カードローンは非常に便利ですが、「必要なお金を借りられるのかどうか?」と同じくらい「返済方法」が気になるのではないでしょうか?
金利についてはなんとなく分かっても、具体的な利息や最低返済金額、返済金額が決まる仕組み等、よく分からないものも多いかと思います。
そこで今回は、カードローンの返済に関して1からまとめてみました。
コレさえ分かれば、カードローンの返済に関する不安がなくなるはずです。
1.返済方法は4つ
2.返済をお得にする4つのコツ
3.2通りある返済日の決まり方
4.主要カードローンの返済方式
5.カードローン別の最低返済金額
6.30日間の利息の計算方法
7.利息が高いと感じるなら借り換えを検討
8.複数から借りているならおまとめを検討
9.延滞した時の流れ
10.債務整理を検討するタイミング
11.おすすめのカードローン
12.まとめ
1.返済方法は4つ
カードローンでお金を借りると、4つの方法の中から好きな方法でお金を返すことが出来ます。
- ATM
- 自動引落し
- 振込み
- ネットバンキング
ATM
ATMでは、近所のコンビニや最寄り駅、よく利用する商業施設で簡単に返済することが出来ます。
利用手数料はかかってしまいますが、返済忘れがおきにくく証拠も残らないため、おすすめの返済方法になります。
自動引落し
自動引落しは、毎月確実に引き落としてくれるため、口座のお金がないという場合を除いて、確実に返済することが出来ます(給料が振り込まれる口座を利用するのがベタです)。
ただ、記帳した際に通帳に記録が残ってしまうため注意が必要です。
振込み
振り込み返済は、手間な上に通帳に記録も残ってしまうため、よほどのことがない限りお勧めしません。
ネットバンキング
ネットバンキングを利用した返済はATM同様、非常に便利です。
その場で返済出来るという点を考えるとATM利用より便利ですが、通帳に記録が残ってしまうというデメリットもあります。
2.返済をお得にする4つのコツ
カードローンでお金を借りた後、効率的に無理なく返済するコツを4つご紹介します。
- コツ1.最低返済額で返済しない
- コツ2.元金を返済していく
- コツ3.貯金と返済は同時進行で行う
- コツ4.返済日を変更できる場合は給料日の後にする
返済のコツについては、下記記事でより詳しくご紹介しています。
「借金返済が楽になる9つのコツと借金の返済に困らない方法」
コツ1.最低返済額で返済しない
冒頭で最低返済額をご紹介しましたが、最低返済額で返済してしまうと、元金はほとんど減らず利息のみの支払いを繰り返してしまう可能性があります。
もちろん、返済する余裕がない場合は仕方ありませんが、余裕がある場合は最低返済金額より多くのお金を返済するようにしましょう。
コツ2.元金を返済していく
先程ご紹介しましたが、利息の計算はとても簡単なので、毎月元金を意識して返済するようにしましょう。
元金を意識して返済することで正確に借金を把握することが出来、借金の返済が出来ないという事態を避けることが出来ます(借金の返済で困る人の多くは、正確な金額を把握出来ていません)。
年利18.0%で10~50万円借りた時の1ヶ月の利息を簡単にまとめましたので、参考にしてみて下さい。
コツ3.貯金と返済は同時進行で行う
貯蓄と返済は同時に行うようにしましょう。
貯蓄のイメージとしては、急な出費用のお金を貯める感じです。
せっかく借金を返済して行っても、急な出費でまたお金を借りて、また返済して…という事を繰り返していると、いつまでたっても借金は返せませんし、返済する意欲もなくなってしまいます。
急な出費で困らないように、最低限のお金は返済せずに手元に残しておきましょう。
コツ4.返済日を変更出来る場合は給料日の後にする
返済日が給料日後であれば、よほどのことがない限り延滞することはないので、返済日を選べる場合は、必ず給料日の後にしましょう。
お金を貯める場合も同じですが、給料日に先取り返済してしまうことが、最も効率的にお金を返していくコツです。
3.2通りある返済日の決まり方
カードローンの返済日は、次のどちらかの方法で決められています。
- 約定返済
- 随時返済
約定返済
約定返済とは、毎月決められた日に返済する方法になります。
例えば、毎月1日に必ず返済するという形です。
約定返済は、カードローンと言うよりクレジットカードのキャッシングに多い返済方法でした。
随時返済
随時返済とは、返済できる日に返済する方法になります。
最低限の返済期日(約定日)は決まっていますが、期日の前であっても返済して大丈夫なのが、この随時返済になります。
カードローンは、この方法が多いです。
カードローンはどっち?
