今回は、不動産投資クラウドファンディング「CREAL(クリアル)」を展開する株式会社ブリッジ・シー・キャピタル代表取締役社長の横田大造さんにお話を伺いました。
CREAL(クリアル)の魅力は「1口1万円から投資ができる」という敷居の低さもさることながら、社会的意義にあると横田さんは語ります。
自身が感じていた不動産投資への課題感を解決するために誕生し、強い想いが投影されたサービスであることが分かりました。
情報の非対称性のない「クリア」な不動産投資
–まず、CREAL(クリアル)はどういった背景から誕生したのでしょうか。
いわゆる“不動産投資”は、「危ない」「潤沢な資金が必要」といったイメージが強いと思うんですよね。そのイメージを脱却したいと思っていました。
そこで、私たちは「1口1万円~」のように身の丈にあった金額で不動産投資を始められる環境を提供する、そこにプラスして、成功体験を味わってもらいたいという想いがあります。
そして、投資が楽しいという感覚になってもらうことも目的のひとつです。
–「CREAL(クリアル)」というネーミングにはどういった想いがありますか?
クリアルは「リアルエステート(=英語で不動産)」に「クリア」を合わせた造語ですね。
というのも、不動産の投資で問題だったのは、売り主と買い主で情報の非対称性があることです。売り主が不利な情報を隠したり、沢山の情報の中の少ししか出さなかったり、対等ではないケースがありました。
そういった状況を打破したいと思って、クリアな情報開示をする。いいところも悪いところも全て出すという思いを込めて「CREAL(クリアル)」なんですね。
–事実を全て開示すると売れにくい、儲からないということもあり得ますよね?
それは、たしかにあります。でも、そこ(不利な情報)を隠すわけにはいかないので、ちゃんと明示した上で出資いただくかどうかを判断してもらっています。
–ちなみに、ロゴはどういった意味があるんですか?
これ実はクリオネなんです。
クリアルとクリオネが語感的に似ているのもありますし、クリオネは透明感があるので、クリアルの理念にも通じますよね。
–構想からリリースまでの期間と大変だった工程を教えてください。
構想自体は2011年頃と昔から考えていたものではありましたが、実際に構想実現に向けてのリソース投下は2017年5月から始めて、リリースが2018年末だから約1年半ですね。
そして、このCREAL(クリアル)は不動産特定共同事業法の中でも電子取引業務という免許が必要となり、東京都並びに国交省との折衝が必要になります。大変だったというか、時間がかかったのはそこですね。
1口1万円からできる“応援”不動産投資
–続いて、CREAL(クリアル)の具体的なサービス内容を教えてください。
概要を言うと、WEB上で出資者を募り、集めた資金で不動産運用を行い、運用益を出資いただいた方々に分配するものです。
具体的なファンドは、見ていただいた方が早いですね。
※CREAL(クリアル)HPより
–学校や保育園といった案件が目立ちますね。
はい。後で詳しく説明させていただきますが、クリアルは社会的意義のあるものを中心に選んでいます。
例えば、SOLA沖縄学園の場合ですと、募集金額は約8億4千万円。想定利回りは5%、この意味は年間5%相当額の配当をお支払いしますっていうものですね。
想定運用期間っていうのは、この期間中に配当のお支払いや元本をお戻ししますという目標の期間です。期間については短縮、延長する場合もあります。
そして、この下にある動画では学校の理事長さんにこの学校の特徴や理念について熱い想いを語ってもらっています。
–出資する意味というか、先ほどもお話しされていましたが、自分が何に投資するのかが明確になりますよね。
そうですね。こういう人が運営する学校なら投資しても大丈夫だなっていうのを分かっていただきたいのです。応援投資といいますか、安心できますよね。
そして、我々が不動産投資のために必要な調査を代わりに実施してCREAL(クリアル)上で公開いたします。
例えば動画を通じて建物概観のみならず、建物内部や運営している方のインタビューも確認できます。みなさんは現地へ赴かなくともパソコンの前にいるだけで調査を完了することができます。
–ちなみに1口1万円から投資できるのが強みだと思うのですが、ユーザーは平均的に何口くらい購入されるのでしょうか。
大体30~40口が平均となっています。ただ、1つのファンドだけでなく、繰り返し利用していただく方が多いのでトータルだと100万円くらいになっていますね。
物件にもよりますが、募集も早ければ1分以内で埋まります。
–1分ですか! ユーザーはどういった人が多いのでしょうか。
