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JCBゴールドだけで大丈夫?海外旅行保険は2枚持ちが常識!

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JCBゴールドカードの海外旅行保険について、補償額はJCBゴールド1枚だけで足りるの?と疑問を持つ人は多いと思います。

結論をいってしまうと、次の2つがいえます。
  • JCBゴールド1枚では補償額が足りない&海外ショッピングで不便
  • VISAもしくはMasterCardも持っておくべき

そしてJCBゴールドカードの次に持つべき、2枚目のカードはこの3つになります。

  1. 相性抜群!セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード
  2. ダントツのポイント還元率!楽天カード
  3. 安定の1枚!三井住友カードゴールド
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JCBゴールドカードの海外補償の“リアル”や緊急連絡先も記載したので、旅行前にチェックしてみてください!

0. JCBゴールドカード 海外旅行保険の基本スペック

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JCBゴールドカードのスペックは国内トップクラス

JCBゴールドカードは、海外旅行マンとしてはまず押さえておくべき1枚です。

家族特約もついています。JCBゴールドが1枚あるだけで、自動的に18歳以下の子供1人にも保険が適用されます。かなりおトクです。

じっさいに、海外旅行保険の補償額を見てみましょう。

JCBゴールド 会員の補償額

傷害・疾病治療費用1回の事故につき300万円まで
携行品損害 1旅行につき50万円まで(年に100万円まで)
救援者費用 400万円まで
賠償責任 1回の事故につき5000万まで(利用付帯で1億円)
傷害死亡・後遺障害 1回の事故につき5000万まで(利用付帯で1億円)

補償額に関していえば、JCBゴールドは他社のプラチナカードレベルです。

JCBゴールドカードのスペックは国内トップクラスといえるでしょう。

ちなみに、海外旅行保険の対象期間は自宅を出てから90日以内になります。

自動付帯と利用付帯

JCBゴールドはほとんどの補償が自動付帯ですが、

障害死亡・後遺障害、賠償責任については利用付帯があります。

この2つに関しては、ある条件を満たせば補償額が1億円になります。

その条件とは、

「公共交通乗用具の運賃」か「募集型企画旅行の料金」をカード払いすることです。

要は交通費かツアー代金を払えばいいわけです。

支払い金額の条件は1円以上なので、1回支払えば何でもオーケーです。

ただしこれが重要なのですが、日本出国前に支払う必要があります。

出国してから支払っても、利用付帯は適用されないので注意してください。

1.JCBゴールドの海外旅行保険の使い方は?緊急連絡先一覧

保険を使わずに旅行を終えるのがいちばん安心なのですが、

海外旅行の場合コミュニケーションが大変です。現地の病院に行くだけでも一苦労だったりします。

出国前に、補償までの流れをしっかり確認しておきましょう。

旅行中にもこのページを開いて、ハンドブックとして使ってみてください!

補償内容と補償までの流れ

JCBゴールドカードの補償内容を見てみましょう。

補償額の高い傷害死亡・後遺障害に目がいきがちですが、そう簡単にヒトは死にません。それに、もし死んだら補償どころではありませんよね…ここでは、実用的な順番で紹介します。

ケガや病気のときに…傷害・疾病治療費用

実際に使用することが多いのが、傷害・疾病治療費用です。

傷害治療費用は、事故の日から180日以内に、実際に治療に使った分の補償金が支払われます。日数の計算は事故の日から、つまり保険を適用した日からではないので、気をつけましょう。

疾病治療費用の場合は、海外旅行から帰国後72時間以内に疾病の原因が発生し、治療をスタートした場合が対象になります。

伝染病に感染してしまった場合は、感染から30日以内に治療を受ければ補償対象になります。具体的には、特定伝染病とよばれる、以下のものが対象になります。

JCBゴールドカードHPより

デング熱、エボラ熱が流行したのも記憶に新しいと思います。

伝染病は、とつぜん流行するので情報収集が不可欠です。旅行中もニュースに気を配りましょう。

傷害・疾病治療の注意点

注意点①

持病が原因の場合、その治療は補償の対象になりません。持病がある人は、一般会社の生命保険に入ることをオススメします。

注意点②

歯の治療に関しては補償されません。虫歯にならないように海外でもハミガキはちゃんとしましょう・・・

モノを盗まれたら…携行品損害

次に多いのが携行品損害です。日本人は狙われやすいので気を付けてください・・・保険に入ってるからいいやと油断していると、、、本当に盗まれます。僕も空港に降りたとたんにヤられ、悲惨な思いをしました。

