「財布に全く余裕がない……」「貯金も底をついている……」
こうした緊急事態に陥っていませんか? 理由はどうあれ、明日の生活もピンチな場合はすぐに行動に移す必要があります。
この記事では、「お金がない」ピンチなときに一時しのぎでもお金を借りる方法を紹介するとともに、国の制度や相談窓口についてもお伝えします。お金が手に入る見通しがなく困り果てている人は、ぜひ最後まで目を通してみてください。
「お金がない!」ピンチな時に試したい3つの方法
お金が借りられない場合の最終手段
「お金がない」と悩んだときに相談したい窓口
これでお金を借りるのはNG!手を出してはいけない方法
お金がない緊急事態こそ、まずは落ち着いた行動を
「お金がない!」ピンチな時に試したい3つの方法
今すぐにでもお金が欲しいときは、以下の3つの方法を真っ先に試してみてください。
- カードローン
- 生命保険「契約者貸付制度」
- 定期預金担保貸付
それぞれ説明します。
カードローン
緊急でお金が必要なときに利用したいのが、カードローンです。
審査に通れば、コンビニのATMですぐに資金を引き出せます。生活資金であれば使用用途の指定なく引き出せるので、今すぐお金が欲しいというときの「救世主」ともいえるでしょう。
カードローンは、主に消費者金融が取り扱っています。消費者金融と聞くと「なんか怪しい……」と思われる方もいるかもしれませんが、金融庁から「貸金業者」として認められている正当な事業会社です。
ひと昔前は「ローン地獄」という言葉が取りざたされた時期もありました。しかし今は「貸金業法」の改正により、税引前年収の3分の1までしか借りられないといった厳格な規定が定められています。
すぐに返せるなら金利は低く済む
金利に関しては、実質金利を最大17~18%と定めている消費者金融が一般的です。17~18%というのは年利のこと。たとえば5万円を1ヵ月だけ借りて返した場合、利子は以下のようになります。
■利子(年利18%/毎月5万円借りてすぐ返した場合)
約739円(借入額5万円/月×年利18%÷365日×30日)
上記の利子を多いと捉えるか、少ないと捉えるかは人それぞれでしょう。ただ、「支払う利子が意外と少ないな」と感じた方は多いのではないでしょうか?
このようにカードローンは過度に恐れるものではありませんが、はじめて利用する場合は抵抗を感じてしまいますよね。 そこでカードローンを申し込むときは、プロミスのように「初回利用の場合は30日間無利子になる」といった特典がある消費者金融を利用するのがおすすめです。
プロミスは即日審査や最短即日で融資を受けられるなど、手元に今すぐお金が欲しい場合にも心強い存在といえます。はじめてカードローンを利用する方は検討してみましょう。
生命保険「契約者貸付制度」
生命保険に加入している場合は、「契約者貸付制度」を利用するのもひとつの方法です。
契約者貸付制度とは、生命保険の解約返戻金を担保にお金を借りる制度のこと。解約返済金の8割程度を限度に借りられることが多く、金利は最大8%である保険会社が一般的です。
契約者貸付制度のポイントは、審査が不要な点です。カードローンの審査に通らない……といった場合でも利用できるので、生命保険に加入していればすぐに検討したい方法といえます。
ちなみに、生命保険が家計の支出に占める割合は少なくありません。今後、手元資金に余裕がなくなるリスクを下げるためにも、生命保険の見直しも並行して考えたいですね。
定期預金担保貸付
定期預金を組んでいる方は、「定期預金担保貸付」を利用できる可能性もあります。
定期預金担保貸付とは、定期預金を担保にお金を借りる方法です。生命保険の「契約者貸付制度」と同じく審査がなく、定期預金額の9割程度を限度に借りられます。
返済計画は入念に立てよう
すぐにお金を手に入れるうえで定期預金担保貸付は便利な方法ですが、気をつけたいのは返済期限が設けられていないことです。
カードローンの場合は毎月1回などの返済期限がありますが、「定期預金担保貸付」の場合は返済期限がありません。そのため計画的に返していかないと、返済が苦しくなってしまうことがあるのです。
