰り・資金調達という目的のためにも使えるレアな法人カードと言えます。ゴールドカードではありますが、年に一回以上の利用があれば年会費は無料となっております。
JCB法人カード
詳細
JCB Original Seriesパートナー店舗でカードを提示すると、2~10倍のポイントが加算されます。
さらに、年間カード利用額に応じて、翌年のポイントは最大60%アップします。
また、ゴールドカードで独自の審査基準を突破すると、JCBプラチナ法人カードへの招待が届きます。
EX Gold for Biz
詳細
EX Gold for Bizは、電子マネー(iD×QUICPay)の付帯が無くなり、コンタクトレス決済が可能となります。
ポイントも貯まり、カードショッピング1,000円につき1スマイルポイント貯まります。スマイルポイントは幅広く交換できるのでポイントの使い道には困りません。
また、MasterCardビジネスアシストまたはVISAビジネスオファー付帯のゴールドビジネスカードにより、日本国内だけでなく海外でも様々な特典が受けられます。
さらに、死亡・後遺障害保険だけの額を見ると低いと感じてしまうかもしれませんが、そのほかの障害治療保険や疾病治療保険、携行品損害や賠償責任など多くの補償をカバーしてくれています。
年会費・ポイント・使いやすさのなどを総合的にみておすすめな法人カードとなっています。
6.まとめ
今回は法人カードの概略を説明しました。
法人カードはメリットがデメリットを大幅に上回っており、持つ価値は十分あります。
会社に最適なカードを見つけ、めんどくさい経理事務の負担を減らしましょう。