「在宅する時間も多くなったし、○○ほしいなあ…」
「生活が苦しい…融資を受けたいけど、なるべく利息を少なくする方法ないかな?」
理由はさまざまありますが「まとまったお金がほしい!」と考える人はもちろん多いでしょう。
今回は、一時的にまとまったお金を生み出す2つの方法を紹介します。すぐにお金を作れる「融資」と、少し時間をかけてお金を作れる「貯金」について、損しない3つの具体策をそれぞれ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
一時的にお金を作る目的を冷静に振り返ろう
一時的にまとまったお金を作る方法は、さまざまあります。
たとえば、
「働く」など、時間がかかるものもあれば、
「投資」など、リスクを伴うものもあります。
そのため、「お金がほしい!」と安易に手をつけてしまうのは危険です。時間を無駄にしてしまったり、逆に思わぬ損をしてしまったりするからです。
「楽して大金が手に入る!」といったうたい文句にだまされず、以下の2パターンから自分の目的に合った「最適なお金の作り方」を知りましょう。
- 生活に困窮していて、今すぐお金が欲しい場合
→融資を受けてお金を作る方法 - 生活に余裕があって、何か欲しいモノがある場合
→効率的な貯金でお金を作る方法
融資を受けてお金を作る方法
すぐにでも一時的にお金が欲しい場合、融資を受けるのが効果的です。融資は主に以下の3つの機関から受けることができます。
機関 | メリット | デメリット |
---|---|---|
公的機関 | 無利子の融資もある | 審査に時間がかかる(新型コロナウイルスにおける融資の場合、緊急支援資金制度あり) |
消費者金融機関 | 最短即日融資が可能 | 公的機関や銀行と比べて金利が高い場合が多い |
銀行 | 消費者金融に比べて低金利 | 審査に時間がかかる |
以下から詳細を見ていきましょう。
公的機関からの融資
公的機関からの融資は、主に以下の4つの支援資金があります。
※新型コロナウイルスによる緊急的な支援を目的とする人は、「総合支援資金貸付」、あるいは「福祉資金貸付」の緊急小口資金を確認してください。
また、財務省の中小企業向け融資政策もあります。詳細はこちらのページから。
総合支援資金貸付
「総合支援資金」は、主に生活再建のための支援が目的です。主に3つの内容に従って、申請します。
内容 | 貸付限度額 | 措置期間 | |
---|---|---|---|
生活支援費 |
生活再建に必要な生活費 |
(2人以上)月20万円以内 (単身)月15万円以内 貸付期間:原則3カ月(最長12カ月) |
最終貸付日から6カ月以内 |
住居入居費 |
賃貸契約(居住用)を結ぶ際に必要な費用 |
40万円以内 |
貸付日(生活支援費とあわせて貸し付けている場合は、生活支援費の最終貸付日)から6カ月以内 |
一時生活再建費 |
生活再建に一時的に必要かつ、日常生活費で補えない費用 就職・転職のための技能や資格取得に必要な経費 滞納している公共料金の立て替え費用 債務整理に必要な経費 |
60万円以内 |
- 償還期限:据置期間経過後10年以内
- 貸付利子:(保証人あり)無利子、(保証人なし)年1.5%
- 保証人:原則必要。ただし、保証人なしでも貸付可
詳細は、厚生労働省のページをご確認ください。
また、2020年現在、新型コロナウイルスの影響により、緊急的な生活支援資金貸付が実施されています。
主に新型コロナウイルスによって失業または収入が減少し、日常生活の維持が困難になっている世帯向けに、生活支援費の
- 措置期間を1年以内に拡大
- 貸付利子・保証人が無利子・不要
という措置がとられています。詳細は、厚生労働省の「一時的な資金の緊急貸付に関するご案内」ページをご確認ください。
福祉資金貸付
「福祉資金貸付」も、主に生活支援のための貸付制度です。
内容 | 福祉費 | 緊急小口資金 |
---|---|---|
生業を営むために必要な経費など |
緊急かつ一時的に日常生活の維持が困難になった場合に貸し付ける少額の費用 |
|
貸付限度額 |
580万円以内 |
10万円以内 |
措置期間 |
貸付(分割による交付の場合には最終貸付日)から6カ月以内 |
貸付から2カ月以内 |
償還期限 |
据置期間経過後20年以内 |