対象となるのは、1品あたり10万円までです。

例えば、高級すぎるカメラなどは対象外になります。

携行品損害は、対象外になるモノが多いです。

現金、小切手、株券、手形、預金証書、クレジットカード、定期券、帳簿などマネー関係のものや、ほかにも自動車、オートバイ、船などの乗り物、動物や植物など人間以外のもの、図面、入れ歯、コンタクトレンズなども対象外となります。

また、携行品損害の場合は1品あたり3000円の自己負担が必要になります。

ケガ人をみつけたら…救援者費用

救援者費用もよく使われます。

JCBゴールドの場合、救援者費用は会員だけでなく親族にも適用されます。

例えば、

① 海外で事故現場に遭遇して、その救援を手伝った場合

② カード会員が海外で事故にあい、その家族が日本から現地へ渡航する場合

このどちらも補償対象になります。

具体的に対象になるのは、以下の通りです。

また、支払われる費用は、以下の通りです。

モノを壊してしまったら…賠償責任

賠償責任はあまり使用する機会はありませんが、いざ遭遇するとめんどくさいランキング第1位です。

しかも、こちらのミスだから迅速に対応しなければ・・・と考えてしまう人が多いです。

しかし大切なのは、自己判断で処理しないことです。 書面にサインしたり、口頭で支払いを承諾してしまったりすると、後々ほんとにめんどくさいことになります。

必ず、真っ先に保険会社に連絡しましょう。

賠償責任ですが、ホテルやホームステイ先だけでなく、いま流行りのAirbnb(エアビー)など、民泊で借りた部屋に与えた損害も補償対象です。また、レンタカーなど、レンタル会社から借りた物品も対象になります。

何か壊してしまった・・・と思ったら、とりあえず保険会社に連絡し相談しましょう。

支払対象外になるのは次のケースです。

死亡・後遺障害

死亡の場合は、補償額の全額がもらえます。

ただ注意したいのは、偶然の事故でケガを負い、事故の日から180日以内に死亡したときに限ります。死んだら自動的にもらえるわけではありません。

後遺障害の場合は、障害の程度に応じた補償金がもらえます。

支払い対象外になることも、わりとあります。自己責任ということなんですかね・・・支払い対象外となる場合を調べてみました。

とくに妊娠・出産や、登山・スカイダイビング等の事故は、補償されると思っている人が多いので気をつけましょう。

困ったらTEL!JCBゴールドカードの緊急連絡先

 わからないこと、困ったことがあれば、とにかく電話するのがイチバンです。

①帰国後、保険金を請求する場合

連絡先は、「 日本興亜JCB事故受付デスク」です。

TEL:0120-258-554(午前9時~午後5時 ※日・祝は休み)

※受付時間外のときは、03-5213-0285までお願いします。(24時間受付 年中無休)

②海外旅行中の事故や賠償などの場合

連絡先は、「日本語安心サービス」です。

ただ、滞在している国によって電話番号が異なります。

国別の電話番号は、JCBカード公式HPに載っています。

2.JCBゴールド海外旅行保険 家族特約の補償額

次に、家族特約の補償額を見てみましょう。

18歳以下の子供1人分の保険がタダでつく、おトクな内容ですが・・・

家族特約の補償額

傷害・疾病治療費用 1回の事故につき200万円まで
携行品損害 1旅行につき50万円まで
救援者費用 200万円まで
賠償責任 1回の事故につき2000万円まで
傷害死亡・後遺障害 1回の事故につき、1000万円まで

実は家族特約の補償額は、カード利用者本人に比べかなり減額されています。

特に傷害死亡・後遺障害に関しては、本人補償が自動付帯でも5000万円なのに対し、家族特約対象者はわずか1000万円です。特典でついてくるものとはいえ、子供の場合は減額されてしまうというのは納得がいきませんよね・・・

ひとまずの対策としては、JCBが発行している家族カードというものがあります。これを発行すれば、JCBゴールドを持っている人と同じ条件の保険が適用されます。 発行料はJCBゴールドの場合、1枚目は無料、2枚目以降は年会費1000円です。

3.JCBカードはショッピングで使えない国・地域が多い!

もうひとつ重要なことですが、JCBカードはショッピングで使えない国・地域が多いです。

クレジットカードの国際シェアランキングを見てみると、1位はVISA、2位はMasterCardですが、実はJCBは5位です。

20~30年ほど前であればJCBは海外でも最強でしたが、最近では国際シェアが1%に落ちています。

JCBは東アジア・東南アジアでは強いですが、ヨーロッパではかなり弱いです。

また、アフリカではほぼ使えませんので注意してください。

JCBラウンジのある国・地域

以下がJCBラウンジのある国≒実質、JCBカードが使える地域です。

北米

アメリカ(グアム、ホノルル、サイパン、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ラスベガス、ニューヨーク、シカゴ、オーランド)

