この記事はPayPayの手数料について知りたい人のために書きました。
「PayPayって手数料がかかる?」
「PayPayを導入する場合は?」
PayPayの手数料は、導入する店舗、支払いに使うユーザーのどちらにも発生しません。
使うコストがとても低いので、急速に普及しているのです。
そこで、PayPayとはどんなサービスなのか、さらにクレジットカードと合わせて使うときの方法を解説します。
PayPayを導入しても店舗は手数料ゼロ
PayPayはユーザーが使うときも手数料ゼロ
PayPayは今注目されているQR決済サービス
PayPayのデメリットと使うときの注意点
PayPayでおすすめのチャージ方法
PayPayを導入しても店舗は手数料ゼロ
お店がクレジットカードや電子マネーといった、現金以外の支払い方法を導入すると、店舗に利用手数料が発生します。
利用客からすると支払手段が増えるのは便利ですが、店舗からすると手数料というコストが発生するので、低価格をウリにしているお店などは、できるだけコストを上げないために現金支払いのみだったりします。
しかし、PayPayは、その手数料が発生しないのです。
店舗の手数料がゼロ円になる理由
初期導入費が0円
PayPayは初期導入費が原則として無料です。
無料になるのはユーザースキャン支払いの場合で、これはユーザーが店舗のQRコードを読み込んで支払う場合になります。
店舗がユーザーのQRコードを読み取るストアスキャン支払いの場合は、POSレジによっては導入費用が発生する場合があるので、注意しましょう。
月額固定費も0円
PayPayは月額固定費がかからないので、長期間使ってもランニングコストが発生しません。
決済システム利用料は0円
PayPayの決済システムを利用することで発生する手数料は、現在無料となっています。
2019年9月現在、PayPayの決済システムは、ユーザースキャン支払いを対象に無料期間中です。
無料期間は2年後の2021年9月30日までとなっており、それ以降の予定は未定です。
2021年10月以降で決済システム手数料がどうなるかは現時点ではわからないので、導入するなら早めがいいといえるでしょう。
入金手数料も無料
PayPayで支払われた売上がお店に入金される際の手数料が、入金手数料です。
PayPayはこの手数料も無料になっています。
入金先の口座がジャパンネット銀行の場合、なんと入金手数料は永年無料です。
PayPay導入を機にジャパンネット銀行で口座を開設する手もあります。
ジャパンネット銀行以外の入金手数料も現在無料ですが、2020年6月30日までの期間限定です。
その後の予定について正式な発表はありませんが、有料になる可能性もあります。
PayPay導入で得られる手数料以外のメリット
PayPay導入で店舗が得られるメリットは、手数料以外にもあります。
釣り銭の準備がいらない
PayPayなどのキャッシュレス決済は現金を扱わないので、釣り銭を準備する必要がなくなります。
レジ担当者の作業を減らす効果があるので、レジ作業のスピードアップが見込めるでしょう。
決済の作業が簡単になる
決済の作業は、現金を受け取ってお釣りを渡したり、カードを読み取ってサインをしてもらったりと、いろいろあります。
作業量が多いほどミスの可能性も高くなりますが、お金に関することなのでミスは許されません。
それらの作業が簡単になればミスの可能性は低くなり、店員のストレスも軽くなるでしょう。
PayPayのキャンペーンで来客効果が見込める
PayPayは大規模な還元キャンペーンなど、PayPayのユーザー数を増やして使ってもらうためのさまざまなアプローチを行っています。
PayPayを導入すれば、それを目当てにPayPayユーザーが来店してくれるかもしれません。
PayPayはユーザーが使うときも手数料ゼロ
PayPayの手数料ゼロは店舗だけではなく、ユーザーにもあります。
ユーザーも手数料は全て無料
PayPayは手数料のみならず、PayPayアプリを無料でダウンロードできるなど、利用に関するすべてのことが無料なのが大きな魅力です。
会員登録料
PayPayに会員登録するときに、手数料はかかりません。
ただし、アプリ通信時のデータ通信料は発生します。
決済手数料
PayPayで決済するとき、ユーザーが店舗のQRコードを読み取るユーザースキャン支払い、店舗がユーザーのQRコードを読み取るストアスキャン支払い、どちらもユーザーに手数料はかかりません。
そのため、積極的にPayPayを利用しましょう。
PayPayはクレジットカードでチャージするのがおすすめ
PayPayで支払うとき、支払額以上のPayPay残高が必要です。
PayPay残高をチャージする方法は複数ありますが、おすすめなのがクレジットカードによるチャージです。
PayPayでのクレジットカード利用に手数料はかからない
クレジットカードでPayPayにチャージするときも、もちろん手数料はかかりません。
いつでもPayPayを使えるよう、ある程度の残高をクレジットカードでチャージしておくといいでしょう。
クレジットカードでPayPayにチャージすればカードのポイントがたまる
