この記事は、消費者金融を借りられなかった人のために書きました。
「なぜ借りられないのか?」
「消費者金融の審査ってどうなっているの?」
「どうしても借りたい・・・」
ここでは、あなたが消費者金融を借りられなかった理由と取るべきアクションを紹介します。
消費者金融を借りられない理由を考えよう
消費者金融を借りられない人が取るべきアクション
消費者金融以外でお金を借りる方法
給料ファクタリングはおすすめしない
どこからもお金を借りられなくてもヤミ金はダメ
どうやっても借りられない人は専門機関に相談しよう
消費者金融を借りられない理由を考えよう
消費者金融を借りらないときに、まず考えるべきは審査に落ちてしまった原因です。原因が分からないと、対策を打てません。
消費者金融の審査は返済能力をみる
つまるところ、消費者金融の審査で見られるのは返済能力です。あなたは返済能力がないと判断されたから、審査落ちてしまったのです。
その返済能力は、収入と現在の借入状況で評価します。
返済能力がないと判断される原因を細かく分けると次の3つに大別されます。
- 過去に延滞した経験がある
- 他社借り入れがある
- 収入の割に高い金額を借りようとした
原因① 過去に延滞した経験がある
消費者金融の審査において、過去に延滞経験があるのは致命傷となります。クレジットカードやカードローン、住宅ローンなどの返済遅れです。
とはいえ、1日2日の返済遅れは問題なく、返済が2ヶ月間(61日)以上遅れると「延滞」となります。
ブラックリストに入っている人は審査に通らない
延滞は金融事故のひとつで、信用情報機関に登録された状態です。つまり、ブラックリストに入っているということです。※過去5年分まで登録されています
ブラックリストに入っている方は消費者金融の審査には通りません。ブラックリストには、延滞以外に下記があります。
- 10年以内に自己破産
- 5年以内に強制解約
- 5年以内に代位弁済
上記に該当する方は審査に通らないので、記録が消えるまで待ちましょう。
金融事故について詳しくは「キャッシングをしても信用情報に傷はつかない!信用情報に傷がつく原因とは?」で解説しています。
原因② 他社借り入れがある
現在の借入状況も審査では重視されます。他社から借り入れがあると、その分だけ返済能力が低くなるからです。
他の消費者金融はもちろん、住宅ローンやマイカーローンを利用している方も不利になります。目安として、消費者金融で3社以上借り入れがあると相当不利になります。
消費者金融には総量規制がある
また、他社借り入れは件数よりも金額の方が重視されます。というのも、消費者金融には年収の3分の1以上の借り入れはできない「総量規制」が法律で定められているからです。
年収300万円であれば、上限は100万円です。この100万円は他社の借り入れ金額も加味されます。なので、他社から80 万円借りていると残り20万円までしか借り入れはできないのです。
現在他社からの借り入れがある方は、ある程度は返済してから申し込みましょう。
原因③ 収入の割に高い金額を借りようとした
消費者金融の審査で収入が重要視されるのは当然ですが、より重要なのはその収入に見合った借入額かどうかです。
例えば年収1,000万円の方が500万円を希望するのと、年収300万円の方が10万円を希望するのでは、後者の方が審査に通る可能性は高いです。
希望借入額は必要な分だけ、できるだけ少額にするのが審査に通るコツです。
消費者金融を借りられない人が取るべきアクション
消費者金融の審査に落ちたとしても諦める必要はありません。取るべきアクションがあります。
別の消費者金融に申し込む
ひとつの消費者金融に落ちたとしても、別の消費者金融なら通る可能性はあります。例えば、アコムの審査に落ちた方がプロミスで通るケースがあります。※逆もしかり
ここで注意したいのは、会社の選び方です。
アコム、プロミス、アイフルの3社は平均して約40%台の審査通過率があります。大手消費者金融のなかでも高い水準です。決して、審査に通りやすいわけではないですが「やさしい」部類です。
