この記事はクレジットカードを滞納している人に向けて書きました。

クレジットカードの支払いをしていない状況は借金をしているのと同じ状況です。

カード会社からの督促を無視していると裁判にまで発展する可能性があり、そうなると弁護士に頼らないと解決しないでしょう。

クレジットカードの未払い問題を抱えている人、すでに裁判になっている人は、この記事を参考にしてください。

クレジットカードを滞納し続けると裁判所から差し押さえが来る

クレジットカードは毎月の支払日になると、登録口座から支払金額が引き落とされます。

このとき、口座の残高が足りないと引き落とされず、滞納になってしまうのです。

そのままに滞納し続けていると、最終的には裁判にまで発展することもあります。

支払い期日を過ぎても滞納しているとカード会社から督促が入る

クレジットカードを滞納したからといって、すぐに裁判になるわけではありません。

滞納してしばらく日数が経つと、カード会社から支払いの督促が入ります。

これはカード会社からの警告ともいえる連絡で、まずは郵送で送られてくるケースが多いです。

それでも滞納したままでいると、電話や自宅訪問など、直接のコンタクトによる督促をしてくるカード会社もあります。

ずっと未払いのままだと裁判を起こされる可能性も

それでもなお督促を無視して滞納したままでいると、カード会社が裁判所に提訴されて裁判になります。

滞納している側は返済する義務があるため、弁護士を依頼して裁判に対応しなければなりません。

裁判という状況に陥る前に対応することが、いかに重要かがわかるでしょう。

この記事では、クレジットカードの滞納と裁判への対応方法について、詳しく解説していきます。

クレジットカードの滞納は借金を返さないことと同じ

クレジットカードを滞納することはカード会社に借金をしているのと同じで、カード会社が取り立てるのは正当な権利です。

借金の返済義務を無視することは契約に違反する行為なので、裁判になればより不利な状況に追い込まれてしまうでしょう。

クレジットカードの未払い分と遅延損害金を支払う必要がある

クレジットカードの支払いを、引き落とし日を過ぎても滞納すると、遅延損害金が発生します。

遅延損害金は、カード利用者がカード会社へ払うお金が遅れたことに対するペナルティ金で、支払い日が1日でも過ぎると発生します。

遅延損害金の金額は、未払金額に対して年率をかけて、日割りで算出します。

たとえばVisaカードの遅延損害金年率は14.6%なので、50,000円を30日間滞納した場合は、50,000円×14.6%÷365日×30日＝600円となります。

