クレジットカードの料金滞納時、ふと「時効を待てば借金が帳消しになるのでは?」と考えたことがあるのではないでしょうか。
この記事ではそのようなときに持ちやすい疑問すべてに回答しました。
「クレジットカードの時効成立までにかかる期間は?」や「時効成立に必要な条件は?」など、クレジットカードの時効・踏み倒しに関する基礎はすべてこの記事にまとまっています。
Q&A形式でサクッと読めますので、お急ぎの方もぜひご参考ください。
クレジットカードの時効【成立条件】に関する質問まとめ
Q.クレジットカードの時効成立までにかかる期間は?
Q.滞納したまま放っておけば時効になる?
Q.クレジットカードの時効成立に必要な条件は?
クレジットカードの時効【踏み倒しの注意点】に関する質問まとめ
Q.結局、クレジットカードの支払いは踏み倒しできるの?
Q.踏み倒しに失敗するケース例は?
クレジットカードの時効【デメリット】に関する質問まとめ
Q.時効の援用時に起こりうるデメリットはある?
Q.時効を待つまでの間に起こりうるデメリットは?
クレジットカードの滞納時は時効を待つよりもほかの方法がおすすめ
クレジットカードの時効【成立条件】に関する質問まとめ
こちらではクレジットカードの時効を成立させるために必要な期間や条件、手続きについてのQ&Aをまとめています。
Q.クレジットカードの時効成立までにかかる期間は?
A. 5年間です。
クレジットカードの時効成立までには、最終支払日から数えて5年の期間が必要です。
Q.滞納したまま放っておけば時効になる?
A.いいえ、時効を成立させるためには「時効の援用手続き」が必要です。
手続きは「時効援用通知書」を用いて行われるのが一般的です。
時効援用通知書は自身で作成することも可能ですが、不備がないようにするためにも、可能な限りは弁護士や司法書士を頼りましょう。
Q.クレジットカードの時効成立に必要な条件は?
A.「最終支払日から5年が経過している」・「時効が中断されていない」・「時効の援用手続きを取る」の3件が必須条件です。
中でもクレジットカードの時効成立における重要ポイントとなるのは、時効が中断されていないかでしょう。
滞納を続けている期間中に起訴や差し押さえが行われた場合、また少額であっても一度でも支払いをした、借金があることを認めた場合には、時効が中断されます。
中断後は時効までのカウントがリセットされ、また改めて5年の期間が必要となるため、注意してください。
クレジットカードの時効【踏み倒しの注意点】に関する質問まとめ
こちらではクレジットカードの時効成立、踏み倒しの注意点に関するQ&Aをまとめています。
Q.結局、クレジットカードの支払いは踏み倒しできるの?
A.時効の成立、踏み倒しできる可能性は極めて低いです。
クレジットカードの時効成立に必要な条件の項目でも触れましたが、時効に必要な期間のカウントはカード会社からの申し立てにより中断されます。
料金の滞納後にカード会社から放置されることはまずありえません。
よって時効の中断はほぼ確実に起こるため、時効成立を狙って行うことは難しいといえます。
Q.踏み倒しに失敗するケース例は?
A.よくある例を以下に3つ挙げます。
- 時効までの期間に一度でも支払いを行った、もしくは借金を認めた
- 時効期間や時効の起算日を把握していなかった
- 支払督促や訴状を放置した
ひとつずつ詳細を確認していきましょう。
①時効までの期間に借金を認めた、もしくは一度でも支払いを行った
カード会社とのやりとりで借金があることを認める発言をした場合、または「払える金額だけで良いので滞納金を支払ってほしい」とカード会社から言われ、そのぐらいならと払ってしまった場合などです。
どちらにせよこのように借金の存在を認めてしまうと、時効が中断されます。
②時効期間や時効の起算日を把握していなかった
時効期間のカウントを間違えたことで時効不成立となるケースも少なくはありません。
時効の起算日は最終支払日から5年間であることを把握しておきましょう。
また夜逃げ後にカード会社に住所を知らせず時効成立を狙った場合、起こりやすいのが知らない間に時効が中断されていたケースです。
住所が不明であっても、「公示送達」」と呼ばれる手続きによって時効の中断は可能なため、注意してください。
③支払督促を放置した
督促状を無視していると、さらに法的な強制力の高い「支払督促」が裁判所から届きます。
支払督促は通常の督促状とは違い、強制的に財産の差し押さえが可能。差し押さえが行われた時点で時効は中断します。
支払督促が届いた場合には、「異議申し立て」を行いましょう。なお、異議申し立てを行ったのちには通常の裁判が行われます。
クレジットカードの時効【デメリット】に関する質問まとめ
最後にクレジットカードの時効援用を行ううえで考えられるデメリットに関するQ&Aをまとめました。
Q.時効の援用時に起こりうるデメリットはある?
A.基本的にはありません。
時効の援用を行うことで信用情報機関に新たな事故情報が登録されることはありません。
ただし、すでに登録されているクレジットカード料金滞納の事故情報が抹消される訳でもありません。
Q.時効を待つまでの間に起こりうるデメリットは?
A.事故情報の登録による不便さ、度重なる督促による精神的な負担の大きさがデメリットでしょう。
信用情報機関に滞納の事故情報が登録されている間は、新しくクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりはできません。
また時効成立までに何度も督促がくるため、精神的な負担も大きいです。
そのうえ時効成立は極めて難しいため、不便な思いや苦しい思いをしても報われない可能性が高いことは承知しておきましょう。
滞納と信用情報について詳しくは「クレジットカードの遅延は信用情報ブラックの原因!そうなる前の解決方法」をご覧ください。
クレジットカードの滞納時は時効を待つよりもほかの方法がおすすめ
クレジットカードの滞納時、「時効を待つ」という選択は成功率が低すぎるためあまりおすすめできません。
クレジットカードの滞納に悩んでいるのなら、以下の方法がおすすめです。
- 分割払いやリボ払いなど、支払い回数を変更してもらえるようカード会社に相談
- 債務整理で借金を減額、もしくはゼロにする
時効成立以外の対処法について詳しくは「クレジットカードの支払い滞納時、分割に変更できる?対処法を解説」 をご覧ください。
督促状が来ている場合・もしくは来なくなった場合について詳しくは「クレジットカードの督促状が来なくなったら? 債権回収会社や債務整理について弁護士に相談」をご覧ください。
支払方法を分割に変更する方法などについては、「クレジットカードの支払い滞納時、分割に変更できる?対処法を解説」をご覧ください。