まとまったお金が手に入ることが分かると、「念のため」といった気持ちから資金を多めに引き出してしまいがちです。しかし借金である以上、必要以上の借り入れは避けたいところです。そのためピンチの時こそ、返済計画をしっかり立てたうえで、必要最低限の借り入れに留めるようにしましょう。
お金が借りられない場合の最終手段
「カードローンの審査がおりない……」「生命保険と定期預金からの借り入れもできない……」こうしたときは、以下のような公的な支援に頼ることも考えましょう。
- 緊急小口資金貸付制度
- フードバンク
- 生活保護
それぞれ説明します。
緊急小口資金貸付制度
緊急小口資金貸付制度は、経済的に困窮している方向けの融資制度です。
審査の結果問わず借入限度額は10万円で、無利子かつ連帯保証人が不要です。一方で審査から融資までは一般的に最低でも5営業日かかります。
資金使途としては、主に以下のような場合に融資されるとされます。
- リストラに遭い、生活費のねん出が厳しい
- 医療費が支払えない
- 盗難などの被害により、一時的に資金が足りない
上記以外の資金使途でも、管轄地域によっては融資が認められる場合もあります。詳しくはお住まいの地域を管轄する社会福祉協議会に聞いてみてください。
借金がある場合は「債務整理」を勧められることも
借金の返済に困っている方の場合、緊急小口資金の融資前に債権整理を勧められることもあります。
債務整理とは、借金を返済できない場合の方法のひとつ。借金を整理することで、借金の減額や利息のカットなどを行えます。
多重債務者であれば検討したい方法ではありますが、債権整理のひとつである「自己破産」以外(任意整理・民事再生)は、減額後も返済が続きます。そのため、あくまで最終手段として捉え、債権整理をしなくても済むような道を探すようにしましょう。
フードバンク
「明日食べるものにも困っている……」このような場合に利用したいのが、フードバンクです。
フードバンクとは、食料困難者に向けて無償で食料を支給するNPOやボランティア団体の総称のこと。審査に通れば、はやくてその日から約2週間分の食料支給を受けられます。地域にもよりますが、お米やカップ麺、お菓子といった日持ちができるものが支給されることが多いですね。
自分の地域にはどのようなフードバンクがあるか知りたい場合は、以下のサイトを参照してみてください。
生活保護
「働ける見込みがない」「家族や親せきからの援助が受けられない」など、今後の生活の見通しが全く立たない場合は、最終手段として「生活保護」も選択肢に入ってきます。
審査に通ると、1~2人世帯で月に10~20万円の生活費が支給されます。必要に応じて医療費や介護費、就職活動にともなう資金が援助されることも。住民税や水道料金などの支払いも免除されます。
家や車などの資産は多くの場合「売却」することに
生活保護は、最低限度の生活を送れるための制度です。そのため福祉事務所の定期的な生活調査を受ける必要があり、支援の必要がないと判断されれば打ち切られます。
家や車などの資産も、多くの場合「売却」することとなります。審査も厳しいので、誰もが生活保護を受けられるわけではありません。生活が窮屈になる可能性は否めませんが、先行きが全く読めないなど、本当に困っている場合は住まいを管轄する福祉事務所に相談してみましょう。
「お金がない」と悩んだときに相談したい窓口
世の中には、お金がないと焦る人をターゲットにした悪徳サービスが横行しています。こうしたサービスに騙されないためにも、お金の問題で困ったときは以下のような信頼の置ける窓口に真っ先に相談するようにしましょう。
- 生活困窮者自立支援制度の窓口
- 国民生活センター
- 法テラス
それぞれ説明しますね。
生活困窮者自立支援制度の窓口
お金の問題をどこに相談すればいいか分からない……、こうした場合は生活困窮者自立支援制度の窓口に相談するのがおすすめです。