据置期間経過後12カ月以内 |
貸付利子 |
(保証人あり)無利子 (保証人なし)年1.5% |
無利子 |
保証人 |
原則必要 ただし、保証人なしでも貸付可 |
不要 |
詳細は、厚生労働省のページをご確認ください。
福祉資金貸付の緊急小口資金においても、新型コロナウイルスの影響による、緊急的な措置が取られています。
主に新型コロナウイルスの影響で休業などにより収入が減少し、緊急かつ一時的な生活維持を必要とする世帯向けに、
- 学校などの休業、個人事業主の特例の場合、貸付上限額を20万円以内に拡大
(そのほかの場合は従来通り10万円以内) - 措置期間を1年以内に拡大
- 償還期限を2年以内に拡大
と設定しています。
詳細は、厚生労働省の「一時的な資金の緊急貸付に関するご案内」ページをご確認ください。
教育支援資金貸付
「教育支援資金貸付」は、その名の通り、教育における資金不足を支援するための貸付制度です。
内容 | 貸付限度額 | |
---|---|---|
教育支援費 |
低所得世帯に属する者が ・高等学校 ・大学 ・高等専門学校 に修学するために必要な経費 |
(高校)月3.5万円以内 (高専)月6万円以内 (短大)月6万円以内 (大学)月6.5万円以内 ※特に必要と認められた場合は、上記額1.5倍まで借入可能 |
就学支度費 |
教育支援費に対して、入学に必要な経費 |
50万円以内 |
- 措置期間:卒業後6カ月以内
- 償還期限:据置期間経過後20年以内
- 貸付利子:無利子
- 保証人:不要。ただし世帯内で連帯借受人が必要
詳細は、厚生労働省のページをご確認ください。
不動産担保型生活資金貸付
「不動産担保型生活資金貸付」は、主に高齢者世帯に対し、居住用の不動産を担保として貸付するための制度です。
内容 |
貸付限度額 |
保証人 |
|
---|---|---|---|
不動産担保型生活資金 |
低所得の高齢者世帯に、一定の居住用不動産を担保として、生活資金を貸し付ける資金 ※戸建ての場合のみ貸付可能 |
月30万円以内かつ、土地の評価額の70%程度 ※貸付期間は、借受人の死亡時までの期間 または、貸付元利金が貸付限度額に達するまでの期間 |
要 ※推定相続人から選任 |
要保護世帯向け不動産担保型生活資金 |
要保護の高齢者世帯に、一定の居住用不動産を担保として、生活資金を貸し付ける資金 |
土地及び建物の評価額の70%程度(集合住宅の場合は50%)かつ、生活扶助額の1.5倍以内 ※貸付期間は不動産担保型生活資金と同一 |
不要 |
- 措置期間:契約終了後3カ月以内
- 償還期限:据置期間終了時
- 貸付利子:年3%、または長期プライムレートのいずれか低い利率
詳細は、厚生労働省のページをご確認ください。
消費者金融からの融資
消費者金融からの融資を受けるのも一つの手です。その場合、まずは大手3社を検討しましょう。
大手消費者金融 | 金利 | 限度額 | 即日融資 | 無利息期間 |
---|---|---|---|---|
プロミス | 4.5~17.8% | 1~500万円 | 可能 | 初回借入日の翌日から30日間 |
アイフル | 3.0~18.0% | 1~800万円 | 可能 | 契約日の翌日から30日間 |
アコム | 3.0~18.0% | 1~800万円 | 可能 | 契約日の翌日から30日間 |
上記の大手3社であれば
- 土日でも即日融資可能
- 条件を満たせば、30日間無利息
といったメリットがあります。
金利設定は比較的高めですが、すぐに返せるようであれば、消費者金融からの融資を受けたほうがお得の場合もあるでしょう。
(※2020年現在、新型コロナウイルスの影響により、コールセンターの営業を一部縮小しているところもあります。詳細は各消費者金融のホームページをご確認ください)
銀行からの融資
銀行からの融資は、低金利が売りです。いわゆるメガバンクにおいては、みずほ銀行カードローン(年2.0%~14.0%)、三菱UFJ銀行「バンクイック」(年1.8~14.6%)、三井住友銀行カードローン(年1.5%~14.5%)があります。
ただし、審査に時間がかかるケースが多いのがデメリットです。どうしても今すぐほしいという人は、銀行より消費者金融からの融資を受けたほうが良いでしょう。
効率的な貯金でお金を作る方法
