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総与信枠ってなに?クレジットカードと総与信枠の関係

総与信枠

「クレジットカードの限度額やキャシング枠は知っているけど、総与信枠ってなに?」

新しいクレジットカードの発行や、カードの審査に落ちた人の中には、総与信枠について気にする人も少なくありません。

そこで今回は、クレジットカードの総与信枠について、限度額審査との関係はもちろん、良くある疑問について、お話ししていきます。

目次
1.総与信枠とは個人の信用度
2.総与信枠と限度額の関係
3.総与信枠と審査の関係
4.総与信枠とキャッシング枠の関係
5.総与信枠に関する3つの疑問
疑問1.総与信枠の変更はできる?
疑問2.同じ会社のクレジットカードの枠が統合されるって本当?
疑問3.クレジットカードの解約の際の注意点はあるの?
6.まとめ

1.総与信枠とは個人の信用度

総与信枠とは、個人に与えられるクレジットカードの限度額の合計になります。

重要なのは、1枚のクレジットカードではなく、個人が持っている全てのクレジットカードの合計であるという点になります。

総与信枠とは

ただ、総与信枠は、私たちのような個人からみた場合とクレジットカードを発行する会社からみた場合では、次のように微妙に意味合いが変わってきます。

  • 個人にとっても総与信枠:持っているクレジットカードの限度額の合計
  • カード会社にとっての総与信枠:個人に対して与えても良いと考えている限度額の合計

そのため、Aという人の現時点の総与信枠が100万円だとしても、カード会社によっては、80万円や120万円とAに対して総与信枠を決めています。

総与信枠の関係

2.総与信枠と限度額の関係

個人にとっての総与信枠とは、保有しているクレジットカードの限度額の合計ですので、持っているカードの合計枚数が増えたり、今持っているクレジットカードの限度額(利用限度額)が増える事で、総与信枠が大きくなっていきます。

これは、今持っているカードには関係しませんが、新規でクレジットカードを発行する際に不利になってくることがあります

3.総与信枠と審査の関係

カード会社にとっての総与信枠は、個人に対して与えても良いと考えている限度額の合計ですので、クレジットカードの新規発行の段階で、総与信枠があまりに大きすぎると、カードを発行できないという事態が起こってしまいます。

特に、収入の少ない人の場合、こうしたケースに引っ掛かることが多いため、クレジットカードは必要最低限の枚数にとどめておいた方が無難と言えます。

ただし、1枚のクレジットカードの限度額が多い場合は、それだけ優良なユーザーだと捉えられる可能性が大きいので、カードの限度額を無理に低くする必要はありません。

総与信枠に影響が出るものでないもの

4.総与信枠とキャッシング枠の関係

キャッシング枠は、与信枠の一部であり、基本的に与信枠より小さく設定されています。

総与信枠とキャッシング枠の関係

そのため、キャッシング枠を総与信枠より大きくすることはできませんが、同じにするところまでは不可能ではありません。

ただし、キャッシング枠はクレジットカードの本来の使用目的とはずれているため、全く同じにするというのは難しいかもしれません。
※本来、キャッシング枠はない方が望ましいです。

5.総与信枠に関する3つの疑問

これまで、総与信枠に関する基本的な考え方についてお話ししてきました。

ここからは、総与信枠に関して良く出る質問についてお答えしていきます。

疑問1.総与信枠の変更はできる?

総与信枠の変更は可能です。

総与信枠を増やすためには、今あるカードの限度額を上げればいいですし、総与信枠を減らすためには、今あるカードの限度額を下げればいいです。
※新しくクレジットカードを発行したり、今あるカードを減らしても可能です。

今あるカードの限度額を上げるには審査があるため、100%できるとは言えませんが、限度額の引き下げは、ほぼ間違いなくできます

疑問2.同じ会社のクレジットカードの枠が統合されるって本当?

基本的に本当です。

中には、カードによって限度額が違うものもありますが、同じ会社が発行している同じカードの限度額は統合されます。

同じ会社のクレジットカード

このように、ブランドだけ異なるカードを持っている場合は、限度額が大きかった方の限度額が採用され、2枚合わせてその額までしか使う事ができません

疑問3.クレジットカードの解約の際の注意点はあるの?

総与信枠を減らすために、カードを減らすという人も少なくありませんが、強いて言えば2点だけ注意する必要があります。

  • 1点目:ポイントや特典目的の入手だと思われないようにする
  • 2点目:年会費を払いたくないから解約したと思われないようにする

1点目に関しては簡単で、ポイントや特典の利用以外でも使えば問題ありません。

2点目に関しても、普通の人はあまり気にする必要はありませんが、1年だけ年会費無料のカードを1年未満で解約し、新たに1年未満年会費無料のカードを使い…という事を行っていると、そう思われてしまいます。

つまり、普通に利用していれば、解約の際に注意することはありません。

クレジットカードの解約については「不要なクレジットカードの解約方法と解約の際に知っておきたい5つの事」で詳しくお話ししているので参考にしてみてください。

また、支払うお金が残っている場合(強制解約含む)の解約については「クレジットカードの解約時に残っている利用残高支払い方法」を参考にしてみてください。

6.まとめ

今回は、総与信枠についてお話ししていきました。

ただ、総与信枠に関しては多くの人は気にする必要のないものであり、「そういう考えもあるんだ~」くらいの認識で大丈夫です。

そのため、総与信枠等を気にせずに、欲しいクレジットカードに申し込みを行い、不要なクレジットカードは解約して、自分に合ったクレジットカードを利用してもらえればと思います。

監 修

小河 俊紀

    1972年富山大学経済学部経済学科卒業。(株)日本クレジットビューロー(現ジェーシービ)入社。カード基幹業務全般に従事。総務部調査役。1990年ヤマハ(株)入社。製造・卸・小売業における顧客囲い込み戦略推進。2008年に経営コンサルCard Seekを創業。現在に至る。すごいカードにて「マネーの未来」を連載

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