『アメリッシュガーデン改』というブログをご存知ですか?
わかっています、ご存知ないってことは。
もう、ただね聞いてみたかった。
ちょっとお聞きして、全員の方から「知ってる!」ってそんな歓声を聞いてみたかった。
ごめんなさい、初心者ブロガーの夢です。
はじめまして
半年ちょっと前に『はてなブログ』を始めたアメリッシュです。
家族のアレやコレやを書いています。
このアレやコレやは、おそらく初めての方には想像の右90度くらいのお話で、私のありえない姑オババが脇役のブログです。決して姑が主役じゃありません。嫁の愚痴を書いてます。
そう、愚痴ブログなんです。
飽きもせず日々、姑の愚痴を書き続けた半年間。
事態は予期せぬ方向に向かって、向かいきっておりまして、宝石店に行きたいのに、到着したのは八百屋だったみたいな。
大根じゃない、欲しいのはダイヤなんだってくらい予期せぬ方向で・・・
あろうことか、姑オババに多くのファンができてしまった。
わたしではなく、姑オババのファンです。
嫁代表としては忸怩(じくじ)たるものがあります。
半年間でブログの総アクセス数が33万PV。その中のコアな読者の方、もれなくオババファン。
頑張ってブログを書き、苦しい胸のうちを明かし、少しでも誰かの同情が欲しいと考え、日々ブログに勤しんだ、その結果が姑ファンの爆増。
不愉快になってオババの話をやめたら、「オババロス」とまでコメントされました。
むなしいです・・・。
ディズニーオタクとオババの金銭感覚
オババは大変なディズニーオタクです。ディズニーと聞いただけで、羽生選手の追っかけも真っ青ってくらい、もうとてつもない神追っかけします。
血管内を赤いミッキーと白いミニーが手を取り合って流れてるんじゃないかって、そんくらいオタクです。
ここまでを基礎知識として、
「お金」と「わたし」です。
お金。そう、お金のコラムです。ついでに「わたし」も付け加えてと、
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お金、なんですが。
あの、えっとね、その、もうね1時間。
書くことがなんも頭に浮かんでこないで、もうね小1時間。
パソコン画面が真っ白のまま。
冬の八甲田山でホワイトアウトかってくらい、真っ白。
なんなら冬のエベレスト、登頂してもいい、そんくらい真っ白。
私、平凡が絵になったような普通の生活をしており、お金で何か書くほどの縁もなく、このまま字数制限まで、金、金、金の一文字で終わらせたいって、それほど書くことがない。
「先ほどからパソコンを見つめるだけで1時間すぎておりますが」と、オババから声がかかりました。
オババ、リビングにちょこんと座り茶をすすっています。
同居してるわけじゃないんですが、ときどきリビングにおります。
座敷わらしかってくらい怖いです。
「1時間? 気のせいです」
「そんなにパソコンが好きですか」
「お金をテーマに書いているのです」
「書いてるようにみえませんが」
「・・・」
「書くことがないのですか」
「・・・」
オババ、右唇の端をぐっとあげ笑い顔を作ってます。私も、ぐっと左唇をあげて対抗しました。
「なるほど。ないのですね」
「・・・」
「お金の金言を知りたいですか? 例えば、大金持ちの家に生まれたお嬢様も、お金のために75歳で路頭に迷うって、そんな話を」
知りたい。もう、この際ね、なんでもいいから言って。
「人間、70年以上も生きていますとね。幼馴染の行く末とか、知り合いの人生の結果が見えてきますから、そういう人もいますよ。ひとりだけですが」
「それは辛いです。年を取ってからお金がないのって」
「そうです。それはお金の使い方を知らずに生きてしまった結果です」
オババ、また、お茶をすすってから、ニヤリとしました。
「お金には、生きた金と死んだ金と殺した金の3種類があります。大抵の場合、年寄りは死んだ金にしがみついてますが。ともかく、この3種類の金を使いわけて上手くやれば、人生、そこそこ成功です。1種類に偏ると困ったことになります」
「はあ」
「わかってないようですね」
「完璧にわかっています」
ふん、わからんでか。あんたの考えることくらい、マルッと全部、お見通しだい。
「では、生きた金とは!」
「うまく使って、身のためになるお金です」
「そうです。では、死んだ金とは?」
「使わずにタンスに眠ったお金・・・」
「よい答えです。死んだ金を持っておくことも必要ですからね。いざってときの蓄えです。では、殺した金とは」
私、聞こえなかったフリして立ち上がり、台所で湯を沸かしはじめました。
「殺した金とは!」
ええい、しつこい。
「して、その答えは!」
ちっ、こうなるとオババ、追求の手を緩めません。
仕方ねえぇ!
「ヤリで刺した金!」
ごめんなさい。
今、ブログで織田信長について書いているのでヤリをだしてみました。
「アメさん、少しは常識を知りなさい」
あんたが言うか!
「お金を使って、お金を蓄えて、最後に槍で刺すって、イミフです」
「イミフ? なんですか、それ」
「意味不明ということです。孫に聞きました。知らないのですか?」
「最近、子どもとの会話が少ないもんで」
「おや、私とはよく話しますよ」
あのやろ!
「殺すお金とは、バカなものに使ってお金を無駄にして殺すことです。稼いだお金を、生かして使い、無駄なもので殺さず、そして、残った金を死なせておく。そうしていけば、人生に困りません。シンプルです」
「さすがです」
「これこそが、我が家の家訓。子どもたちに伝授しておくように」
「しかと受け止めました」
「では、次に行くディズニーですが」
行くんかい。
「ディズニーランド、入場料を値上げしましたし、もったいないかと」
「愚か者! ディズニーで使う金こそ、生きた金」
「・・・」
「考えてもみなさい。年をとり、楽しみもなく、嫁いじりに徹する年寄りほど醜いものはない」
「な、なるほど。さすがでございます。3つのお金の使い方、心得ておられるようで」
オババ、いきなり横を向くと、テレビ画面を見ながら再び茶をすすっています。聞こえなかったフリしています。
こうなるとね、こう、ちょっとね。よぎるものがあるんです。これまでの経験上でね。
怖いものは見たくない。そういう気持ちはある。断然あるんですが、あふれる好奇心が邪魔して地雷を踏むんであって。
「3つの使い方、オババ様は完璧ですよね!」
しばらく、沈黙が続きました。
私、ニコって笑ってみました。
オババもニヤってしました。
「ま、・・・そうでもない」
え? なんちゅうた?
「ちなみに、そうでもないって」
「死んだ金じゃ」
や、やっぱり!
70代で一番、アカンやつだ。
貯金0なんか? まさかのゼロなのか。
「これからの老後は」
「なるようになる!」
ならんわ!
ぜったい、ならん!!
「お金がなくなった場合、どうなさるおつもりで」
「ケーキを食べればいいだろう」
あんたはマリー・アントワネットか!