今すぐというわけではないけれど、ある目的があって、一時的にまとまったお金が欲しいという人は、その目的から逆算して貯金するのがベストです。貯金方法は、主に以下の3つの方法があります。
貯金方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
自動積立 | 普通預金よりも金利が高い | 期日指定で積み立てると、途中で解約した場合に金利が下がることが多い |
勤務先の財形貯蓄制度 | 給料から天引きされるので無駄遣いしなくなる | 一般財形貯蓄の場合、利子に対して20%ほどの課税がかかる |
複数口座を利用 | それぞれの口座で貯金の動きが分かりやすくなる | 慣れていないと管理が大変 |
効率よく貯金すれば、投資などよりも安全に、確実にお金を作ることができます。
ここで紹介する方法は、極力労力を無くすことで、貯金へのハードルを下げるやり方です。ぜひ参考にしてください。
自動積立を利用する
銀行の「自動積立」とはその名の通り、毎月一定額を積み立てて貯金していく貯金方法です。普通預金口座に比べて、金利が高いのが魅力です。
毎月一定額が自動で積み立てされるので、余った分を貯金する方法に比べてお金を作りやすく、目標金額まで到達しやすいでしょう。
自動積立には主に
- 期間を設定する「期日指定タイプ」
- 期間を定めない「無期限タイプ」
の2つのタイプがあります。
無期限タイプは自由にお金を引き出せますが、期日指定は途中で解約すると、多くの場合、普通預金の金利が適用されてしまうので注意しましょう。
勤務先の貯蓄制度を利用する
勤務先の、いわゆる「財形貯蓄制度」を利用するのも一つの手です。
財形貯蓄制度は、会社が行ってくれる自動積立と言い換えられるでしょう。給料から天引きする形で、会社が契約銀行に毎月一定額を貯金します。
財形貯蓄制度には、目的によって
- 一般財形貯蓄
- 財形住宅貯蓄
- 財形年金貯蓄
の3つに分かれます。以下でそれぞれの特徴を表にしているので、参考にしてください。
財形貯蓄のタイプ | 目的 | 税金 | 特徴 |
---|---|---|---|
一般財形貯蓄 | 自由 | 利息に対して20%の課税 | 貯蓄開始1年後から自由に引き出せる |
財形住宅貯蓄 | 住宅購入・建設・リフォーム | 財形年金貯蓄と合わせて元本550万円までは、利息に税金がかからない | 住宅関連目的以外で使用する場合、利息は課税対象となる 満55歳未満の勤労者のみ利用可能 |
財形年金貯蓄 | 老後の資金 | 財形住宅貯蓄と合わせて元本550万円までは、利息に税金がかからない | 老後の資金以外で使用する場合、利息は課税対象となる 満55歳未満の勤労者のみ利用可能 |
複数口座を利用して貯金管理を「見える化」
複数口座を利用して、目的によって口座を使い分けると、貯金管理が「見える化」します。
また、各銀行の特典を受けられたり、銀行口座を持つリスクを分散できたりするメリットもあります。
たとえば、ネットバンクであれば、お金を入金しているだけで、ほかの銀行よりお得に貯められる可能性が高いです。以下は、2020年現在の各銀行の金利比較表です。
銀行 | 金利(%、いずれも税引き前) | 100 万円を預けた場合につく利息 |
---|---|---|
メガバンク(みずほ、三菱UFJ、三井住友) | 0.001 | 100円 |
楽天銀行 | 0.10 | 1万円 |
あおぞら銀行BANK支店 | 0.20 | 2万円 |
楽天銀行は時期によって、ほかの金融機関からの入金、またはほかの金融機関に送金する場合に、楽天スーパーポイントが貯まる(条件あり)などのキャンペーンをやっていることもあります。そのようなキャンペーンを狙って、口座を作るのも良いでしょう。
「いくつも口座を持つと管理が大変そう…」
という人は、「マネーフォワード ME」というアプリを活用しましょう。複数の口座やポイント、電子マネー、フリマアプリなども登録可能で、自分の資産を一括管理できます。グラフなどで日々の状況もすぐ分かるので、非常におすすめです。
◆ ◆ ◆
一時的にお金を作るなら、まずは「自分がなぜお金を必要とするのか」を、もう一度冷静に分析することが大切です。
そのうえで
緊急性を要するのか
堅実にいきたいのか
によって、無理なく損しない上記の方法で、お金を生み出していきましょう。