30代~40代がメインですね。資産形成を意識し始める時期で余剰資金もでてくる。そして、デジタルネイティブといいますか、ネットでお金を投資することに抵抗がない人が多いと思います。
CREAL(クリアル)が大事にしているのは「ESG不動産投資」の観点
–これまでのお話にあったかもしれないのですが、このサービスの社会的意義は何なのでしょうか。
社会的意義としては2つあると思っています。
1つは「不動産投資の民主化」ですね。これまでの不動産投資は、それこそ一棟もの不動産になると数億円といった大金がないとできませんでした。少し前までは与信のつくサラリーマンの方も多額の借入とともにそのような大型不動産投資を行っておりましたが、本当の富裕層もしくは機関投資家さんしかできなかったんですね。
それを誰もが無理な借入を行わずに手元資金、小口資金で不動産投資できるプラットフォームを作り、さらに情報の透明性をもって安心して投資してもらえるのが意義だと思います。
2つ目の意義は「社会インフラの充実」にあります。ファンド一覧でも学校や保育園があったと思うのですが、今の社会に必要なもの、つまり日本の社会課題解決に資する不動産を優先的に選んでいます。
先ほどの沖縄学園もそうですが、沖縄にはまだまだ医療系の専門学校が足りません。社会に対して必要なものに投資してもらう。ただ儲ければいいみたいなものではないわけですね。
今の不動産投資の流れでもあるのですが、ESG(環境・社会・ガバナンス)不動産投資の観点はとても大事にしています。
–長年、この業界に身を置かれる横田さんが感じられる変化なわけですね。
不動産投資は大きなお金が動くことが魅力だったのですが、単なるマネーゲームになることには嫌気が差していました。そして、IT化が進んでいないことにも疑問に感じていました。
集めたお金をマネーゲームではなく、日本の社会課題解決に資するアセットの投資に使う。そして、その資金の調達や運用に最先端のITテクノロジーを駆使して効率的な資産運用サービスを広く皆様に提供する、CREALが実現したいのはそういったサービスです。
「共感」でお金が動く。これからの価値観
–横田さんにとっての「お金」ってどう考えていますか?
今までは「貨幣経済」という概念が強かったと思うんですよね。
それが今はSNSツールを通じていくつの「いいね」がもらえたか、何人のフォロワーがいるか、そういった「信用経済」、信用や人脈といった本来昔からあったバリューが見直されていると感じます。
つまり、利回りが高いとか低いとかそういった「貨幣経済」的な価値観から、だれに対して投資をするのか、本当にそれが社会に役に立つのか、といった「信用経済」観点での意味合いが色濃くなってきていると感じております。
具体的なお話をしましょう。
以前保育園のファンド募集を行った際に、あるユーザー様から問い合わせがあったんです。
女性の方で、「少子化問題の解決に役立つこの商品は素晴らしい」、「自分はこういった社会貢献にお金を使いたい」というお褒めの言葉をいただき、その後に数百口の投資をしていただきました。
社会貢献といった「共感」もお金を動かす一つの大きな要素であるというのを強く感じた経験でしたね。
–そういう想いを大切にされているわけですね。
はい。ただ投資するにあたってそこに意義があること、社会正義があることはあくまで必要条件です。投資したからにはしっかりと皆様に経済的リターンをお返しすることが十分条件だと思っていて、そこももちろん大事にしています。
–なるほど。最後に「すごいカード」の読者は若い人が多いので、不動産投資に馴染みがない人が多数だと思います。数ある投資のなかで、不動産を選ぶメリットを教えてください。
不動産投資は株式相場に代表されるキャピタルマーケットと比較して元本は安定しているんですよね。
なので、昨今のコロナの影響を受ける株価のように「ダウがいきなり2000ドル下がった」、「各国市場の主要な株価指数の下落率が軒並み10%を超えた」とかにはならないわけです。
一般的に経済好不況が不動産市場に与える影響には遅行性があると言われ、キャピタルマーケットの長期的なトレンドから遅れて不動産市況が動きます。
現在は経済や不動産市況の先行きは不透明ではありますが、一般的に不動産は上がるときも下がるときもゆっくりと動きます。
不動産はミドルリスク・ミドルリターンと言われていて、キャピタルマーケットから離れたところでいるわけなんですよね。ゆっくり待てば、賃料は継続的に入ってきます。
ただ、いきなり不動産投資をやるのは難しいので、我々が提供しているような小口から始めて資産運用に役立ててみてはいかがでしょうか。
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