生活困窮者自立支援制度の窓口に行くと、現状の分析と課題をもとに、職員の方が生活の立て直しに向けたプランを作成してくれます。緊急でお金が必要なときには使用すべき制度なども紹介してくれるので、国の制度が複雑で何を使えばいいか分からない方にとっては助かりますよね。もちろん無料で利用できます。
生活が安定するまで継続的に利用できるので、お金についてひとりで考えるのが不安な方は利用してみるとよいでしょう。住まいを管轄する窓口を調べる際は、以下のサイトのなかの「自立相談支援機関窓口情報」をクリックしてください。
参考:制度の紹介(厚生労働省)
国民生活センター
お金に関わらず、生活に関わるトラブルなどが起きた場合は国民生活センターに相談するのもひとつの手です。
悪徳商法に騙されて多額のお金を取られた、といった問題解決の手助けもしてくれるので、何かあった場合は相談すると決めておくのもよいでしょう。クレジットカードを使い過ぎて支払えないけど、カード会社に相談するのは気が引ける、といった場合にも国民生活センターは相談に乗ってくれます。
国民生活センターの窓口は、全国に開設されています。最寄りの窓口は、以下から確認してみてください。
参考:全国の消費生活センター等(独立行政法人 国民生活センター)
法テラス
借金の返済ができなくて困っているときは、法律的な解決策を検討すべき場合もあります。こうしたケースで相談したいのが、法テラスです。
法テラスとは、国によって設立された法的トラブル解決のための総合案内所のこと。経済的な理由から弁護士などの専門家に相談できない方が、情報やサービスを簡単に手に入れられる手段として設立されました。
法テラスでは、金銭問題をはじめ、トラブルがあった場合に専門家が無料で相談に乗ってくれます。今すぐ利用しなくても、法テラスの存在があることを知っておくと心の安心にもつながります。利用方法などの詳しい情報は、以下から確認してみてください。
これでお金を借りるのはNG!手を出してはいけない方法
生活に苦しいときは、甘い言葉に誘われやすい状態ともいえます。しかし、あとで取り返しのつかないケースに発展することがあるので、特に以下のような手段には走らないように気をつけましょう。
- 闇金(ヤミ金)
- 掲示板の個人間融資
それぞれ解説します。
闇金(ヤミ金)
闇金には、絶対に手を出さないようにしましょう。闇金とは、法外な金利を要求したり、厳しい取り立てをおこなったりする違法集団のことです。
闇金は「審査不要」「ブラックでも貸付OK」といった甘い言葉で誘ってくることが多いので注意が必要です。うっかり借りてしまい、返済が終わらず、借金地獄にはまってしまうケースも多発しています。
消費者金融との見分け方
闇金と消費者金融を一緒のものと考える方がいますが、両者は全くの別物です。
消費者金融は、「出資法」によって年利が20%までと定められていますが、闇金の場合はそれを無視して高金利で貸し出しをおこないます。そのため、異常に高い金利を要求される場合は闇金と判断し、資金を借り受けないようにしましょう。
また、金融庁から正式に認められている消費者金融の場合は、「登録貸金業者情報検索サービス」で名称を検索するとヒットします。逆に、検索しても出てこない場合は闇金の可能性があります。少しでも不安に感じたら、検索してみましょう。
掲示板の個人間融資
インターネット上では、「無償で資金を貸し付けますよ」といった情報を掲載する掲示板が存在します。
個人間で貸付が行われるこのような掲示板は、犯罪の温床といわれます。利用するのは絶対に避けましょう。
特に近年は、「無償支援」と称してTwitterで資金援助をおこなう個人の存在も問題になっています。背景に闇金の存在がある可能性が高いので、うっかり借りないように注意してください。
お金がない緊急事態こそ、まずは落ち着いた行動を
お金がないと焦ると、パニックになり、冷静な判断ができなくなることがあります。しかし今回紹介したように、国の制度含め、一時的にでもお金を工面してくれる信頼のできるサポートは存在します。
緊急の場合は、記事のなかでお伝えした相談窓口にすぐに電話してみるのも手です。まずは落ち着いて、今できる行動を試してみましょう。