カナダ(バンクーバー、トロント)

南米

メキシコ(カンクン)

ペルー(リマ)

ブラジル(サンパウロ)

東アジア・東南アジア

台湾(台北)

韓国(ソウル、釜山)

中国(香港、上海、北京、大連)

フィリピン(マニラ、セブ)

カンボジア(シェムリアップ)

ベトナム(ホーチミンシティ)

タイ(バンコク)

マレーシア(クアラルンプール)

シンガポール(シンガポール)

インドネシア(バリ、ジャカルタ)

オセアニア

オーストラリア(シドニー、ケアンズ、パース、ゴールドコースト)

ニュージーランド(オークランド、クイーンズタウン)

フィジー(フィジー)

ヨーロッパ

イギリス(ロンドン)

デンマーク(コペンハーゲン)

オランダ(アムステルダム)

ドイツ(フランクフルト)

フランス(パリ)

スイス(ジュネーブ)

オーストリア(ウィーン)

ハンガリー(ブダペスト)

イタリア(ミラノ、ローマ)

スペイン(マドリード、バルセロナ)

トルコ(イスタンブール)

ギリシャ(アテネ)

アフリカ

エジプト(カイロ)

VISAかMasterCardは必須

一見たくさんの国で使えそうな気がしますが、例えばイギリスはロンドンにしかJCBラウンジがありません。ということは、ロンドンから少しでかけるとすぐにJCBカードが使えなくなってしまう可能性が高いのです。主要都市を回るだけの旅行なら良いですが、しっかり観光したい人は VISAかMasterCardは必須です。

JCBカードが強い国

もちろん、JCBカードが使いやすい国もあります。

クレカが使用できない国

そもそも、クレジットカード自体が使えない国もあります。

JCBゴールドカード VS 一般旅行保険【対戦してみた】

一般保険会社とJCBゴールドの海外旅行保険を比べると、JCBゴールドカードの補償額は少ないのではないかという疑問もあると思います。

そこで、一般保険について考えてみました。

①補償額はJCBゴールド<一般保険 ⇒ JCBゴールドの負け

正直に回答すると、補償額に関してはJCBゴールド<一般保険です。補償額の面では、クレカ1枚では一般保険に勝てません。

例えば、韓国に1週間、海外旅行に行く場合を考えてみます。 今回は比較対象として、「損保ジャパン日本興亜」の海外旅行保険を選びました。

海外旅行保険JCBゴールド損保ジャパン日本興亜
傷害・疾病治療300万円1000万円
携行品損害50万円30万円
救援者費用400万円無制限
賠償責任5000万円
(利用付帯で1億円)
1億円
傷害死亡・後遺障害5000万円
(利用付帯で1億円)
1000万円

損保ジャパン日本興亜の場合、韓国に1週間行くなら保険料は2420円です。 1度の旅行のみを考えたときは、一般保険のほうが手軽でおトクになります。

②一般保険は毎回手続きが必要 ⇒ JCBゴールドの勝ち

しかし、一般保険は通常、旅行のたびに申請が必要です。

例えば、5月に韓国に3日間、12月にタイに1か月のツアーに行くとしましょう。すると、一般保険の場合は旅行のたびに保険会社に連絡し、手続きをしなければいけません。

一方クレジットカードの場合は、年に何回でも使えます。また、多くのクレカが自動付帯なので、持っておくだけで自動的に海外旅行保険が適用されます。前もってクレカを持っておけば、旅行前にわざわざ手続きをする必要がありません。

③クレジットカードの保険額は、金額を合算することができる⇒JCBゴールドの勝ち

クレジットカードの保険額は、2枚以上持っている場合その補償額を合算することができます。クレカの場合はチームを組めるのです。

例えば、傷害治療費用の補償額が300万円のカードと200万円のカードを持っていれば、300+200=500万円の補償額を手にすることができるのです。

JCBゴールド vs 一般旅行保険 2-1でJCBゴールドの勝利!

僅差ですが、JCBゴールドの勝ちです。厳しい戦いでした。

1つだけ注意点があります。傷害死亡・後遺障害だけは、補償額の合算ができません。

ですが、海外旅行での死亡率はとても低いですし、そもそも死んだら補償金どころではないですよね・・・

5.2枚目に適したクレカとは?【JCBゴールド所持者向け】

ここではJCBゴールドの会員向けに、JCBゴールドカードの弱点を補うクレカをご紹介します。

以下の3枚は、どれもスペックが高いです。

①セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード

セゾン ゴールド キャプチャ

セゾン ゴールド 年会費

セゾン ゴールド ポイント

海外旅行保険の補償額

セゾンゴールド・アメリカンエキスプレスカード会員の補償額家族の補償額
傷害・疾病治療費用300万円300万円
携行品損害30万円30万円
救援者費用200万円200万円
賠償責任3000万円3000万円
傷害死亡・後遺障害5000万円1000万円

