「すぐにでもお金が必要だけど、審査に通るか不安…」
「審査に通るには何に気を付けるべきなの?」
消費者金融からの融資を受けたいと思っても、審査に通るか不安に思う人も多いのではないでしょうか。
結論からいえば、審査が甘い消費者金融はありません。
では、どこで受けても同じなのでしょうか。
この記事では、各消費者金融が公表している成約率の観点から、より通りやすい消費者金融をご紹介します。併せて、審査に通りやすくなる5つのコツを紹介していきますので、ぜひ借入の参考にしてください。
審査が甘い金融機関は存在しない
賃金業法が改正される以前は審査基準が曖昧で、誰でも簡単に、複数の消費者金融から借入することができました。そのため、多重債務者が爆発的に増加し、返済不可能になる人が後を絶たないといった社会問題が発生してしまったのです。
それを受け、2010年に賃金業法が改正施行され、審査基準は一層厳しく一律化されました。たとえば、新しい基準として、総量規制(年収の3分の1を超える額を借入できないという規制)などが設けられています。
明確に法律で定められているため、当然、賃金業法の規制を超えると、法律違反となってしまいます。
つまり
「総量規制を超えていてもOK!」
「どなたでも融資します!」
などと、審査の甘さをうたっている金融業者は、闇金を疑うべきといえます。
では、どのように消費者金融を選べば良いのでしょうか。次の項目で見ていきましょう。
各消費者金融の成約率で判断しよう
「少しでも高い確率でお金を借りたい……」
そんなときには、消費者金融業者が公開している「成約率」を一つの目安にしましょう。
通過率や可決率とも呼ばれることがある「成約率」は、消費者金融に融資を申し込んだ人のうち、どのくらいの割合の人が審査に通過して希望額を借入できたか、を示す指標です。
もちろん、成約率が高いからといって、確実に審査に通るわけではありません。総量規制などの基準があるためです。しかし、消費者金融を選ぶ際の一つの判断材料にはなるといえます。
ここからは、それぞれの消費者金融を、成約率で比べてみましょう。
大手消費者金融の成約率
大手と呼ばれる3つの消費者金融の成約率を比べてみましょう。
消費者金融 | 新規申込者数(人) | 新規顧客数(人) | 成約率(%) |
---|---|---|---|
プロミス | 49,414 | 22,197 | 44.9 |
アイフル | 38,629 | 17,677 | 45.8 |
アコム | 49,827 | 21,038 | 42.2 |
(※2020年2月時点参照:プロミスIR、アイフルIR、アコムIR)
成約率でみると、もっとも高いのはアイフルという結果になりました。
ただし、新規申込者数がもっとも多かったのはアコム、新規で契約した人数では、プロミスがもっとも多くなっています。
結果的に、大手3社はどこもほぼ横ばいといえるでしょう。
中小消費者金融の成約率
対して、中小消費者金融を見てみましょう。中小消費者金融の場合、基本成約率は公表していないことがほとんどです。
その中でも、新生銀行の傘下である「ノーローン」は、2019年10月1日~2019年12月31日の成約率は14.5%となっています(新生銀行「第3四半期データブック」18ページ目参照)。
大手消費者金融と比較すると約30%低いです。
確率でいえば、まずは大手消費者金融に審査を依頼するほうが、成約できる可能性が高い、といえるでしょう。
ただし、やみくもに消費者金融に審査をお願いするべきではありません。同じ時期に何社も審査を依頼してしまうと、
「この人お金に相当困っているな。返済能力はあるのだろうか?」
と、借入までのハードルが高くなってしまうからです。何社も申し込んでいる状態を、いわゆる申込ブラックと呼びます。申込ブラックの状態では、審査に通りにくくなってしまいます。
そこで、次の段落からは、審査をより通りやすくするためのコツを見ていきましょう。
消費者金融の審査を通過する5つのコツ
審査をより通りやすくするために、5つのコツを覚えておきましょう。
コツ①事前審査を受ける
審査に落ちれば落ちるほど個人情報に傷が残るため、借入がしづらくなります。
その点、各消費者金融が実施する事前審査(借入診断)であれば、信用情報機関に記録が残りません。事前審査によって、自分を不利な状況にさせずに、最低限の条件をクリアしているかどうかを簡易的に証明することができます。
プロミスの事前審査(借入診断)
アイフルの事前審査(借入診断)
アコムの事前審査(借入診断)
審査基準・クレジットスコアとは
消費者金融各社は、それぞれの審査基準となる「クレジットスコア」を設定しています。
各消費者金融は、賃金業法をもとに、登録する信用情報機関の基準のほかに、クレジットスコアによっても利用者の信用情報を判断しています。
クレジットスコアは大まかな内容は同じですが、各消費者金融によってその詳細が異なります。そのため、成約率に違いが生まれます。ただし、大まかな構成要素は同じとされており(下記参照)、各構成要素の評価を高めておくと、さらに審査が通りやすくなるとされています。
構成要素(%) | 内容 |
---|---|
返済履歴(35) | キャッシングやローン履歴などにおける、これまでの購入・支払い履歴の評価 |
借入残高(30) | 現在の借入れ金額の合計 |
信用履歴の長さ(15) | キャッシングやローンの口座を保有している期間の長さに対する評価 |
契約口座の種類(10) | 全体における各クレジットやローンの利用金額の構成比率 |
新規契約口座数(10) | 新規借入数 |
コツ②借入額を少なくする
特に大手は、自動スコアリングによって、AIが自動で返済能力を判断する場合がほとんどです。そのため、返済能力の高さは審査の通過率に大きく影響します。
借入額を少なくすることで、返済能力が十分にあると思わせることもできます。
可能な限り借入額を少なくして、返済に余裕があると認識させましょう。
コツ③借入社数は2社までにする
過去6カ月以内に複数の消費者金融に申し込んでいる状態を、「申込ブラック」と呼びます。申込ブラックになると、返済能力を疑われ、審査に通りにくくなります。
たとえ借入額が同じでも、借入社数が少ないほうが、審査に有利です。できる限り2社以内で収めましょう。
コツ④繁忙期・閑散期を知る
月末や、平日の火曜~木曜が審査申込のねらい目とされています。給料日後でお金に余裕があったり、お金を使う機会があまりなかったりするためです。
ボーナス時期などもねらい目でしょう。
逆に、給料日前や週末などは、入用でお金が必要な人が大勢いるため避けたほうが無難といえます。
コツ⑤審査基準が違う機関に申し込む
各金融機関は、実はそれぞれ登録している信用情報機関が違います。
金融機関 | 銀行グループ | 登録信用情報機関 |
---|---|---|
プロミス | SMBCグループ | JICC、CIC |
アイフル | 独立系 | |
アコム | 三菱UFJフィナンシャル・グループ | |
ノーローン | SBI新生銀行グループ | |
レイク | 新生フィナンシャル | |
楽天銀行スーパーローン | 楽天銀行 | KSC |
三菱UFJ銀行カードローン | 三菱UFJフィナンシャル・グループ |
信用情報機関の違いで申込をしてみると良いでしょう。また、同じグループ傘下のところでは審査基準が似ている可能性が高いです。そのため、違うグループ傘下で申込をしてみるのも一つの手です。
審査に甘い・厳しいはありません。
審査を受ける際は、やみくもに複数受けるのではなく、上記に挙げたコツをしっかりと意識して、計画的に借入しましょう。