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人生100年時代のお金ガイド
人生を豊かにする投資 ~人生100年時代の投資先の「選び方」~

「あなたは、何かに投資をしていますか?」

人生100年時代の到来に加え、新型コロナウィルスの影響で収入が減ってしまったご家庭も増えてきており、資産形成の必要性が高まっています。

こんにちは。ファイナンシャルプランナーで、現在 ソニー生命のライフプランナーとして活動している立川健悟です。お客さまの資産形成に携わる中で、投資に関する情報を求められることは少なくありません。

そこで私は「日本株」「米国株」「露国株」「投資信託」「J-REIT」「仕組債」「個人年金保険」「外貨預金」といった自らの投資経験をお伝えしています。また、私に経験のない投資先については、セミナーや勉強会に参加して学んだことをお伝えしています。加えて、生命保険の仕事をしているからこそ気がついた、おススメの投資先もお伝えしています。今回は、一般の投資とは少し違う角度から見た、「人生を豊かにする投資」についてお話をさせていただきます。

人生100年時代に大きな価値を生む投資先

私はグラフィックデザイナーとして社会人をスタートし、当初からデザインの雑誌や本を買い漁り、演劇、展覧会、講演会など、自分のスキルを高めてくれそうなものには、せっせと足を運んでいました。当然お金は貯まりませんでしたが、その経験から得たデザイン技術は、8年後に転職して営業職になった後も、会社の営業資料や、仲間の名刺やチラシ、仲間と一緒に作ったボードゲームのデザインなどで活躍し、現在も私の力になってくれています。

このように経験には『積み重なることで、その後の人生で活用できる技術になる』という付加価値があります。

また、プライベートでのデザインは、人のために作ることがほとんどだったため、ひとつひとつに誰かとの思い出があります。デザインを提供した人とは今でも交流があり、ありがたいことに、会うたびに当時のことを感謝されます。

このように、経験から得られた思い出には『その後の人生で(思い出される度に)、喜びを与えてくれる』という付加価値があります。

人生100年時代となり、長く時間を持つことになる私たちは、経験とその思い出の生みだす付加価値を甘く見ることはできません。なぜなら、経験のタイミングが早ければ早いほど、その後の人生で大きな価値を得られるからです。

ここまでで、もうお気づきかと思いますが、私のおススメする投資先は「あなたの経験」です。あなたの経験に投資し、思い出を作ることが、あなたの人生を豊かにしてくれると確信しています。

経験の先延ばしによる2つのデメリット

例えば、退職金を元手に行った「65歳での世界一周旅行」が話題に上がるのは、定年後の仲間や、老人ホームといった、小さなコミュニティの中で、約30年間のことかもしれません。一方で、若くして経験した「30歳での東南アジア放浪旅行」が話題に上がるのは、その後70年間の人生で関わる全てのコミュニティと非常に大きくなります。さらに、その経験が仕事の中で活かされることで、新しいチャンスを得ることにつながるかもしれません。
※決して世界一周が悪いと言っている訳ではありません(むしろ私は行きたいです)

このように、経験の先延ばしには、そこから得られる付加価値を小さくするだけでなく、将来の選択肢を減らしてしまうというデメリットがあります。

もう一つの経験の先延ばしによるデメリットが、健康状態の悪化です。一般的に中年を過ぎると年齢と共に健康状態が悪化しやすい傾向にあります。山登りや、サイクリングなど、健康でないと十分な経験が出来ないことは意外と多いため、不健康になると経験に制限がかかります。そのうえ、不健康を解消するためにお金がかかったりすることもあるため、やはり経験を先延ばしすることに良いことはありません。

仕事柄、人の「死」や「病気」に触れることが多くあります。残念ながら人は必ず亡くなります。最期を迎えるときに、思い出の持つ価値が、金融資産を上回っていることは、言うまでもありません。

いつか出来ると思っていることが、必ず出来るという保障はどこにもありません。「今ならできる」「今しかできない」と感じたことを、是非そのタイミングで経験してください

お金を使うための資産運用

ここまで、投資と言いつつもお金を使うことについてお話しました。しかし、経験や思い出を作るためであれば、貯金をしなくてよいと言っている訳ではありません。経験や思い出作りに注力するあまり、家計が苦しくなり、将来の生活に困ってしまうようなことが無いように計画と資産形成のゴール設定をすることをおススメします。ゴールを把握しておくことで、必要以上にお金を貯めこむことや、蓄えを心配するあまり、お金を使うタイミングを逃すこともなくなります。そして、そのゴールに対して、効果的な投資を行うことで、使えるお金を増やすことも出来ます。

例)2000万円を30年で貯めることをゴール設定した場合の、月々の積立金

  • 銀行:約56,000円/月 [金利0.001%]
  • 投資:約29,000円/月 [金利4%]

上記の例であれば、お金の置き場所を変えるだけで、30年後にゴール設定した資産を確保したうえで、毎月約27,000円を自分の経験づくりに回すことが出来るようになります。このように、「将来のための貯蓄」と「経験への支出」の適切なバランスが大切です。

「富の最大化」から「人生の最大化」へ

人生100年時代、時間を長く持ったことで経験や思い出から得られる付加価値は、両親や祖父母の世代よりも増えています。どうか自分の生き方や価値観に合った投資先を選び、『富の最大化』よりも『人生の豊かさの最大化』を目指してください。一人で考えることが難しい場合は、ファイナンシャルプランナーなど、周囲にいる信頼のおける金融アドバイザーの力を借りてみてください。もちろん、ご縁がありましたら私もご相談に乗ります。

あなたが、経験や思い出を増やすためにお金を使い、豊かな人生を歩まれることを、心から願っています。

PROFILE

立川 健悟

ライフプランナー。1980年広島生まれ。グラフィックデザイナーとして社会人をスタート。東日本大震災で仕事が減ったことを機に、不動産ITベンチャーへ営業職として転職。初の営業職に大苦戦するものの、家族と仲間の支えを受け次第に成果を残せるようになり、その後、執行役員として株式上場を果たす。現在はソニー生命に在籍し、身近な人の夢の実現に向けた資産形成のサポートを行っている。