逆に、レイクやSMBCモビットは上記3社に比べると「審査が厳しい」という声が多いです。
また、プロミスとSMBCモビットは同じSMBCグループです。審査基準が全く同じわけではないですが、プロミスに落ちた方がSMBCモビットに申し込んでも審査に通る可能性は低いでしょう。
中小消費者金融はおすすめしない
ネット上には「中小消費者金融の方が審査に通りやすい」「大手がダメなら中小がいい」といった記事があります。
しかし、実際はそうとも言い切れません。当然ですが、中小消費者金融もしっかり審査をします。
そして、中小消費者金融は大手とは違い、審査がシステム化されていません。つまり、機械的ではなく、審査担当者が申し込み内容をじっくり吟味するのです。
何より、サービスが大手消費者金融の方が充実しています。例えば、大手消費者金融では大半が「無利息サービス」を実施していますが、中小では滅多にありません。取引できる金融機関の数も大手の方が多いです。
よほど自分に合った会社でない限り、大手消費者金融を選んだ方が賢明でしょう。
おすすめの消費者金融
プロミス
アイフル
信用情報を調べる
過去に金融事故を起こしているかもしれない方は信用情報機関に照会してみましょう。消費者金融が加盟している信用情報機関はJICCです。JICCに開示請求をすると、自身の信用情報が分かります。
JICCの開示請求の手順
JICCの開示請求はスマートフォンから簡単にできます。準備するのは免許証、健康保険証など本人確認書類だけです。
上記の手続きで、後日に簡易書留で開示請求書が郵送されます。
JICCのアプリは下記からダウンロードできます。
開示請求書の見方
JICCの開示請求書はファイルDとファイルMという2種類が郵送されます。ファイルDには貸金業者からの借入などキャッシングの契約情報、ファイルMにはクレジットカードや金融機関の契約情報が記載されています。
ファイルDで事故情報があるかどうかは、上図の⑥を見れば分かります。
※拡大
事故情報があると、上のように事故内容と日時が記載されています。
ファイルMでは、⑩に事故情報が記載されます。
※拡大
ここに何も記載がなければ、ブラックリストではありません。審査に落ちた原因は別にあるということです。
考えられるのは、他社借入の残高もしくは希望借入額が高かったのでしょう。
消費者金融とは別の方法でお金を借りる
お金を借りることができるのは消費者金融だけではありません。消費者金融に何度も申し込んで落ちてしまうと「申込ブラック」になる可能性もあります。
※「申込ブラック」とは、短期間(およそ半年間)に3社以上に申し込むことであり、審査に通りにくくなります
後半は、消費者金融以外でお金を借りる方法を解説します。
消費者金融以外でお金を借りる方法
クレジットカードのキャッシング
消費者金融以外でお金を借りる方法として、最もポピュラーなのはクレジットカードのキャッシングでしょう。
クレジットカードのショッピング枠とは別に付帯されている、現金を借り入れできる機能です。
現在持っているクレジットカードにキャッシング機能があれば、対応ATMからすぐにお金を借りられます。お手持ちのクレジットカードを確認してみましょう。
生命保険の契約者貸付
こちらも意外と知っている方が少ないですが、生命保険会社からお金を借りられます。
生命保険には「契約者貸付制度」というものがあり、解約返戻金の一部を保険会社から借りられるのです。
借り入れできるのは解約返戻金の約80%程度です。金利も約3%~8%と消費者金融に比べると低いです。
ただ、返済しないと保険が強制解約になったり、保険金が支払われなくなる可能性があります。
とはいえ、金利は消費者金融よりもお得なので、現在生命保険に加入している方は検討してみましょう。
契約者貸付制度について詳しくは「生命保険でお金を借りるorカードローンはどっちがいい?」で解説しています。
公共の支援制度
どの金融機関、民間の会社からもお金を借りられない方は国の支援制度を検討してみるのもいいでしょう。
家賃支援給付金や休業手当など様々な支援があります。詳しくは厚生労働省の公式HP「生活を支えるための支援のご案内」をご覧ください。