遅延損害金は1日ごとに加算されていくため、1日でも早く返済することが大切です。

滞納した場合のカード会社の対応

クレジットカードの支払いを滞納すると、まずカードの利用が停止されます。

滞納に気づかないままカードを使おうとして、その時に使えないことに気がつくケースが多いでしょう。

カードの利用停止に気がついたら、すぐにユーザーからカード会社に連絡をすれば、カード会社は対応方法を示してくれます。

連絡を入れず滞納したままにしていると、カード会社の方から連絡が来るようになります。

1.郵便や電話での督促

まずは、カード会社から郵便で滞納中であることをお知らせする督促状が届きます。

それでもなお滞納し続けていると、電話での連絡に切り替わるケースもあります。

2.自宅への直接訪問

郵便と電話での督促も無視していると、スタッフがユーザーの自宅へ訪問してくるケースもあります。

とはいえ、自宅訪問まではやらないカード会社も多いため、カード会社が直接動くのは郵便や電話での督促までというケースが大半を占めるようです。

3.保証人がいる場合は代位弁済

延滞した人に保証人がいる場合は、本人の代わりに保証人へ督促が行きます。

保証人が代わりに返済することを代位弁済と呼びます。

通常、クレジットカードを契約するのに保証人はいりませんが、未成年や専業主婦などはカードを契約するのに保証人が必要な場合があります。

代位弁済となると保証人に迷惑がかかってしまい、その後の人間関係にも影響が出てしまうでしょう。

カード会社から督促が来なくなった場合の展開

滞納している期間が長引くと、督促が来なくなる場合があります。

これはカード会社があきらめたわけではなく、次の手段を検討し始めたことを意味します。

ここでは、その次の集団である裁判について解説します。

カード会社から提訴されて裁判になる

カード会社が裁判を起こすときは、裁判所を通じて連絡が来ます。

カード会社が滞納の支払いを請求するための裁判手続きは、支払督促と訴訟の2種類があります。

支払督促はそのままにしておくと2週間後に内容が確定する

支払督促が届いてその内容に異議がある場合は、2週間以内に異議申立書を提出しなければ支払督促の内容が確定してしまいます。

内容が確定するとその内容に基づいて財産の差し押さえが可能になるのです。

異議申立書を提出すると、カード会社と内容について争う訴訟の段階に移ります。

最初から訴訟になる場合を含めて、訴訟になると裁判期日が指定されるので、それまでに自分の主張内容をまとめておく必要があります。

異議申し立ての手続きや訴訟の準備は、弁護士に協力してもらうのがいいでしょう。

クレジットカードの滞納には時効がある

クレジットカードの滞納には時効があります。

支払期日の翌日、滞納した日から5年以上が過ぎると、時効が成立するのです。

5年以上前の滞納を提訴された場合は時効が成立していることを主張すれば、法的に支払いが免除されます。

ただし、時効は主張する必要があり、自動的には適用されない点に注意が必要です。

カード会社に代わって債権回収会社が裁判を起こす場合も

債権回収会社とは、カード会社や金融機関から債権を譲渡されたり、回収を委託されたりすることを業務としている会社です。

金融機関はお金を貸したときの金利で利益を得ることが本業なので、回収に手間がかかる債権に労力を割くことはできれば避けたいという事情があります。

そこで、債権回収を専門としている会社に任せるのです。

債権回収会社は法務大臣の認可を受けた専門業者なので、金融機関やカード会社よりもずっと厳しく取り立ててくるでしょう。

どうしても借金が返せない場合は弁護士に債務整理を依頼

裁判をしても滞納金を返せるだけのあてがない、財産を差し押さえされてしまったら生活が成り立たなくなるなど、どうしても借金を返せる見込みがない場合は、弁護士に相談して債務整理を検討しましょう。

債務整理には3種類ある

債務整理とは契約や法律に基づいて、借金を返済または免除してもらうための手続きです。

任意整理・個人再生・自己破産の3種類があり、いずれの方法を取る場合も弁護士に依頼するのがいいでしょう。

任意整理

任意整理は弁護士を通して債権者と直接相談して、借金の返し方を改めて交渉する方法です。

自分が希望する返済方法を債権者に提示して、合意を得られたらその方法で返済していきます。

個人再生や自己破産をする場合よりも経済的な制限は少ないですが、債権者との合意が成立しない場合は返済不可能として、個人再生や自己破産を検討せざるを得ないでしょう。

個人再生

裁判所に申し立てをして行う債務整理で、債務の金額が1/5まで減額され、それを数年かけて返済していく方法です。

裁判所を通じて行うため、個人再生の申し立てが認められた時点で訴訟や差し押さえはストップされます。

ただし、個人再生をする人は官報に住所と氏名が掲載されるため、他人に知られてしまうおそれがあります。

自己破産

任意整理や個人再生でも借金を返せる見込みが立たない場合にとる方法で、借金が全額免除されるという強力な効力があります。

ただし、その代わりに住まいや自動車といった資産を手放すことになったり、金融関係の仕事に就けなくなったりなどの制限がかかるというデメリットもあります。

自己破産はそれまでの資産や負債をリセットして再スタートし直すという側面が強いため、自己破産を選ぶべきかどうかは、専門家に相談して慎重に検討しましょう。

クレジットカードの滞納対策におすすめのカードローン

クレジットカードの滞納のように、期日までにまとまった現金が必要なときに役立つのがカードローンです。

カードローンで支払いに必要な金額を借りられればクレジットカードの滞納を返済できるので、カードローンの返済プランを無理のない内容にして、カードローンでは滞納しないようにしましょう。

クレジットカードを滞納しているとカードローンを借りられない場合も

クレジットカードを長期間滞納して裁判まで発展している場合、金融事故として信用情報に記録されている場合があります。

信用情報はカードローン会社にも共有されているので、クレジットカードを返済できていない人はカードローンの審査に落ちてしまう可能性が高いでしょう。

カードローンを借りられない場合は、債務整理などの方法を検討したほうがいいでしょう。

信用情報について詳しくは「キャッシングをしても信用情報に傷はつかない！信用情報に傷がつく原因とは？」 をご覧ください。

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まとめ

クレジットカードの滞納から裁判までになるには数ヶ月の時間がかかるため、その間にきちんと対策をとることが必要です。

支払日までにお金を用意して滞納しないことが理想ですが、もし滞納してしまったら速やかにカード会社へ説明と相談をするようにしましょう。

誠意ある態度を示せばカード会社も丁寧に対応してくれるはずなので、たとえ返済に時間がかかったとしても、裁判まで発展することはないはずです。