カードローンもキャッシングもそうですが、約定返済+随時返済が主流になっています。
例えばプロミスの場合、30日以内に返済をする必要がありますが、一旦最低返済額を返済すると次の返済日まで30日間の猶予が与えられます。
もちろん、30日未満であれば好きなタイミングで返済出来るため、約定返済と随時返済のミックスだと言えます。
4.主要カードローンの返済方式
各カードローンの返済方式について、詳しくご説明していきます。
返済方式とは、最低返済金額を決める仕組みのようなものになります。
最低返済金額については次の章で詳しくご紹介します。
名前は難しそうですが、仕組みはすごく簡単です。
カードローン別の返済方式
主なカードローンの返済方式は、次の4つに分けられます。
- 定率リボルビング方式
- 残高スライド元利定額返済方式
- 借入後残高スライド元利定額方式
- 残高スライド方式
定率リボルビング方式
定率リボルビング方式とは、返済(借入)した直後の残高に対して一定の割合を掛けて、最低返済額を決める方式で、アコムが採用しています。
返済(借入)した直後の残高とは、次のようになります。
この残高に対して、一定の割合(カード会社によって決まっている)を掛けることで、最低返済金額を算出します。
定率リボルビング方式の特徴は、1円単位まで返済金額が変わることです。
アコムは30万円以下の借り入れの場合、この割合を4.2%に設定しているため、先程出した残高で最低返済金額を計算してみます。
定率リボルビング方式では、このように最低返済額が決まります。
残高スライド元利定額返済方式
残高スライド元利定額返済方式では、実際の残高に対してあらかじめ決めていた一定の割合を掛けて、暫定的な最低返済額を決め、1,000円未満を切り上げる形で、最終的な最低返済金額が決定する方式で、プロミスが採用しています。
プロミスの残高に応じた一定の割合は、次のようになります。
返済(借入)した直後の残高に応じて、決められた一定の割合を掛け、暫定的な最低返済金額を出します。
そして、暫定的な最低返済金額の1,000未満を切り上げすることで、最終的な最低返済金額が決定します。
借入後残高スライド元利定額返済方式
借入後残高スライド元利定額返済方式とは、借入した直後の残高に対して、あらかじめ設定した金額が最低返済額になります。現在は、アイフル・SMBCモビットが採用している返済方式になります。
借入した直後の残高とは、次のようになります。
借入した直後の残高とは、あくまで最後に借入れした時の残高が適用されるため、いくら返済してもこの残高が減ることはなく、再度借入した時に初めて最新の残高が更新されます。
また、適用される最低返済額ですが、SMBCモビットの場合次のような仕組みになっています。
※仕組みは同じですが、カードローン各に設定してある金額が微妙に異なります
SMBCモビットで35万円借りた場合の最低返済金額は、次のようになります。
借入後残高スライドリボルビング方式では、このように最低返済金額が決まります。
残高スライド方式
残高スライド方式とは、定率リボルビング方式と借入後残高スライドリボルビング方式の間のようなもので、返済(借入)直後の残高に対して、あらかじめ設定した金額が最低返済額になります。
現在は、オリックス銀行カードローン・三井住友銀行カードローン・みずほ銀行カードローン・バンクイックが採用しており、銀行型カードローン定番の返済方式になります。
返済(借入)直後の残高とは、次のようになります。
適用される最低返済額ですが、三井住友銀行カードローンの場合次のような仕組みになっています。
※仕組みは同じですが、カードローン各に設定してある金額が微妙に異なります
三井住友銀行カードローンで35万円借りた場合の最低返済金額は、次のようになります。
結局一番お得な返済方式は?