また、都道府県の社会福祉協議会には「生活福祉資金」という貸付制度があります。対象は、低所得世帯や障害者世帯、高齢者世帯です。
詳しくは全国社会福祉協議会HP「生活福祉資金」をご覧ください。
友人や家族から借りる
関係が深い知人だと言い出しにくく、今後の人間関係に影響を及ぼす可能性がありますが、アテがあるなら検討しましょう。金利もかからないのでお得です。
ただし、知人からお金を借りる場合は「借用書」を作ることをおすすめします。たとえ親しい仲だとしても、口約束はよくありません。
相手に誠意を見せる意味でも形として残しておきましょう。
給料ファクタリングはおすすめしない
給料ファクタリングとは、給与を担保として資金を融資するサービスです。いわゆる“前借り”する仕組みです。
近年普及したサービス形態ですが、おすすめはしません。理由は次の2つです。
- 金利が高い
- 法律的にグレーである
金利は年200%超になる
給料ファクタリングサービスの多くは、手数料が利用額の20%程度となっています。これは年で換算すると200%以上になります。高いところだと、500%を超えるようなとこもあります。
消費者金融の金利が年18%だと考えられると、相当高いですよね。そもそも、利息制限法で定める上限金利は最大20%なので、大幅に超えていることになります。
ただ、「金利」ではなく「手数料」なので、法的に規制はできない状況が続いていました。
違法性は以前から指摘されている
近年、給料ファクタリングをめぐる訴訟は相次いでいます。それを受けて、金融庁は2020年3月5日に給与ファクタリングへの見解を公表し、この仕組みが貸金業法、出資法でいう貸し付けに当たると認定しました。
「給料ファクタリングサービスは貸金業ではない」が通らなくなったのです。ただ、金融庁から見解があっただけで法律が改正されたわけではありません。
なので、現在は“グレー”なサービスですが、利用しないに越したことはありません。
どこからもお金を借りられなくてもヤミ金はダメ
「審査なしで借りられる」
「ブラックOK」
「無職でも借りられる」
どこからもお金を借りられない方なら惹かれるでしょうが、絶対に申し込んではいけません。間違いなく、ヤミ金(闇金)だからです。
ヤミ金とは正規の貸金業として登録していない業者
ヤミ金とは、貸金業法の登録を受けていない貸金業者です。違法な金利や取り立てを行うのがその特徴です。
金融庁が公表している「登録貸金業者情報検索サービス」を利用しましょう。ここに登録番号が載っていないならヤミ金です。
ヤミ金の恐ろしさについては「審査なしで即日お金が借りられる!?悪徳業者の罠にご注意!」で詳しく解説しています。
クレジットカードの現金化もやめよう
クレジットカードの現金化とは、カードで購入した商品を売って現金を受け取ることです。
個人でもできますが、クレジットカードの現金化業者も存在しています。ただ、なかには逮捕される業者もあるほど、クレジットカードの現金化の違法性は高いです。
また、カード会社も現金化は禁止しています。100%違法とは言い切れないのが現状ですが、利用しないに越したことはありません。
どうしてもお金が必要という方は、キャッシング枠が多いクレジットカードを検討しましょう。
SNSを使った個人間融資もNG
Twitterや掲示板などでは、個人間融資が行われています。そして、トラブルも相次いでいます。
個人であっても金銭の貸付は貸金業に該当します。つまり、国の許可なしにお金の貸し借りをすると、貸金業法への違反となるのです。
個人間融資は貸した側、借りた側の両方が罰則を受けますので、絶対にやめましょう。
どうやっても借りられない人は専門機関に相談しよう
どうしてもお金が借りられない方は、ヤミ金などではなく、然るべきところに相談しましょう。
公的機関は無料で相談ができます。ぜひご活用ください。
公益社団法人 日本クレジットカウンセリング協会
国民生活センター
日本貸金業協会
一般社団法人 全国銀行協会相談室
日本司法支援センター法テラス