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お金とわたし
ミニマリストの私にとってのお金とは by 冴島 唯月


『すごいカード』にお越しの皆様、はじめまして。

私は冴島唯月と申します。

50代半ばのミニマリストブロガーです。

はてなブログで『ミニマリスト三昧』というミニマリストや片づけに関する情報を発信しています。

私がミニマリストになった理由

実は私がミニマリストを名乗り始めたのはつい最近のことです。

ミニマリストを目指したきっかけは再婚した夫の急死でした。

一年半ほど前のことです。60代前半だった夫は急病で倒れました。

何の前触れもなく突然のことだったので、私は一人取り残され、途方にくれました。

心の整理はなかなかつきませんでしたが、夫が亡くなって半年後、私は引っ越すことになり、短期間でなんとか遺品を片づけました。

夫本人も突然亡くなるとは思ってもいなかったのでしょう。

特別持ち物が多いわけではなかったのですが、片づけは大変でした。

その時に自分の死後のことを考えました。

自分が亡くなった後はどうなるのだろう。

余分な荷物をたくさん残すと子供たちに負担をかけてしまう。

それはいやだなと。

遺品整理のことを考えて、死ぬまでに自分の持ち物はできるだけ減らしておきたいと思うようになりました。

今、遺品整理は大きな社会問題です。

残された遺族は悲しみの中で遺品整理に追われて困惑している話もよく聞きます。

わが子にそんな思いをさせたくない。

そんなことを考えて、引っ越しをしたころにミニマリストの存在を知り、必要最低限のお気に入りで暮らすミニマリストに強烈に惹かれました。

「子供に遺品整理で苦労をかけたくない」、こうして私はミニマリストになったのです。

ミニマリストになって変わったお金の価値観

ミニマリストはミニマルが語源であり、「自分にとって必要最低限のもの」で暮らす人を言います。

ミニマリストといっても人それぞれのスタイルがあり、一概にこれを持たなかったらミニマリスト、という基準はありません。

ただ、バスタオルや電子レンジ、テレビ、ベッド、冷蔵庫などを持たない方は一定数いらっしゃいます。

私もバスタオルと電子レンジは昨年手放しましたが、テレビとベッド、冷蔵庫は持っています。

ただ、テレビとベッドは今の私には必要ない気がしているので、手放すことを検討中です。

それ以外にも、私がミニマリストになる過程で手放したものはたくさんあります。

また、ものを手放すことによって、価値観もかなり変わりました。

その一つがお金に関する価値観です。

ミニマリストになる以前は、お金がいくらあっても不安でした。

いつかなくなるのではないか、という根拠のない不安がいつもあったような気がします。

今は一転、お金は生きるのに必要なだけあったらいいと思えるようになりました。

夫の急死で人はいつ死ぬかわからないと痛切に感じたんですね。

たとえ50代の私でも明日死ぬかもしれない。

そう思ったら今を大事に生きようと思えるようになりました。

いつもというわけにはいきませんが、何でもない一瞬一瞬をいとおしく感じることが増えました。

こうやって雨風がしのげて、毎日好きなものが食べられるだけでありがたい。

恥ずかしながらこの年になってようやく、それが当たり前ではないと気付きました。

そうやって暮らすようになると、少ない額でもお金があるだけでありがたいと思えます。

別に大金を持っていなくても、今日の食材が買える最低限のお金さえあればいい。

そう思うと本当に気が楽になります。

私はミニマリストになって、お金に振り回されることがだいぶ減りました。

具体的に変わったお金の使い方

ミニマリストになって具体的にお金の使い方がどう変わったのかお話しします。

以前は100円ショップに行くと、さほど必要でなくてもあれば便利かなとよく考えずに買ったり、寂しさを紛らわすために買い物をしていたところがあります。

今思うとお金の無駄使いでしたね。

それがミニマリストになって必要最低限の持ち物で暮らすようになると一変しました。

生活するのに必要なものか、暮らしを確実に快適にしてくれる物しか買わなくなりました。

生活に必要なものは、食材や日用品です。

買い物の際にまとめ売りされたものよりも、必要な量だけを購入するようになりました。

食材は保存のきくもの以外は、2~3日以内で食べきれる量を購入します。

傷んだらもったいないので、多少割高でもばら売りの野菜を選びます。

そのほうが毎日新鮮なものが食べられます。

トイレットペーパーなどの日用品もできるだけストックは持たないようにしています。

たくさんあると保管のスペースが必要になりますし、ストックが多いとストレスを感じます。

なぜか早く使わなければと焦って、扱いが雑になって無駄に使ってしまいます。

それでできるだけストックは一つと決めています。

そう決めてからは、どんなにセールで安売りしていても家にストックがあれば買わなくなりました。

また、生活必需品でなくても暮らしを豊かにしてくれるものにはできる範囲で投資するようにしています。

たとえば、私はこの春から縮毛矯正をやめました。

私の髪はどの美容室に行ってもかなりクセが強いと言われます。

30年ほど定期的に縮毛矯正していましたが、すっぱりやめることに。

それは髪のくせを生かすカットがあると知ったからです。

都内にはそのカットができる美容師さんが何人かいらっしゃって、そのうちのお一人に今年5月からカットをお願いしています。

くせを生かすカットに替えてからは、梅雨時もあまり膨らむことなく快適です。

これまで縮毛矯正しないといけないという思い込みがあっさり覆りました。

その後、3カ月おきにカットに行っていますが、一回のカット代が3万円です。

高めの縮毛矯正でもそれくらいはしますが、以前なら一時間もかからないカットに3万円は高いと思っていたはずです。

ですが、今はそう思いません。

それまで縮毛矯正にかかっていた時間は最短で2時間、最長で5時間です。

いつも予約する前からそれが憂欝でした。

3万円のカットにすれば、その時間が大幅に短縮できるのです。

私には代えがたい大きなメリットです。

また、薬剤を使わないので体への負担もかなり減ります。

なによりも自分の髪質を肯定することで自己肯定感もアップしました。

私にとっては3万円を支払う価値が十分あるんですね。

また、私は今年久しぶりにブランドバッグを購入しました。

コーチというブランドのショルダーバッグで7万円ほどでした。

最初からブランド品を考えていたわけではないのですが、ショップを見て回るうちにやはりブランド品の持つ質やデザインの良さに惹かれました。

安くはないので少し悩みましたが、暮らしが豊かになるならと思いきって購入。

バッグはこちらともう一つしかありませんが、毎日お気に入りのバッグを持つことができて幸せです。

この充実感はお値段以上だと感じています。

私にとってのお金

ミニマリズムは自分を取り戻すことだと言われます。

ミニマリストとして持ち物を厳選することは、実は自分と向き合うことです。

自分と真剣に向き合えば、おのずと自分にとっての幸福とは何か、わかってきます。

不要なものや執着を手放して厳選した持ち物に囲まれると、暮らしの質ががらりと変わります。

私にとってお金とは当然、暮らしを豊かにしてくれるもので、必要なものやサービスと交換できる便利なものです。

いくらあっても困りませんが、それほどたくさんなくても問題ありません。

私にとって別に必要最低限のものが買えればOKです。

今を大事に生きるようになると、大金は必要なくなるのかもしれません。

お金もミニマルになるのですね。

私はきっと死ぬまでこのスタイルを続けることでしょう。

ミニマリストという生き方に出会えたことに感謝しています。

あなたにとってお金とは何ですか。

この記事が少しでもお金について考えるきっかけになればうれしいです。

PROFILE

冴島 唯月

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丁寧な暮らしを目標としたミニマリスト。
ブログ『ミニマリスト三昧』を運営中。<