残高スライド方式が最も最低返済金額の少ない返済方式になります。
少しでも最低返済金額を少なくしたい方には、残高リボルビング方式を採用しているカードローンにしておきましょう。
ただ、最低返済金額で返済を繰り返してしまうと、なかなか借金を全額返し終わることは出来ません。
「この金額は最低限返済する必要がある」という金額を把握するためだけのものと考えておきましょう。
5.カードローン別の最低返済金額
まずは、主なカードローンの最低返済金額についてご紹介していきます。
最低返済金額はあくまで最低ですので、返済に余裕があるのであれば、最低返済額以上の返済を心がけるようにしましょう。
10万円を30日間借りた場合の最低返済金額
各カードローンで10万円を30日間借りた場合の最低返済額と利息をまとめました。
金利は最も高い金利で利息計算しており、無利息サービス等は考慮していません。
大手銀行が利息も安く、最低返済金額も小さくなっています。
30万円を30日間借りた場合の最低返済金額
各カードローンで30万円を30日間借りた場合の最低返済額と利息をまとめました。
金利は最も高い金利で利息計算しており、無利息サービス等は考慮していません。
大手銀行が利息も安く、最低返済金額も小さくなっています。
50万円を30日間借りた場合の最低返済金額
各カードローンで50万円を30日間借りた場合の最低返済額と利息をまとめました。
金利は最も高い金利で利息計算しており、無利息サービス等は考慮していません。
大手銀行に加え、オリックス銀行も最低返済金額が小さくなっています。
6.30日間の利息の計算方法
30日間お金を借りた際の利息は、次のように計算します。
カードローンでよくある年利(金利)18.0%,17.8%,14.0%で、30日間10万円を借りた際の利息は次のようになります。
より詳細な利息の計算方法については、「利息の計算方法~年利と利息の関係~」を参考にして下さい。
7.利息が高いと感じるなら借り換えを検討
毎月の支払いがきついと感じるのであれば、金利の低いカードローンへ借り換えを検討しましょう。
消費者金融系のカードローンは、非常に便利なので初めてカードローンを利用する多くの方が利用します。
最初は無利息サービスなどを利用することで、非常にお得にお金を借りることが出来ますが、思ったように返済出来なかった場合や思ったより多くの金を借りてしまった場合等、長期間お金を借りているとどうしても利息が高くなってしまいます。
そんな時は、金利の低いカードローンに乗換えを検討しましょう。
借り換えの詳細については「カードローンの借り換えによるメリットは何?金利による利息差を徹底解説」で詳しくご紹介しています。
8.複数から借りているならおまとめを検討
複数のカードローンを利用している場合、借金の総額が多くなり利息も高くなってしまいます。
カードローンは、1枚のカードで借りる金額が多くなればなる程金利が下がっていく傾向があるので、複数の借入先を1つにまとめることで利息を安く出来る可能性があります。
また、複数の返済日が1日にまとまることで心理的負担も大きく減らすことが出来ます。
おまとめローンに関しては「おまとめローンの仕組みと利用法が6分でわかるおまとめ講座」で詳しくご紹介しています。
9.延滞した時の流れ
カードローンの延滞は絶対にしてはいけませんが、万が一カードローンを延滞してしまった場合は、次のような流れになります。
催促状が届き始めてから財産差し押さえ処分が下るまで、わずか数ヶ月しかありません。
催促状が届く前に、ローン会社と今後の返済について話し合ったり、住民票のある町や区に相談したり、債務整理を検討する等、何かしら手を打つようにしましょう。
10.債務整理を検討するタイミング
先程もお話しましたが、「催促状が届く」というのが1つのデッドラインになっています。
万が一、催促状が届いてしまうような状況になってしまったら、債務整理を真剣に考えるようにしましょう。
債務整理については「気になる債務整理の基本と疑問を解決できる!債務整理講座」で詳しくご紹介しています。
11.おすすめのカードローン
最後に、すごいカードおすすめのカードローンを2つご紹介します。
プロミス
詳細
プロミスは、他社が提供しているほぼすべてのサービスを提供しており、最短即日でお金を借りることが出来、お金を借りてから30日間の無利息サービスを受けることが出来ます。
特に、プロミスオリジナルのサービスとして人気を集めているのが、女性オペレーター専用のダイアルであり、女性はもちろん男性でも疑問点や契約について女性オペレーターに確認することが出来ます。
また、審査対象も広く安定した収入さえあれば正社員でなくても審査対象になるため、パートをしている主婦、アルバイトの学生でも審査に通る可能性があります。
しかも、最大金利が17.8%と他の消費者金融より低くなっているので、少しでもお得にお金を借りたいという人にも人気です。
みずほ銀行カードローン
詳細
多額のお金や繰り返し利用するのであれば、やはり大手銀行のカードローンがおすすめです。
消費者金融カードローンは、初めて利用する方にはおすすめですが、複数回利用するのであれば金利の低い銀行のカードローンが最もお得になります。
例えば、無大手消費者金融でよくある金利18%で10万円借りた場合の年間の利息は1万8千円ですが、みずほ銀行の場合は1万4千円と4千円もお得になります。
※この利息は簡易的なものになります。毎月の返済額によって実際に支払う利息は異なります。
※住宅ローンのご利用で、本カードローンの金利を年0.5%引き下げます。引き下げ適用後の金利は年1.5%~13.5%です。
12.まとめ
カードローンの返済方式から返済のコツ、返済に困った時の対応まで、返済に関するあらゆる情報をまとめてきました。
最低返済額と聞くと、それだけ返せばいくらでも使って良いと考えてしまう人も少なくありませんが、最低返済額で返済し続けるとなかなか元金が減らないので注意するようにして下さい。