PayPayのチャージにクレジットカードがおすすめなのは、チャージ時にクレジットカードのポイントが発生するからです。
クレジットカードでチャージしたPayPayで買い物をすれば、実質カード払いで買ったことと同じになります。
クレジットカードが使えずPayPayが使えるお店でも、カードのポイントをゲットできるのです。
クレジットカードからPayPay残高をチャージする方法
PayPayの残高をクレジットカードでチャージする方法は2種類あります。
カードの種類でどちらの手段をとるか決めましょう。
PayPayに直接チャージできるのはYahoo!JAPANカード
PayPayに直接チャージできるクレジットカードは、Yahoo!JAPANカードのみです。
なお、本人認証サービス(3Dセキュア)を登録しなければ、Yahoo!JAPANカードでチャージできない点に注意です。
それ以外のクレジットカードはYahoo!ウォレット経由でチャージ
Yahoo!JAPANカード以外のクレジットカードでPayPay残高をチャージするには、クレジットカードをYahoo!ウォレットに登録する必要があります。
Yahoo!ウォレットは、クレジットカードや銀行口座を登録しておくことで、さまざまなサービスの支払いがYahoo!ウォレットから行えます。
いろいろなサービスを利用するとき、Yahoo!ウォレットに対応していれば、その都度カードや口座の情報を登録する必要がないのがメリットです。
PayPayは今注目されているQR決済サービス
PayPayはQR決済と呼ばれる決済方法のひとつで、PayPay以外にもたくさんの種類がサービスを行っています。
スマートフォンでお店のQRコードを読み取るか、スマートフォンに表示させたQRコードをお店のレジで読み取ることで決済します。
現金を使わずに支払いができるので、処理のスピードアップや金額のミス解消といった効果があります。
スマートフォンのQRコードで支払うので手軽
QR決済はQRコードという手軽な方法で支払うため、知識や高度なシステムなしで使えるのが最大の魅力です。
導入や運用にコストがかからないため、PayPayでは手数料ゼロが実現できているといえます。
還元キャンペーンが多く行われている
QR決済のなかでもPayPayは話題性が高く、大きな注目を集めています。
その理由は大規模な還元キャンペーンです。
2018年のサービス開始時、PayPayユーザーを対象になんと総額100億円もの還元キャンペーンを行いました。
その後も、2度目の100億円還元キャンペーンや、3〜5%の還元などのキャンペーンを積極的に行っているのです。
現金で払うよりお得なので、PayPayのユーザーを増やす効果があるでしょう。
PayPayのユーザー同士で残高を送金できる
PayPayの隠れた機能として、残高を他のユーザーに送金できます。
お金の貸し借りと同じですが、送金の履歴が残るので、時間が経ってもしっかり管理できるというメリットがあります。
残高を送金するときも手数料はかからない
PayPayの残高送金も、もちろん手数料はかかりません。
送るときの方法も、電話番号やQRコード、SNSやメールの中から自由に選べます。
PayPayのようなキャッシュレス決済が増えている理由
現金を使わないキャッシュレス決済は、以前はクレジットカードやデビットカード、そして電子マネーがありました。
そして最近、急激に普及しているのがPayPayなどのQR決済です。
なぜキャッシュレス決済が増えているのかを解説します。
消費税増税に備えた消費促進策
2019年10月1日から、消費税率が10%に上がります。
税金が上がったことで消費が冷え込む可能性があるので、その対策として国がキャッシュレス・消費者還元事業を行います。
キャッシュレス決済をすると、数パーセントの還元を受けられるというものです。
キャッシュレス・消費者還元事業は、2019年10月から2020年6月までの9ヶ月間です。
外国人観光客が買い物をしやすくする手段のひとつ
PayPayなどのQR決済は手数料ゼロで手軽に始められるので、外国人観光客の買い物にも役立ちます。
日本円に両替する手間がなくなるので、より気軽に買い物できるのです。
キャッシュレス決済を盛り上げるための還元キャンペーン
国が行うキャッシュレス・消費者還元事業のほかに、PayPay独自の還元キャンペーンも行われています。
たとえばキャッシュレス・消費者還元事業と同時に、PayPayは独自に5%の還元を行う予定です。
このように、国と事業者が一緒になってキャッシュレス決済を盛り上げているのです。
iPhone用
android用
PayPayのデメリットと使うときの注意点
便利なPayPayですが、使うときに注意点もあります。
ここでは、PayPay利用時に注意したいことを説明します。
PayPayは払い戻しできない
いったんPayPayにチャージすると、そのお金を払い戻すことはできません。
将来、PayPay残高を銀行口座に出金する機能が使えるようになる予定とされていますが、時期は未定です。
使うぶんだけをチャージして、無駄なく利用することを心がけましょう。