もともとアメリカン・エキスプレス=Amexは富裕層向けのクレジットカードでした。しかし近年では審査難易度が下がり、多くの方がゲットできるようになっています。

Amexのゴールドカードは年会費が29000円と高額なのですが、このセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレスは年会費も10000円と安く、特典も充実しています。ゴールドカードの中ではトップクラスです。

家族特約はJCBゴールドと違い、本人と家族の補償額が同じです。しかも、家族全員が対象です。

JCBゴールドと最強タッグを組むなら、間違いなくセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレスがおすすめです。

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②楽天カード

楽天 キャプチャ

楽天カード ポイント

海外旅行保険の補償額

楽天カード会員の補償額
傷害・疾病治療費用 200万円
救援者費用 200万円
携行品損害 20万円
傷害死亡・後遺障害 2000万円
賠償責任 2000万円

楽天カードは年会費がタダなのに、海外旅行保険のスペックも高いカードです。とりあえず1枚もっておいて損はありません。

実は、多くのクレカはここ2~3年で改悪され還元率が低くなっています。

しかし、楽天カードは還元率が最高4.0%とダントツです。VISAとMastercardの2つを選ぶこともできます。

海外旅行保険つきの楽天カードには一般カード、ゴールドカード、プレミアムカードの3種類がありますが、 補償額はすべて同じ額です。

ゴールドカードとプレミアムカードは年会費がかかってしまうので、海外旅行保険だけならば一般カードをオススメします。

また、楽天カードは家族カードを5枚まで発行できます。しかもタダです。

かなり太っ腹ですね。個人的にはイチオシです。

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③三井住友カード ゴールド

三井住友カード ゴールド メイン

三井住友カード ゴールド ポイント

海外旅行保険の補償額

三井住友VISAゴールドカード会員の補償額家族特約の補償額
傷害・疾病治療費用 300万円200万円
携行品損害 50万円50万円
救援者費用 500万円200万円
賠償責任 5000万円2000万円
傷害死亡・後遺障害 1000万円(利用付帯で5000万円)1000万円

傷害治療・疾病治療は300万円なので、JCBゴールドと合算すれば、300+300=600万円と、かなり安心できる額になってきます。

傷害死亡・後遺障害以外は自動付帯なので、使いやすさもバツグンです。

2年目以降は年会費が11,000円(税込)かかってしまうのがネックですが、

web払いとリボ払いを使えば4000円に抑えることができます。

国内知名度もトップクラスの三井住友カード ゴールドは、安定の一枚といえるでしょう。

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6.コラム:他のJCBカードと比較してみた

ここでは番外編として、JCBカードのうちよく比較される4つをピックアップして、海外旅行保険を比べてみました。

補償項目JCBゴールドカードJCB一般カードJCBゴールド ザ・プレミアJCB THE CLASS
傷害・疾病治療費用300万円100万円300万円1000万円
救援者費用400万円100万円400万円1000万円
携行品損害
※一回の旅行
年100万円
※50万円
年100万円
※20万円
50万円年100万円
※100万円
賠償責任5000万円2000万円1億円1億円
傷害死亡・後遺障害
5000万円
※利用付帯で1億円
3000万円5000万円
※利用付帯で1億円
1億円

やはり、一般カードに比べるとゴールドが断然おトクですね。

JCBゴールドザ・プレミア&ザ・クラスは招待制

ゴールド ザ・プレミアとTHECLASSは、JCBゴールドの利用者が条件を満たせばグレードアップできるクレジットカードです。 JCBからの招待制なので、利用者側から申し込むことはできません。THECLASSは最高級のカードなので、やはり補償は手厚いです。

招待条件は・・・

ゴールド ザ・プレミアの場合、JCBゴールドのショッピング利用額が2年連続100万円以上で昇格できます。

THE CLASSへのグレードアップ条件は公開されていませんが、審査に通過した人の口コミから推定すると、少なくとも

  • 30代以上
  • 年収1000万円以上
  • JCBカード3年以上の利用歴
が求められるようです。実績の積み上げが重要な審査ポイントだと推測できます。

7.まとめ

監 修

小河 俊紀

    1972年富山大学経済学部経済学科卒業。(株)日本クレジットビューロー(現ジェーシービ)入社。カード基幹業務全般に従事。総務部調査役。1990年ヤマハ(株)入社。製造・卸・小売業における顧客囲い込み戦略推進。2008年に経営コンサルCard Seekを創業。現在に至る。すごいカードにて「マネーの未来」を連載

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