PayPayのコードを他人に見せてはいけない
PayPayで自分のスマートフォンに表示されるコードは、他人に渡したりSNSなどに投稿したりしてはいけません。
このQRコードをレジで読み取ることで支払いできるしくみなので、コードを他人に使われると自分の残高で支払うことになってしまうからです。
スマートフォンを壊したりなくしたりしない
スマートフォンで決済ができるということは、今まで以上にスマートフォンが重要になったといえます。
壊したりなくしたりすると生活に影響が出るほどです。
事故など予期せぬトラブルは仕方ない面もありますが、壊したりなくしたりしないよう、くれぐれもスマートフォンの扱いには注意しましょう。
スマートフォンを壊したりなくしてしまったりしたら
もし、PayPayを入れているスマートフォンを壊したりなくしたりしたら、すぐに対策をとりましょう。
スマートフォンが壊れた場合は、修理に出すか新しい機種に変更するかの対策をとります。
修理に出すときは必ずバックアップをとっておき、PayPayアプリからログアウトしましょう。
スマートフォンをなくしてしまった場合は、PayPayアカウントの停止処理をおこないます。
電話番号とPayPayのユーザーIDをPayPayの窓口に伝えれば、停止処理をしてくれます。
PayPayでおすすめのチャージ方法
PayPayの残高をチャージする方法はいくつかあります。
ここではその種類と、中でもおすすめの方法について解説します。
クレジットカードでチャージ
PayPayのチャージ方法は、クレジットカードがいちばんおすすめです。
チャージ時にクレジットカードのポイントも手に入るからです。
もちろんチャージに手数料はかかりません。
チャージでクレジットカードのポイントをゲットして、PayPayの支払いで還元を受ければ、2回トクすることができます。
Yahoo!JAPANカードで直接チャージ
PayPayに直接チャージできるクレジットカードは、Yahoo!JAPANカードのみです。
本人認証サービス(3Dセキュア)を登録することで、Yahoo!JAPANカードから直接PayPayに残高をチャージできるようになります。
またYahoo!JAPANカードでチャージしたPayPay残高で支払うなど、PayPayのつながりの強いサービスを連携することで、最大10%の還元(2019年9月時点)になるといった優遇もあるのです。
Yahoo!ウォレットにカードを登録してチャージ
Yahoo!JAPANカード以外のクレジットカードでもPayPayにチャージできますが、それにはYahoo!ウォレットという、Yahoo!JAPANのサービスを通す必要があります。
また、Yahoo!JAPANカード以外のクレジットカードでは、還元率がYahoo!JAPANカードよりも少ないという点もあります。
PayPayを多用するつもりなら、Yahoo!JAPANカードを新たに作った方がいいかもしれません。
その他のチャージ方法
クレジットカード以外にも、PayPayをチャージする方法があります。
これらの方法も手数料はゼロです。
ATMからチャージ
セブン銀行のATMから、PayPay残高にチャージできます。
セブン銀行のATMはスマートフォンの取引用のQRコードを表示できるので、それをスマホで読み取ることで自分のPayPayアプリと連携させられます。
チャージしたい金額をATMに入れることでチャージが完了します。
銀行口座からチャージ
銀行口座からのチャージは、Yahoo!ウォレットを使う必要があります。
Yahoo!ウォレットに銀行口座を登録して、そこからPayPayにチャージするしくみです。
ソフトバンク・ワイモバイルのまとめて支払いでチャージ
ソフトバンクかワイモバイルの携帯電話を契約していて、その電話回線でPayPayアカウントを連携している場合、ソフトバンクかワイモバイルのまとめて支払いでPayPayのチャージができます。
PayPayのチャージと携帯電話の支払いをまとめられるほか、携帯電話の支払いをクレジットカード払いにしている場合、PayPayのチャージも実質クレジットカード扱いにすることができます。
まとめ
PayPayの手数料はゼロですが、それはどちらかというと店舗側のメリットが大きいといえます。
もちろんユーザーも手数料がかからないのでおトクなのは一緒です。
ユーザーから見たら、手数料がゼロなことに加えてクレジットカード払いなどよりもおトクなポイントがあります。
キャッシュレス決済は一見するとしくみが複雑で、手軽な現金払いで済ませたくなるかもしれません。
複雑そうなのは最初だけで、実際の支払い手順はとてもシンプル。現金払いよりスピーディーでしかもおトクとあれば、使わない手はないでしょう!
専門監修者コメント
系列のジャパンネット銀行は名前を変更してPayPay銀行となり、さらにPayPayとの一体運営が強化されそうです。
少額決済をキャッシュレスで行うと、業務効率化になります。現金を数えたり保管、管理するのは意外と手間のかかる作業ですが、paypayのような手軽な方法でその手間が省けるのはお店側、お客側の両者にとってメリットがあります。
美崎栄一郎氏の連載